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基礎科目
初めて大学での教養教育を学ぶ学生を対象として、教養とは何か、教養教育の意義、本学における教養教育の特徴などを講じ、受講生の動機付けとマッピングを行う。
京都には臨床検査関連の試薬や分析装置を製造する会社、臨地実習では学べない特殊検査等を扱う検査センターのラボ等が多く存在する。臨床検査の仕事場は病院だけでなく、こうした企業もその一つである。この授業では京都市とその周辺にある企業を見学し、各企業の特徴や臨床検査との関係について学ぶ。特に、患者や病気が見えない検体検査における検査技師の使命感および医療の担い手として何が必要かを学び、地域に密着した課題、課題を解決するための方法と計画、課題解決の限界について考える。見学後には、学生が3グループに分かれて意見をまとめ発表することで、学びを共有するとともに、学外授業を通じて学生と教員とが接点を持つ機会とする。
基本的な英文の読解・表現の演習を通して、英語理解のための基礎的な知識(基本文型的分析や文法的知識・基本単語・成句など)を整理し、英語の表現方法と日本語の表現方法の違いを考えた上で、実用的に使える英語力を身につけ、英語運用能力のうち、特にリーディングとライティングの技能を発展させていく。
平易な英語のリスニング・スピーキング・プレゼンテーションの演習を通して、英語理解のための基礎的な知識(基本文型的分析や文法的知識・基本単語・成句など)を整理し、英語の表現方法と日本語の表現方法の違いを考えた上で、実用的に使える英語力を身につけ、英語運用能力のうち、特にリスニングとスピーキングの技能を発展させていく。
スキミング、スキャニング、主題の把握、推論など、効果的に英文を読むために欠かせないリーディングスキルの修得をめざす。また、必要なリーディングスキルを用いて、さまざまなトピックについての読み物を読み、演習問題などを通して、それらトピックに対する自分の意見を表現できるライティング能力を向上させることをめざす。
効果的に英語を聞きとるために欠かせないさまざまなリスニングスキルの修得をめざす。それらのリスニングスキルを用いて、さまざまなジャンルのリスニング教材を聴き、演習問題などを通して、それらトピックに対する自分の意見をプレゼンテーションできる能力を向上させることをめざす。
TOEICに出題される英文を題材にして、さまざまなトレーニング形式のアクティビティを行い、TOEICの問題を中心とした演習を進めながら英語運用能力を身につける。特に、リーディング面の英語運用能力の向上をめざして、語彙力の強化にも重点を置いた授業を展開する。
TOEICに出題される英文を題材にして、通訳・リピーティング・ディクテーションなどのさまざまなトレーニング形式のアクティビティを行い、TOEICの出題形式の演習問題を行いながら英語運用能力を身につける。特に、リスニング面に重点を置いて、さまざまなジャンルの英語の聞き取り能力の向上をめざす。
日常的な話題について質問・応答ができる表現力、基本的な文法・語彙を使って文章が書ける作文力の修得のため、TOEICに出題される英文を題材にして、音読・通訳・リピーティング・ディクテーションなどのさまざまなトレーニング形式のアクティビティを行っていく。
さまざまなトピックについて英語でプレゼンテーションができる表現力の修得のため、さまざまなトレーニング形式のアクティビティを行っていく。さらに、プレゼンテーションに対して、適切なコメントや質問をする能力も身につくようにしたい。
大学での学修活動に必要なアカデミック・スキルとしての読解力や文書作成能力などの日本語運用能力の獲得をめざす。原稿用紙の使い方など大学生活で役立つ実用的な「書く」能力を身につけさせることからはじめ、高度な文章を読む力を養成しながら、添削指導により、論理的な論説文を書くための文章構成や推敲の能力を高める。
教養とは何か、大学で教養を学ぶ意義はどこにあるのかを考えさせる。まずは、「話す」ことを中心にコミュニケーションの基礎を学び、幅広い分野から選定したテキストを使用して、ゼミ形式で検討していく。
現代の情報化社会に必須であるコンピュータやネットワークに関する基礎的知識の理解と、文書作成、表計算、プレゼンテーションのソフトウェアを活用する技能を習得する。具体的には、Officeソフトを通じ、身近な素材を元に文書ソフトではレポート作成、表計算ソフトではグラフ作成や数値分析、プレゼンテーションソフトではスライド作成といった実践力と応用力を養い、情報社会におけるさまざまな危険を防ぐための知識、情報を扱う上でのマナーを身につける。
社会全般の情報化が進み、道具であるパソコンがより便利に使いやすく進歩していくなかで、使い手である我々には、それらに関する知識だけでなく、情報そのものを使いこなすことが求められている。本講義では、社会で求められている情報活用の基礎力を体系化し、どうやって効果的に情報を活用するかを学習する。具体的には、一連の情報プロセス(収集、分析、整理・保管、表現、運用)の意味を理解し、データや情報を適切に処理・活用できる力を身につける。
人間と知の伝達
グローバリゼーションの進行の中で、国民国家の規制が弱まり、さまざまなレベルで非政府組織などによる国際的な連帯の輪が広がってゆくことが予想される一方でイデオロギーの対立に代わって、文明の衝突が本格化するという考え方がある。グローバリゼーション下での国際関係や、文化の今後を総合的に論じる。
家族関係や市民社会、国家のそれぞれのレベルで人権の状況を確認しながら、あるべき家族関係や市民関係、国家像を考察すると同時に、生命倫理や環境倫理など新しい倫理を考える。
ジェンダーは人種・民族・階級とともに、人間の歴史的経験を作り上げる最も基本的な要素である。この授業では社会・文化・政治・宗教・教育において、ジェンダーがどのように作用してきたかを考察する。また、人間の差異によって作りだされる支配関係を明らかにするジェンダーの視点を用いて今日的な課題を考える。この講義により、ジェンダーに関する基本的な概念を理解するとともに、ジェンダーの視点を用いて歴史・文化・社会を理解する力を養うことを目標とする。
「こころ」は誰もが毎日働かせているものであり、社会においても「こころ」を抜きにして考えることはできない。こうした身近な存在であるがゆえに、関心をもつ人は多いが、誤解されることや表層的な理解にとどまることも多いと考えられる。そこでこの講義では、自然科学の一種としての心理学の全体像を正確に学ぶことを目的とする。生理、知覚、認知、社会、教育、発達、人格、臨床といった心理学の諸分野にわたって広く概説し、心理学の基本的な知識や、その考え方を身につけられるように進めていく。
宗教を正しく理解するための必要な基礎知識を習得しながら、人間社会にとって宗教が果たす重要な役割とその意義について考える。具体的には、客観的で科学的な立場にたって、宗教の歴史を概観し、有神論と無神論、創唱宗教と自然宗教といった分類のしかたなどを考察する。
日本語と英語によるコミュニケーションの比較を通して、その違いや特徴を学ぶ。コミュニケーションとは何かという問題から始めて、人間の言語の性質や機能、異言語間で意味がどのように伝達されるのかという問題を扱う。さらに、言語コミュニケーションの比較を翻訳や通訳という観点からも検討する。なお、言語によるコミュニケーションとの関わりにおいて、若干、言語以外によるコミュニケーションにも触れ、日英語それぞれの言語コミュニケーションの特質とどう関わるかも検討する。
今日、日本のメディア・コンテンツが世界的な文化として高く評価されつつあることは言うまでもない。その理由はいくつかあるが、もっとも重要なのは、単なるサブ・カルチャーの域を出て、現代文明に対する警鐘を鳴らすような、知的水準の高い創作活動を実現しえていることがあげられる。その意味では、かつての純文学とよく似た役割を、日本の映像メデイアは今や担っている。このような観点に立って、日本の映像文化、特にアニメーションを分析、評価するのがこの講義の目標である。特に宮崎駿の創作活動に焦点を絞って、講義を進めていく。
企業の実務において、PCを使用したデータの集計処理能力、業務データのグラフ分析やデータベース分析能力、またネットワークの利活用による情報収集や情報発信の実務能力を養成するため、表計算ソフト「Microsoft Excel」を使用し、簡潔で説得力のある質の高いビジネス文書や業務目的に応じた適切な資料作成の修得を図り、企業実務で通用する実践的な能力を身につける。
企業の実務において、PCを使用したビジネス文書作成能力やネットワークの利活用による事務能力や情報収集、発信能力が大変重要な能力として求められており、この授業では、現在、ワープロソフト「Microsoft Word」を使用し、簡潔で説得力のある質の高いビジネス文書や業務目的に応じた適切な資料作成の修得を図り、企業実務で通用する実践的な能力を身につける。
ホームページにおける動的なデータ処理やアニメーション表現などにJavaScriptやFlashのActionScriptによるプログラムが使われている。これらによるプログラミングは、現在のWeb技術には欠くことのできない技術になっており、WebデザイナーやWebプログラマーの基礎技術にもなっている。授業では、画像や図形のアニメーションを使うプログラミングの初歩と基本的な処理パターンを修得する。また、それを通してプログラミングによるアニメーション表現の可能性を考える。
授業では、まずPowerPointを活用したプレゼンテーション資料の作成技術を習得する。また、コンピュータ上での静止画像のマルチメディア表現の技術として、フォトレタッチ(画像の編集・合成)、アニメーション動画素材の作成技術としてFlashアニメーション、三次元マルチメディア素材の作成技術として3Dグラフィックス作成の基礎技術を修得する。また、それを通して、FlashアニメーションやFlashロゴデザインによる表現の可能性を考える。
将来の仕事で必要とされる数学について基礎を学ぶ。数と計算・図形の初歩から学び、さまざまな応用問題が解けるようにする。ピタゴラスの定理と無理数、1次・連立・2次方程式、因数分解、1次・2次関数とグラフなどを主なテーマとする。
数学的思考、数理的思考を身につける。1次関数、2次関数、関数とグラフ、図形と方程式、図形の性質・面積(ヘロンの公式)などをテーマとして、日常生活との接点を探りつつ、基本的な概念、典型的な問題の解法、実生活への応用を教授する。
人間と文化
文化を比較研究のアプローチから理解し、世界で起こっているさまざまな問題の背景にある文化、価値観、思考様式を知り、自分がそれにどう関わるのかを考えることがこのクラスの目標である。世界には、われわれの想像や理解を超えた「謎」が頻発している。そうした「謎」を、自分には関係ないものとして簡単に退けず、自分を、そして自分を形作ってきた「文化」というとらえどころのないものを理解するために、主として英語圏の文化を日本文化と比較しながら講義をすすめていく。
芸術(アーツ)と文化の関わりなどについて、芸術の歴史や哲学、美術、音楽など総合芸術をテーマとして学ぶ。また、美術や音楽、映像などの芸術を鑑賞し、現在さまざまに試みられている芸術表現などを取り上げ、芸術による文化発展の可能性や問題について考察する。
異文化コミュニケーションとは、文化を異にする者の間に成り立つコミュニケーションを意味する。外国人との接触場面において生じる誤解や衝突、相互理解の困難さといったことをイメージしやすいが、異文化という概念の射程はそこにとどまるものではない。男女の考え方のずれ、世代間の意見の対立といったものも、広い意味では、お互いの文化背景の無理解によって生じるものである。他者を、自分とは異なる文化背景をもつ存在として認め、積極的に理解しようとすることによって立ち上がる、他者との間に関係性(つながり)を生みだす行為としてのコミュニケーションについて考えていく。
我々人類は、多様な生活習慣をもち、さまざまな文化を形成している。文化人類学は人間の科学といわれ、個別文化の調査・分析から文化の普遍的な法則を見つけ出し、そこに表れる人間行動の諸相を明らかにすることを目的としている。本講義では、まず、文化人類学がどのような学問なのかを理解することから始め、その研究史、研究視角、調査方法について解説する。その上で、アジアのなかでも、ブータンを中心に、そこに住む人々の生活観・価値観を学びながら、異文化に対する理解を深めていく。
中国語の発音と文法の基礎を身につけるため、数字、人称代名詞、名詞、動詞の文、疑問文、疑問詞、形容詞の文、助数詞、時間、年月日、時刻、前置詞の表現などの各種の練習をする。
中国語のさまざまな基本短文を作ることができるように、変化、完了、進行、持続、経験を表す表現、助動詞、補語、比較形、受身と使役などの表現方法を学ぶ。
中国語の長い文章に慣れることを目的として、文章を読み進める練習と、一字一句の意味をきちんと確認する方法を併用しながら、易しい文章を大量に読むことによって、まず中国語に慣れることをめざす。文章の内容は、日本や中国の観光地、歴史的事件、食べ物、祝日などを題材にする。
基礎的な文法を踏まえて、聞き取りの練習、自由表現の練習、対話の練習などを繰り返しながら、中国語でのコミュニケーションができることをめざす。毎回の授業で、中国の文化、習慣、生活、最新ニュースを紹介する。
初めて韓国語を学ぶ人のために、文字の仕組みから親しんで、発音法則を理解するほか、挨拶や正確な文章の読みなどを徹底的に学習する。なお、韓国文化を理解してもらうために、韓国人の生き方・歴史・社会・文化、特に食文化などにも触れる。
韓国の文字と発音をマスターした人が、次に進む段階として、ここでは文法+会話+講読に重点を置き、基礎文法と基礎会話力を固めると同時に、簡単な読み書きができるように学習する。また、韓国の文化に関わるものを講読のテキストとし、韓国の文化に親しむ。
会話+講読+聴解力+作文に重点を置く。韓国語Ⅰ・Ⅱで学んだ力を生かして、表現力を増やし、より自然な会話の習得をめざす。聴解力のアップとあわせて、場面ごとに正確な会話ができるように進め、また日常よく使う表現を作文できるように学習する。
韓国語だけで授業を行い、自由会話を中心に聴解力をつけ、韓国の中学生以上の会話運用能力をつけるために学習する。この授業では、自由会話+スピーチができることを目的とし、学生たちによるスピーチと韓国映画鑑賞によってその力を身につける。
歴史学の考え方を理解する。前半は、日本史分野の教員が、後半は世界史分野の教員が担当し、史料の持つ意味やその扱い方などの研究スキルと、多様な研究ジャンルの視点とメソッドを紹介する。
京の都は、中国・唐の都城にならって建設されたが、都への軍団の駐屯は視野に入れずに計画された都市であった。文字通り、「平安京」の名が相応しい都-京都で繰り広げられた歴史と、その歴史の展開のなかで残された歴史遺産はどのようなものであったのか、古代から幕末までの都の様相の変遷とその要因を、主として政治史・経済史・都市史・民衆史・女性史の観点から捉え直してみる。
テーマは「埋もれた京都の地下遺産を探る」である。考古学的手法を用いて、本学の足下にある京都の歴史遺産に焦点をあて、触れ、理解して、京都での学びをより深める視点を養う。条坊制に基づく平安京、平安宮の遺跡と遺物、東寺・西寺跡、羅城門と朱雀大路、平安京左京の変遷、近世以降の平安京の様子を説明し、市街地での観察方法を伝授する。
千年の古都である京都は、日本文化の源と言ってよい。しかし、学生がその魅力の源泉にふれる機会は少なく、観光企画や宣伝によって脚光を浴びた表面的な知識しか得られないのが一般である。そこで、この科目では、京都をより深く知り、文化の伝統と現代のあり方について考える機会をもつために、京都を舞台にした文学やそれを成立させた歴史的背景を学ぶ。種々の文学作品を通して、例えば葵祭の特質や往古の人々の祭りに対する心情を想像し、六道の辻がなぜ魔界とされているのかを知ることができる。そこから、観光のあり方や伝統の継承といった、現代的な問題意識も育みたい。
人間と社会
日常生活の中で見え隠れする様々な社会的な問題を考え、対処をするために必要な、日本国憲法に表された基本的な思考を身につける。また、これを理解するために必要な基本的知識を身につけることを目標とする。授業では、日本国憲法の思想や実践を身につけるために、基本的な事柄をできる限り分かりやすく解説していく。
法学概論Ⅰでは、国家の統治組織や作用、行政権の主体と個人との関係等について学ぶ。主に憲法を中心として進めていき、国民の権利・自由に関する基本的人権論や、権力分立・国家行政組織・地方自治といった統治機構の諸制度を範囲とするが、重要事項の理解を深めるために、関連のある諸法にも触れていく。本講義では、各講において具体的な事例を用いた設問を挙げ、そこで論点となるテーマに関する判例・学説を理解する。また、各制度のあり方について考察し、憲法の基本理念や一般理論を修得する。
法学概論Ⅱでは、私法全体の理解を目的としており、主に民法と商法を中心に進めていく。本講義では、契約、住まい、家族生活、事故の遭遇などのさまざまな場面において、私法との有機的な関連を可能な限り明らかにし、各制度の正確な位置づけを図る。各テーマの理解を深めるために、借地借家法、製造物責任法、民事訴訟法といった特別法も、適宜に範囲に含める。また、具体的な事例を提示して、その解決を念頭に置きながら重要な事項について説明することで、初歩的な応用力を身につける。
民法は、私法分野の基本法であり、市民の社会生活そのものを広範に対象とする学問である。本講義では、民法の基本構造を明らかにし、主要な法原則、法制度、法概念を理解するとともに、その基礎的知識を獲得することを目的としている。また、具体的な事例や裁判例を用いながら、民法が日常生活にどのように関連しているのかを明らかにすることで、法的な問題発見能力、問題処理能力を養い、法の生きた理解を可能にする。特に、財産法の分野の解説に重点を置くが、家族法の分野についても一通り概観しておく。
憲法をベースとしつつ、行政と国民の法的関係を理解して国法 における行政権のあり方を検討する。法文の基本を勉強したあと、 国家と国民との関係についての基本的論理構成に続き、行政行為 をはじめとする行政活動の諸形式ごとに、両者の法関係の内容的 検討を行い、市民生活の法とは異なる行政法の特殊性を学ぶ。そ のため、身近な事例を例示しつつ、民法や刑法などとの関係を理 解するために、もし、裁判員になったとしたらどうしたらいいか を映像を交えて学修したり、国の機関のうち、興味のある省庁を 自分で調べたりすることとする。
政治学への入口として、政治についての意識形成、政治についての基礎知識、政治学を学問としてとらえる力を身につけることを目的とする。授業では、権力、デモクラシー、政治システムと政治過程、地方自治、国際政治、宗教と政治、官僚制などを概観し、基礎的知識を獲得する。そのため、テキストを活用しつつ現代日本の政治現象を身近に感じられるように、時事問題を政治学的に考察するヒントを提示するとともに、テレビを中心とするマスコミ以外によって、政治に関する情報・言説を知るソーシャルメディア利用法などにも言及する。
具体的な政治家・政治現象の事例(例えば、「大平正芳」など)から、戦後の日本政治を政治過程論として概観し、さまざまな政治家が活躍する舞台を具象的に再現できるようにする。さらに、日本における政府の仕組み、とりわけ政党と官僚との関係を知り、政治家・政治過程の実際について自分で考え、論評できるようになることを目標とする。具体的には、新自由主義と社会民主主義、内政と外交、族議員と派閥、政権交代と派閥抗争、消費税と赤字国債などについて考察するとともに、映画で政治家はいかに描かれてきたかなどメディアと政治の関係にも言及する。
行政システムについて、府省庁組織や中央地方関係、政府と市場、組織と管理などのテーマから行政システムの活動とその結果の全体をとらえる。省庁再編・政策評価の導入や地方分権改革などにも触れる。
「会社(企業)が事業を経営する」という基本命題を分析的に理解できるようになること、言い換えると、会社(企業)・事業・経営の相互作用を立体的・構造的に把握するため、それらをめぐる社会システムを理解できるようになること、これが授業での目標である。具体的には、まず会社(企業)形態、事業の定義、経営形態等について講義する。次に会社の「戦略と組織」について、最後には、サプライ・チェーン・マネジメントやアウト・ソーシング等、最新の経営手法の具体的な事例分析に関する講義を行う。
目標:企業会計の基本的なシステムを学ぶとともに、あらゆる組織への会計の適用可能性を理解する。内容:企業経営のプロセスを、資金の流れとして学ぶ。さらに、付加価値の形成、市場における価値の創造、収益の分配、および、稼得利益の意義を体系的に考察することによって、企業経営の本質を理解する。また、この学習を、複式簿記のシステム(簿記一巡の手続き)の理解と連動して行う。したがって、他人資本(負債)、自己資本(純資産)、資産、費用、収益という5つのグループの経営プロセス上での役割についても、それぞれのグループ内の勘定科目のレベルにまで、一定程度深化させて理解する。簿記システムの基礎的理解をめざし、簿記一巡の手続きについて学ぶ。
社会学概論Ⅰでは、自我、家族、コミュニティ、階級・階層、国民国家、グローバル化、情報化など社会学の基本概念の理解を通じて、現代の日常生活を社会学的に理解する方法の修得をめざす。社会学を学習する上での困難のひとつは、社会が空気のような当たり前の存在に思われがちな点にあるが、この授業では、社会の歴史的な形成を明らかにすると同時に、社会の自明性や秩序を守るために私たちには何が求められているのか、という問題意識を身につけることも目標になる。
社会学概論Ⅱでは、社会学概論Ⅰでの基本概念の理解を踏まえ、近年社会学の研究対象として定着した中・後期親子関係、教育システム、親密性、記憶、情報技術などのテーマについて、それぞれの研究分野の第一人者によるテキストの読解を通じて、社会学的想像力の定着をめざす。
現代日本経済における諸問題を学ぶことによって、経済学への導入を図る。具体的には、まずバブル経済とその崩壊による平成不況の深刻化の課程を「不良債権処理の10年」として概観する。次に、ケーススタディとして、日本長期信用銀行の破綻、山一証券の自主廃業について検討する。そして、女性労働として雇用機会均等法と育児支援を取り上げるとともに、労働問題として過労死・過労自殺、ホームレス、派遣労働、ネットカフェ難民、派遣村などを取り上げる。これらの諸問題を、映像資料を活用して、イメージ豊かに学ぶ。
戦後日本経済の歩みについて講義する。敗戦直後から、高度経済成長を経て、低成長経済に移行し、1980年代後半にバブル経済に突入するまでを、映像資料を活用してイメージ豊かに学ぶ。具体的には、特需景気、もはや戦後ではない、金の卵、エネルギ ー革命、所得倍増計画、公害、列島改造、ドルショックと石油シ ョック、日米経済摩擦、分割民営、バブル経済、プラザ合意、外国人労働者などを取り上げる。
人間と自然
健康とは何かを学び、大学生活およびその後の生活を健康で過ごすための方法を学ぶ。
健康を食生活の視点から学び、食生活の自己管理能力を高める。健康と栄養の関連を理解するとともに、食の安全性を理解し、健康増進に役立て、健康的な食生活を志向する。講義では、糖質、脂肪、アミノ酸、ミネラル、ビタミンといった栄養素と、人の健康との関係について解説する。また、健康と食生活をテーマに、ダイエット、運動、ストレスなどについて講義する。講義のなかでは、健康と食に関するトピックを適宜紹介する。
個人の「健康」について精神的な側面(メンタルヘルス)を中心に学ぶ。心理学や医療行動科学の分野で研究されているさまざまなメンタルヘルスの理論や、その歴史的な発展について講義し、現代人が健康に生活する上でのメンタルヘルスの重要性の理解を促す。健康に関する精神的側面を主軸としながら、個人の心理社会生物学的な健康を包括的に理解する。さらに、メンタルヘルスの維持増進や予防に役立つとされるさまざまな理論・技法についても概観する。また、メンタルヘルスが個人の全般的な健康に資する役割についても言及する。
ソフトバレーボールと6人制バレーボールを教材として基礎体力と技術のスキルアップを図り、またスポーツの必要性を学び、自己の健康管理や怪我なく楽しく運動するために最も必要なルールやマナーを身につける。同時にグループ(チーム)を通し、コミュニケーション・スキルの向上を図る。
Ⅰに引き続き、ソフトバレーボールと6人制バレーボールを教材として、さらに基礎体力と技術のスキルアップを図る。またあわせて、スポーツの必要性を学び、自己の健康管理や怪我なく楽しく運動するために最も必要なルールやマナーを身につける。同時にグループ(チーム)を通し、コミュニケーション・スキルの向上を図る。
生涯スポーツの必要性を学び、スポーツの実践をとおして、自己の健康管理ができる基礎能力を養う。特にレクリエーションスポーツを中心に楽しく運動することができる習慣と能力を身につける。バレーボール、バスケットボール両種目の基本的な技術や知識を学習するとともに、全体での基礎練習から始め、グループ単位での練習を行い、リーグ戦形式でゲームを楽しむ。
生涯スポーツの必要性を学び、スポーツの実践をとおして、自己の健康管理ができる基礎能力を養う。特にレクリエーションスポーツを中心に楽しく運動することができる習慣と能力を身につける。バドミントンと卓球の基本的な技術練習とルールの理解から始め、シングルスおよびダブルスでのリーグ戦形式でのゲームを中心に行う。
物理学は、科学技術のベースとなる重要な分野であり、さまざまな自然現象を考えるうえで基礎的な学問となる。本科目では、力学や電磁気学、光の干渉・回折などの基本的な原理について正しい理解を得るとともに、日常的に目にする現象を物理学的に理解し説明する力を身につける。また、物理学が身近なものに応用されていることを理解し、物理学の原理とその意義について見識を深める。例えば、身近な家庭用機器や医療機器(電子レンジ、健康維持器具、AED、MRI等)などに応用されている電磁気現象の原理などを理解する。
生活の中にある物質や現象を、化学的なものの見方や考え方で捉え、理解できるように基礎概念を解説する。原子の構造と結合、分子の形、物質の形態、溶液、化学反応などについて正しい理解を得るとともに、日常的に目にする物質や現象および、化学が身近に応用されていることを理解し説明する力を身につける。例えば、日常生活に関わる化学物質、例えば石油や原子力などのエネルギー源、金属やプラスチックなどの材料、薬品、医療品などについて触れ、応用されている原理とその意義を理解する。
生物学の中でも主にヒトに焦点を当てた生命科学、および関連する諸問題について概説する。生命現象を理解するために、細胞の構造と役割、細胞を構成する物質、エネルギー、遺伝学、DNA、発生と老化、脳の構造などから、食と健康、がん、感染と免疫などについても解説し、正しい理解を促進する。さらに、生命現象の科学的な解析、解明が急速に進展する現代において、生物学的な諸問題を正しく理解するため、遺伝子組換生物や再生医療、生態系と環境問題までの最新のトピックを交えて解説する。
地球の誕生から現在に至るまでの地球と生物の歴史を学ぶ。その中でも特に、人類が進化・発展してきた第四紀と呼ぶ現代社会と密接に関係する時代を、人類の諸特徴とともに、氷河の消長、海水準変動、植生変遷などの古地理に係る変遷、および生物地理と人類の拡散などの事象を通して理解する。これらは地層そのものと地層中に含まれる化石や考古遺物などの証拠に基づくものであるから、層序と対比、地質学・堆積学の諸法則、化石の二面性、堆積と浸食、堆積構造と変形構造、土壌層位、遺構面と遺構埋土の特徴などの地層学の基礎事項の理解を図るとともに、現代生活にも係る火山噴火や地震などの地盤災害の事例と、その原因も合わせて概観する。
環境問題は、今や誰にとっても避けて通ることのできない重要な課題である。この授業は、環境問題を、自然科学的アプローチ、社会科学的アプローチ、哲学的アプローチを総合的に駆使しつつ考察する。環境問題の複雑さ、議論の道筋、論点などをわかりやすく講義する。
医療と心理
健康科学部は「こころとからだの健康と臨床」を考究することをテーマとしている。いずれの学科も人間をこころとからだを併せ持つ存在としてホリスティックな視点から捉える考え方に立脚している。本科目では、「こころ」と「からだ」について、心理学、理学療法学、救急救命学、臨床検査学の視点からそれぞれの教員が自身の学術研究や臨床経験の知をもとに講義する。
健康科学部は「こころとからだの健康と臨床」を考究することをテーマとしている。いずれの学科も人間をこころとからだを併せ持つ存在としてホリスティックな視点から捉える考え方に立脚している。本科目では、「こころ」と「からだ」について、心理学、理学療法学、救急救命学、作業療法学の視点からそれぞれの教員が自身の学術研究や臨床経験の知をもとに講義する。
現在、大・中規模病院の多くがISO15189(臨床検査室の国際規格)取得に取り組んでおり、臨床検査分野のグローバル化が急速に進んでいる。また、アメリカ臨床検査技師等の国際資格を取得する際には個人の英語力を高めるだけでなく、海外の臨床検査室や臨床検査技師との知識・技術の交流等を積極的に進める必要がある。この授業では、医療学術論文を英語で読む基礎を養い、医療技術に関連する会話や講演を理解する能力を修得する。これにより、大学院進学や企業就職の際に必要な英語力に加え、これからの医療現場で必要とされる実践的な英語能力の基礎を身につける。
人類の歴史は「病いとの戦い」の歴史であるともいえる。例えば、伝染病との戦いはペストや天然痘には勝利したものの、エイズやインフルエンザといった新たな敵との戦いが引き起こされている。人類の生存をかけた戦いのなかで医学は生まれ、発展してきた。さらに、ライフスタイルの変化、人口の少子高齢化等の社会情勢の変化は生活習慣病などの新たな「病い」の発生の素地となっている。医学は新たな姿の敵との戦いを迎えている。こうした医学の歴史を振り返りながら、「医学の過去、現在、未来」について講義する。
この科目では統計学そのものについて学ぶのではなく、統計法を利用して各分野(保健衛生学や心理学、教育学など)の研究を進める方法を学ぶことを目的とする。授業を通じて統計学の基礎を学び、身近なデータを読み取る力をつけ、また実際に受講生自身が研究を行う上で知識を活用できるよう、実践的な能力を身につけることをめざす。
生命倫理学の基本原則を正しく理解し、現代の医療における倫理的諸問題を学ぶ。まず、患者の自律の尊重という生命倫学理学の基本原則と、これを達成するために不可欠なインフォームド・コンセントの原理について説明する。その後に、①出生前診断、人工妊娠中絶、生殖補助医療など人間の誕生にまつわる諸問題、②ターミナルケア、安楽死と尊厳死など人間の死にまつわる諸問題、③遺伝子診断と遺伝子治療、再生医療など先端的医療、④医療情報の保護について教授する。
医療を通じて人と関わるために必要な、臨床心理学の知識や考え方を身につけることを目的とする。いくつかの心理療法の基礎となる理論的枠組みと、さまざまな精神的障害に関する基本的な知識を学ぶ。そうした知識も当然重要であるが、それだけにとどまらず「臨床の知」としての思考力を身につける必要がある。「臨床の知」とは、客観的に眺め分析するのではなく、自分が現場にコミットして、相手との関係のなかで考えることといえる。理論だけではなく、それをバックボーンとして「自分が」どのように相手へ関わる存在になっていくのか、履修者それぞれが、主体的に考えられるようになることをめざしたい。
人間の外見と心の関係を探究することをテーマとする。社会心理学・感情心理学の分野から始まった「化粧の心理的効果」の研究は、粧うことによって快感情・高揚感をもたらし、積極的な対他者行動を促すことによって、コミュニケーションを活性化することを実証し、化粧が心の健康に貢献していることを見いだした。また、この化粧の効用は、医療や福祉の現場で効果をあげており、臨床心理学的な考察も試みられている。本講義では、基礎的な研究を概説し、さらにさまざまな臨床的実践活動について紹介する。
心身の健康の維持増進や疾病の予防について、心理・社会・身体的な要因がどのような役割を持つのかを心理学的な側面から学ぶ。ストレス、ライフスタイル、生活習慣病、疾病予防、食物・嗜好品の摂取や運動などといった健康関連行動など、現代社会で問題になっている事柄について理解する。
キャリア科目
大学で主体的に学ぶ姿勢を身につけることを目的に、グループ学習を中心に演習形式で実施する。まず、図書館の利用方法や文献の探し方などのオリエンテーションを行う。その後、最近の保健医療や医療現場に関連するテーマを選び、それについて図書館やインターネットなどから情報収集を実際に行う。また、検索した資料を読み込み、学生自身の理解や疑問、関心のあることなどをグループで討議してまとめ発表する。この過程において、コンピュータリテラシー(文書作成、Web情報等の活用、効果的なプレゼンテーション方法)、ディスカッションの方法(論理的な発言、他者の意見の理解)などの能力を身につける。
大学で主体的に学ぶ姿勢、および社会人や医療組織の一員としてのルールやマナー遵守の姿勢を身につけることを目的に、グループ学習を中心に演習形式で実施する。授業では、臨床検査や臨床検査現場などに関連する文献を選び、図書館の蔵書やオンラインデータベースなどを活用し、グループで情報を収集して討議を行い、結論を導いて発表する。また、グループで取り上げたテーマについて、学生一人ひとりが自らの考えや課題意識をまとめたレポートを作成する。この過程を通じて、根拠に基づく医療(EBM=evidence-based medicine)の考え方を学生に理解させる。
医療の専門職になるために必要な人間関係の構築やコミュニケーションについて、グループ学習を中心にして演習形式で学ぶ。授業ではまず、人とモノ(例えば、車のハザードランプやクラクション等)、友達同士、家族、地域、日本、国際社会におけるコミュニケーションはそれぞれどう違うのか、またそれが医療とどう結びつくのかを考える。さらに、プライベートなコミュニケーションと仕事におけるコミュニケーションとの違いを考察し、自分と周囲との関わり、言葉や表現方法、他者への影響などについて考えを深め、人間関係とコミュニケーション、他者理解と自己理解について学生に意識化させる。
これからの臨床検査技師にとって重要となるチーム医療について、グループ学習を中心にして演習形式で学ぶ。臨床検査技師は、検査室での検査だけでなく、検査室の外での病院の仕事、病院の外の仕事が増え、診療の補助として採血以外にも業務範囲が広がっている。この授業では、感染制御チーム(ICT)、栄養サポートチーム(NST)、糖尿病診療(糖尿病療養指導士らによるチーム)、治験コーディネーター、移植コーディネーター、臨床研究支援などのチーム医療について考える。この過程を通じて、臨床検査技師の医療組織の一員としての役割や意味を理解し、あわせてコミュニケーション能力や使命感についても考える。また適宜、臨床検査技師以外のゲストスピーカーを招き、学生の理解を促進する。
人体の構造と機能
臨床検査技師として医療に携わるために必要な人体の正常な形態と構造について演習形式を取り入れて学ぶ。人体の基本構造を理解することは、各種疾患の診断や症状の程度を理解することにとどまらず、どのようなメカニズムによって疾患が生じるかという病態生理学への道筋を知ることにつながる。授業では、細胞と組織、器官に関する基礎的理解を得た後、筋・骨格系、神経系、皮膚・感覚器系、消化器系、呼吸器系、循環器系、内分泌系、泌尿器系、生殖器系など器官ごとの形態と構造を学ぶ。
Ⅰに引き続き、臨床検査技師として医療に携わるために必要な人体の正常な形態と構造について演習形式を取り入れて学ぶ。人体の基本構造を理解することは、各種疾患の診断や症状の程度を理解することにとどまらず、どのようなメカニズムによって疾患が生じるかという病態生理学への道筋を知ることにつながる。特に、この授業では、光学顕微鏡を用いる組織学を主に扱う。具体的には、筋・骨格系、神経系、皮膚・感覚器系、消化器系、呼吸器系、循環器系、内分泌系、泌尿器系、生殖器系などの細胞組織の形態と構造について学ぶ。
人体と構造演習Ⅱで修得した組織学に関する知識をさらに定着させるため、細胞組織に関する実習を行う。実習では、染色した組織切片を光学顕微鏡を使って観察し、それをスケッチすることで、人体の構造の特徴を詳細に理解する。この実習を通して、顕微鏡の取り扱いおよび観察方法に慣れるとともに、上皮組織、結合組織、骨組織、筋組織、神経組織および各器官の組織を識別するための基礎的能力を身につける。
人体の機能演習は、人体の構成および人体各部の機能について概説する。人体の機能演習Ⅰでは生命維持の基盤となる機能の中でも、体液、血液、免疫、循環、呼吸、代謝、体温等について、その生理学的意味を理解するよう、演習を交えて授業を行う。体液の中でも浸透圧は人体の機能の基本中の基本であり、これを理解することが重要である。また、これらの講義により、生命の不思議について考える。
人体の機能演習は、人体の構成および人体各部の機能について概説する。人体の機能演習Ⅱでは、生命維持の基盤となる機能の中でも、消化管の役割、栄養生理、排泄、内分泌、神経、筋、感覚、遺伝等、運動の生理学や生殖といった身近なテーマについて、人体の機能を生理学的な面から理解するよう、演習を交えて授業を行う。また、これらの講義により、人体の不思議について考える。
生化学は、生体並びに生命現象に関する科学的な思考と理解に重要な科目である。生体は、核酸、タンパク質、アミノ酸、脂質、糖質、無機質等多くの分子から成り立っている。生体を構成する最小単位である細胞はこれらの物質から構成されている。また、細胞は摂取した物質を代謝し、生命活動に必要なエネルギーを得て増殖・成長している。生化学Ⅰでは生命現象を分子レベルで理解する思考方法と基礎知識と、生体を構成する様々な分子をエネルギーと生体を構成する部品に変換し、生体が増殖・成長する過程で機能する分子とその仕組みを学習する。
生化学は、生体並びに生命現象に関する科学的な思考と理解に重要な科目である。生体は、核酸、タンパク質、アミノ酸、脂質、糖質、無機質等多くの分子から成り立っている。生体を構成する最小単位である細胞はこれらの物質から構成されている。また、細胞は摂取した物質を代謝し、生命活動に必要なエネルギーを得て増殖・成長している。生化学Ⅱでは生化学Ⅰで学習した生体を構成する分子に関する知識を踏まえ、細胞と細胞内小器官の構造、細胞内分子や細胞間情報伝達物質による情報伝達と様々な調節機構、DNAなどを構成する核酸の構造と機能等について学習する。
生化学を学ぶことによって得られる、生体を構成する基本分子に関する理解は、生命を科学的に思考する基礎となる。生化学実習では、酵素反応を利用した生体分子の定性、定量を実習する。また、タンパク質、糖、核酸、脂質などの分離、定性、定量を実習し生化学に対する理解を深める。生化学の実習は、臨床検査における様々な分析や研究手法の基礎となるものであるため、基礎的な実験手法やデータのまとめ方についても学習する。
生体を構成する細胞・組織・臓器の変化を発見し、病気に陥った原因を追究するために、病理学用語を学び、組織細胞レベルから疾病や病的変化を学修し、総合的な疾患と形態学的変化を理解する。具体的には、病理学総論として、病理学とは何か、染色体・遺伝子・発生の異常、組織細胞傷害とその修復機構、物質代謝異常、循環障害、炎症、免疫異常、腫瘍について学び、病理学各論として、循環器系、呼吸器系、消化器系、内分泌系、泌尿器系、生殖器および乳腺、造血臓器系、神経系、運動器系、感覚器系、皮膚系、自己免疫の各疾患について学ぶ。
臨床検査技師にとって栄養に関する基礎知識は、病院のチーム医療の一員としても必要であり、病気の予防や健康の維持・回復を理解するためにも重要なものである。この授業では、栄養の必須となる糖質、脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラルと栄養食事療法について学ぶ。また、臨床検査として重要な項目の栄養アセスメントタンパクと栄養状態、加齢によるバランス、治療食などの知識を修得する。
疾患の治療において薬物療法は重要であり、医薬品の生体に及ぼす作用機序を調べるのが薬理学である。この授業では医薬品の有効性や副作用、投与薬剤の体内動態および体内分布、薬物がどのような仕組みで生体に作用するか等の作用機序を理解することで、薬理作用の基本を理解する。また、血中薬物濃度測定は臨床検査の重要な項目でもあり、薬剤が臨床検査に及ぼす直接的影響や間接的な副作用としての影響を理解する。さらに、薬理学に対する理解は治験コーディネーター等のチーム医療を行う上でも重要であり、検査と薬の関連についても総合的に理解を深める。
医学検査の基礎とその疾病との関連
臨床検査の意義、臨床検査およびその教育の歴史、臨床検査技師の役割や使命感などを知り、臨床検査学への意欲を醸成する。また、検体取扱い方(血液・尿・便・喀痰・髄液・咽頭粘液・膿・分泌液・穿刺液等)、採取や保存の方法が検査データに及ぼす影響についても学ぶ。このほか、従来の採血法(採血行為の範囲、採血の種類、注意事項、採血部位と手段、乳幼児採血)に加え、診療の補助としての臨床検査技師の業務に、インフルエンザ採取等の検体採取が業務追加されたことについても紹介する。このほか、将来的な介護への介入、POCTや個別医療、iPS細胞の精度保証など夢のある仕事についても紹介し、意欲を引き出す。さらに、臨床検査における各検査学の概要や医療・病院における位置づけや重要性および役割について理解し、医療分野における専門知識と検査の技術を修得するための基礎的内容を学ぶ。各疾患の重症度のグレードと検査項目の値との関わりを系統的に学び、臨床診断における臨床検査の意義についても理解する。
臨床検査における専門分野の基礎知識を総合的に学ぶ。具体的には、健康診断の検査、肝機能検査、糖尿病検査、腎機能検査、血液検査、輸血検査、心疾患検査、動脈硬化の検査、腫瘍検査、膵機能検査、内分泌疾患の検査、感染症の検査、自己免疫疾患の検査、自己抗体検査の内容について講義するとともに、Reversed C.P.C.(各疾患における症例検討)による臨床検査データの読み方の基礎を身につける。
臨床検査における専門分野の実習を行う上で必要となる検体検査の基礎的な知識と技術を学ぶ。授業では化学容量器、天秤、遠心分離器、撹拌器、恒温槽、分光光度計、pHメータ、顕微鏡などの共通検査機器を組み入れた実習を行う。これにより、臨床化学検査など検体検査で使用することが多い実験器具の正しい使い方から緩衝溶液の調製までを身につけるとともに、病理検査・尿沈渣・血液検査・微生物検査などで必要となる顕微鏡の基本構造の理解や操作技術を修得する。また、抗原抗体反応における凝集反応やELISA法の基礎的な知識と技術を修得する。
保健医療福祉と医学検査
医療を支える職種や医療の保険・政策・経済についてのシステムについて理解し、在宅・高齢者ケアや災害医療についても理解を深める。また、健康とは何かを改めて考え、医療がたどってきた歴史的背景と医療の将来展望についても学ぶ。これらにより現代医療の構造と特徴がはっきり理解でき、医療事故の認識や予防医学の重要性について自ら考察でき、医療における臨床検査技師の役割を認識する。
公衆衛生各分野の理解に必要な基礎的事項である疫学、感染症、母子保健、成人保健、学校保健、精神保健、生活環境、公害、栄養と食品衛生、産業保健、衛生の統計、行政、法規と社会保障について学ぶ。特に、保健医療福祉行政・財政の概略、基盤となる公衆衛生領域について理解する。また、検査と非常に関連が深い、医療および産業廃棄物、上下水道、食品衛生管理、オキシダントを含めた大気汚染物質、騒音などの環境因子について、産業衛生を含めた公衆衛生と国民の健康に関する理解も深める。
医療工学
医用工学とは工学的な理論や技術、手法を活用し、疾病の診断・治療・予防などを支援しようとする学問である。授業では医用生体工学の概要、電気・電子素子の基礎、電子と電源回路、生体の生理的および物理的性質、記録と表示、生体からの通信・情報処理について理解し、生体情報を感知するセンサの特性と使用方法について学ぶ。また、生体の物理的特性や測定値をどのように認識するかといった生体計測に関し、各医療機器の特性を学ぶとともに、その安全対策についても理解を深める。
医用工学概論で学んだ知識を医療領域で応用することを目的に、電気電子工学の基礎から生理特性の測定までの実習を行い、測定理論、測定条件、測定手順、測定結果について理解する。また、電気的安全性とそのための管理法も同時に理解する。具体的には、オシロスコープの使用方法、リサージュ曲線とシミュレーション、CR結合回路、LR結合回路、LC共振回路、整流回路、電磁誘導、論理回路、デジタル演算回路、オームの法則、ホイートストンブリッジ、心電計、差動増幅器、負帰還増幅器に関する説明と実習を行う。
臨床病態学
臨床検査技師として適切な検査と判断ができるように、各症例に関する検査データがどのように疾病や診断に反映するかを基礎分野から理解を深める。その上で、検査データ事例を用いて、その症例データが示す病態や疾患について理解する能力を養う。症例については、臨床化学・免疫検査・血液検査・病理検査・画像診断全般における検査項目ごとの内容を学ぶ。授業では、脳・神経系疾患(脳血管障害、神経系の腫瘍、神経系の感染症、機能性疾患、神経変性疾患、脱髄性疾患、脊髄・脊椎疾患、末梢神経疾患、筋疾患、代謝性疾患、その他の中毒性疾患や神経障害)および呼吸器疾患(感染症、アレルギー性疾患、閉塞性疾患、拘束性肺疾患、肺循環障害、換気異常、腫瘍、胸腔疾患、喫煙)について詳細な解説や補足を加える。
臨床検査技師として適切な検査と判断ができるように、各症例に関する検査データがどのように疾病や診断に反映するかを幅広い分野から理解を深める。その上で、検査データ事例を用いて、その症例データが示す病態や疾患について理解する能力を養う。症例については、臨床化学・免疫検査・血液検査・病理検査・画像診断全般における検査項目ごとの内容を学ぶ。授業では、循環器疾患(心房中隔欠損症や肺動脈狭窄症等の先天性心疾患、虚血性心疾患や心筋症等の後天性心疾患、本態性と二次性高血圧等の血圧異常、期外収縮や心房細動等の不整脈疾患、動脈硬化症や大動脈疾患等の血管の疾患)および血液・造血器疾患(各種貧血等の赤血球系疾患、各種白血病等の白血球系疾患、血小板減少性紫斑病等の出血性疾患)について詳細な解説や補足を加える。
形態検査学
生体検査や手術によって採取された臓器や組織、細胞などから病気の診断や原因究明を行うための病理学検査について講義する。この授業では、病理組織学的検査法の意義、病理組織標本作製法、各種の染色法、組織化学染色法、電子顕微鏡標本作製法を学ぶ。この際、病理解剖に関連づけて、各種方法を用いる意義を理解する。また、標本の管理や精度管理についても学ぶ。
病理検査学における学修と理解の上で、病理組織標本作製における一連の作業である、固定、切り出し、包埋、薄切、各種染色(HE染色、特殊染色、免疫染色)、封入、鏡検の行程を実習により学ぶ。また、正常組織における形態学的特徴、機能的特徴を理解するとともに、各種病変組織についても理解する。その際、スケッチを含む結果の記述と考察を行う。また、実習内容についてグループで討論し、その結果を発表することで、知識と技術の定着を図る。
赤血球や血色素から貧血の程度、白血球の多さから炎症の程度を把握するために、血液疾患における診断・治療と臨床検査との関わりを学ぶ。血液形態の成り立ち、血液凝固などの基礎知識を修得し、血液分析装置の原理と手技を含めた各検査項目の測定原理、検査方法、臨床的意義を理解する。具体的には、血液の基礎、血球、止血機構、凝固・線溶系、検体の採取と保存、血球に関する検査、形態に関する検査、血小板、凝固・線溶検査、血液検査結果の評価について学ぶ。
血液検査学Ⅰで学修した基礎知識や各種検査法の技術知識を用いて、専門的な立場で血液疾患の診断・治療についてより深く学び、実際の臨床の現場(医師)にアドバイスまたは応用できる能力を身につける。また、最新の血液画像システムについても学ぶ。具体的には、血液の基礎、血球、止血機構、凝固・線溶系、検体の採取と保存、血球に関する検査、形態に関する検査、血小板、凝固・線溶検査、血液検査結果の評価についての内容を応用できるように理解する。
血液検査学Ⅰ・Ⅱの講義で学んだ内容(各検査項目の測定原理、検査方法、臨床的意義)について、基本技術から具体的作業までを実習により修得し理解する。また、顕微鏡を用いて正常の血液細胞と血液疾患の血液細胞との鑑別ができるようにする。具体的には、検体採取と保存(採血法、抗凝固剤の種類と使用方法、検体の処理、保存法)、血球に関する検査(赤血球数、白血球数、血小板数、網赤血球数、ヘモグロビン濃度、ヘマトクリット値、赤血球沈降速度、溶血の検査)、形態に関する検査(末梢血液標本の作成、染色法、末梢血塗抹標本の観察、骨髄標本の作製、骨髄像の観察)、血小板・凝固・線溶検査についての技術を修得する。
腎機能を含む病態と一般検査との関連性を理解し、腎機能に関係する尿タンパク質や浸透圧検査、腎機能以外の尿潜血、ビリルビン、糖・ケトン体、尿沈渣(各種結晶と血球)などの検査方法、測定原理、結果の読み方から判断、臨床的意義について理解する。
臨床検査技師には、免許取得後、実務経験を積むことにより取得できる、より高度な認定資格が数多く用意されている。ここでは、卒業後のキャリアアップをめざし、これまで3年間で学んできた国家試験レベルの基礎となる知識・技術の確実な修得を確認した上で、認定資格で求められる高度な専門知識の一端を演習により教授する。この授業では特に、就職後に取得をめざす認定血液検査技師など形態検査に関係する認定資格を視野に入れ、血液学的検査に関する各種検査法、疾患との関わり、結果の解釈について学ぶ。
生物化学分析検査学
血液中の化学成分を調べ、臓器の異常を把握するための検査が臨床化学検査である。この授業では、臨床化学検査の種類だけでなく、血液中の糖質、タンパク質、ビタミン、ホルモンなどの各論を学びながら、疾病経過時における生体内および臨床化学項目の変動や推移を理解する。具体的には、臨床化学分析の目的と特徴、臨床化学分析の単位と標準物質、測定値の管理、基準範囲、臨床判断値、生理的変動と測定技術変動、臨床化学分析の標準体系などを学ぶ。
臨床化学検査学Ⅰで学んだ各種項目の種類における測定方法および原理について学び、それらの特徴・注意点・臨床的意義ついて理解する。具体的には、分析法の選択、分光光度分析法、クロマトグラフィ、各種電気泳動法、免疫化学的定量分析法、電気化学分析、酵素的分析法、自動分析法について学び、化学分析法各論である電解質と微量元素、糖質、脂質とリボタンパク、タンパク質、非タンパク性窒素化合物、酵素、骨代謝マーカー、ホルモン、ビタミン等の基礎と臨床について学ぶ。
臨床化学検査学Ⅰ・Ⅱの知識を理論的に技術応用でき、生体物質の構造および測定原理が理解できているか、化学的な分析方法が正しく操作できているか、得られた結果に対して論理的に解析して考察しているかを確認することを目的に実習を行う。具体的には、塩析・電気泳動・カラムクロマトグラフィを用いた血漿タンパク質の分離分析、薄層クロマトグラフィ法による脂質成分の分画測定、酵素のKm値の求め方、酵素の至適濃度・温度・pH、酸化還元反応や各種酵素法を用いた臨床化学項目測定を行う。また、各種試料の取り扱い方や注意点についても学ぶ。
臨床化学の主要な項目である無機質(鉄・総カルシウム・無機リン)、糖質(グルコースとOGTT負荷試験)、タンパク質(総タンパク・アルブミン・血漿タンパク質分画)、脂質(トリグリセライド・コレステロール、リポタンパク質(沈殿法))、非タンパク性窒素(尿素窒素・クレアチニン・尿酸・ビリルビン)に関して、測定原理や測定方法について自家調整した試料により実習を行い、測定結果の解釈や解析方法について正しいかなどを考察し、臨床的意義と結びつけて理解する。その際には分析装置の理解や精度管理についても学ぶ。
近年の医学研究の進歩により、従来の遺伝疾患に加え、糖尿病、心筋梗塞、感染症、乳がん等の遺伝子関与が明らかになった。それにより、臨床検査における遺伝子・染色体検査の重要性が高まっている。本講義では遺伝子・染色体検査の原理や方法及び疾患との関連を教授する。また、検査に伴う倫理についても教授する。さらに、これらを理解するためには、細胞生物学などの基礎分野や、病理学などの臨床分野の知識も要求されるため、それらも踏まえて講義する。
遺伝子検査の基本として、特定の核酸の存在を証明する知識と手技は、確実に取得しておかなければならない。まずは、遺伝子解析に必要な機器・器具・試薬に関する知識を学び、遺伝子検査に用いるサンプルの収集・処理・保管などの取り扱いについて理解する。次いで、核酸(DNAおよびRNA)の抽出法と、取り扱い上の注意を学ぶ。また、PCR法の原理と実施法、RT-PCR法の原理と実施法、電気泳動法の原理と実施法等についても理解する。それと同時に、遺伝子検査に伴う倫理的課題について深く理解する。
放射性同位元素についての基本的性質や生成を学び、測定機器・放射性医薬品・各種核医学検査の手技から解析までを理解する。被曝管理や安全な取り扱い方法とその法規についての理解を深め、最終的に、in vivoやin vitro検査において核医学検査がどのように医療に関係し役に立っているかを理論的に解析して、臨床的意義について理解する。具体的には、原子・原子核の構造、放射線の種類と放射線測定法及び測定機器、放射線の性質と検査方法の分類、各種in vivo検体検査とin vitro検体検査、ヨウ素甲状腺摂取率などの体外測定、核種シンチグラフィなどの画像検査などについて学ぶ。
臨床検査技師には、免許取得後、実務経験を積むことにより取得できる、より高度な認定資格が数多く用意されている。ここでは、卒業後のキャリアアップをめざし、これまで3年間で学んできた国家試験レベルの基礎・基本となる知識・技術の確実な修得を確認した上で、認定資格で求められる高度な専門知識の一端を演習により教授する。この授業では特に、就職後に取得をめざす認定臨床化学者や認定臨床染色体遺伝子検査師などの認定資格を視野に入れ、また生物化学分析検査における感度の良い測定法が開発されていることを踏まえ、PCR法や化学発光などの遺伝子検査や臨床化学検査を中心にして、分析装置、分析方法と原理、操作手順の注意点、診断・治療に関わる結果の解釈等を学ぶ。
病因・生体防御検査学
微生物検査は、感染症の診断や治療効果を判断する上で必要となる病原微生物の分離同定から薬剤耐性・薬剤感受性に関連した薬剤選択まで幅広く、院内感染や感染症治療などの情報提供には不可欠である。また、分子生物学の技術的進歩に伴う微生物検査の高度化に対応するために多種多様な微生物における検査技術を修得することが必要となる。ここでは、病原微生物の歴史から現状、病原微生物の構造と機能特徴、培養方法や検査原理、病原微生物の感染経路や発症メカニズム、微生物の基本構造と代謝、病原微生物の治療法や予防法について理解する。同時に、細菌の構造・機能から見た特徴と分類、細菌の染色法・観察法・鑑別法、抗菌薬の分類、抗菌薬の耐性機序、ワクチンについても学ぶ。
病原微生物の形態、培養法、生化学的特徴、代謝、遺伝に関して、病原性を細菌、クラミジア、リケッチア、スピロヘータ、原虫、真菌、ウイルス等に分けて理解し、病原微生物における検査方法の多様性と臨床検査および治療への応用を学ぶ。特に、細菌学の各論となるグラム陽性球菌、グラム陰性球菌、グラム陽性有芽胞形成桿菌、グラム陽性無芽胞桿菌、グラム陰性桿菌、抗酸菌、クラミジア、リケッチア、マイコプラズマ、抗生物質の分類と特徴について重点的に学ぶ。
無菌操作を前提とする微生物検査について、実習を通して微生物の取り扱いやコンタミによる可能性の推測と対応などを理解する。また、採取した検体を培養し、病気を引き起こす細菌などの微生物を検出するために、感染を意識した無菌的操作技術、滅菌消毒法、分離培養法と確認培養法、生化学的検査と免疫学的検査による微生物の同定法、染色法と鏡検法、薬剤感受性試験法と各種抗菌薬耐性因子の検出方法を修得する。具体的には、グラム陽性球菌の分離・同定法、グラム陰性桿菌の分離・同定法、真菌の培養、抗酸菌の培養、嫌気性菌の培養、カンピロバクター食中毒検査などを行う。
人体に直接病害を起こす動物、間接的にヒトの感染症などを媒介する動物とヒトの関わり合いについて学ぶ。授業では、寄生虫・原虫・衛生動物の分類、分布、形態、発育、生活環、ヒトへの感染について系統的に解説し、寄生虫検査法などをスライドおよび標本を用いて観察しながら学修する。具体的には、赤痢アメーバ・膣トリコモナス・マラリア・トキソプラズマ等の原虫類、回虫やアニサキスなどの線虫類、吸虫類、条虫類、貝・甲殻類、ダニ・ハエ・ノミ・シラミ・蚊などの衛生動物に関する特徴と検査法について理解する。
院内感染と法定感染、感染症診断の総論、免疫検査の各種測定法の目的と原理、免疫グロブリン異常の種類と特徴について理解する。授業では、試験管内抗原抗体反応である沈降反応、免疫電気泳動及び免疫固定法、直接凝集及び間接凝集反応、抑制反応、溶解反応、中和反応、比濁法、比ろう法、ウエスタンブロット、鏡検による間接蛍光抗体法、競合ELISA法とサンドイッチELISA法等の検査方法に加え、フローサイトメトリー法の次世代・微量分析についても学び、対象となる項目や原理と判定方法などを理解する。
多くの病態の発現原因には免疫が関係しており、免疫検査学Ⅰを基礎とした上で臨床免疫を中心とした内容を学ぶ。授業では、免疫系の役割と特徴、自然免疫と獲得免疫、免疫担当細胞、免疫系の組織・器官、リンパ球の発生と多様性の獲得、リンパ球の抗原認識と活性化など免疫系の仕組みと働き、抗原の種類とエピトープ、免疫グロブリンの構造、抗体作製法、補体や炎症マーカー、接着分子とサイトカインについて学ぶ。具体的には、補体異状、各種感染症、梅毒、ウィルス肝炎、ATL、AIDS、アレルギー分類と機序、自己免疫疾患、腫瘍細胞と免疫、免疫不全症について理解する。
免疫検査の沈降反応、凝集反応、溶解反応、免疫比濁法、比ろう法、イムノクロマト、ELISA法等の各種測定原理と装置について学び、結果が臨床現場でどのように運用されているかを自家作製した試薬・試料により理解する。具体的には、梅毒血清反応のRPR法およびTPPA法、間接蛍光抗体法の鏡検による抗核抗体、CH50の補体溶血反応、免疫電気泳動及び免疫固定法、サンドイッチELISA法によるHBs抗原、免疫比濁法によるCRP測定とプロゾーン現象、POCTの検査と意義、イムノクロマトによる薬物検査、競合ELISA法による唾液検査について実習する。
輸血と免疫の関連(輸血の歴史・血液製剤の種類)、血液製剤の適正使用のガイドライン、ランドスタイナーの法則、赤血球膜とABO血液型(おもて試験・うら試験)、ABO亜型と検査、Rh-D血液型とDu検査、稀血と遺伝、感作と凝集、各種反応増強剤、抗グロブリン試験(直接クームス・間接クームス)、不規則性抗体検査、交差適合試験(主試験・副試験)、母児不適合妊娠について学び、輸血の安全性、輸血副作用(TACO・TRALI)、血液型不適合妊娠と新生児溶血性疾患等についても理解する。また、HLA抗原における輸血・臓器移植・疾患特異性、移植免疫の重要性や臨床的意義、GVHD等についても理解する。
輸血はマルチの臓器移植といわれ、免疫や感染などの問題を含めると、不適切な輸血は致命傷となる。安全かつ有効な輸血を行うためには、正確な血液型検査、不規則性抗体スクリーニング、交差適合性試験の技術を修得するとともに、専門的な知識が必要となる。授業では、ABO・Rh血液型検査(試験管法・カラム法)、RhD陰性確認試験、ABO血液型亜型検査(抗体吸着解離試験・唾液中血液型物質)、抗グロブリン試験(直接クームス・間接クームス)、不規則性抗体検査、新生児黄疸スクリーニング検査、交差適合性試験[試験管法(生理食塩水法・ポリエチレングリコール法)]における原理、基礎知識、手技を修得し、結果解釈について理解する。
臨床検査技師には、免許取得後、実務経験を積むことにより取得できる、より高度な認定資格が数多く用意されている。ここでは、卒業後のキャリアアップをめざし、これまで3年間で学んできた国家試験レベルの基礎・基本となる知識・技術の確実な修得を確認した上で、認定資格で求められる高度な専門知識の一端を演習により教授する。この授業では特に、就職後に取得をめざす認定輸血検査技師や認定臨床微生物検査技師などの認定資格を視野に入れ、病因・生体防御系の機能と制御の基本的知識、微生物・ウィルス感染症、アレルギー、自己免疫疾患、輸血検査と移植関連検査、これらに関係する病態の診断・治療効果判定のための検査の原理と方法、結果の解釈等を学ぶ。
生理機能検査学
生理機能検査は、直接、患者に医療機器を接続または密着させることで、身体内部から出てくるさまざまな物理現象を計測したり、外部から超音波や磁力線などエネルギーを加えることで身体内部の画像イメージを得る検査である。生理機能検査学Ⅰでは心電図検査や脈波検査に代表される循環機能検査、呼吸機能検査、血液ガス検査、臨床脳波検査、脳誘発電位検査、針筋電図検査、末梢神経伝導検査、超音波検査、磁気共鳴画像検査、眼底写真検査、サーモグラフィ検査、平衡機能検査、純音聴力検査等の検査の意義と目的、方法、正常所見、注意事項、評価の限界、ノイズと対策ほかを修得する。
ある疾患が疑われる時に特定の生理機能検査が実施される。つまり、疾患ごとに生理機能検査で何が知りたいかという目的が明確に存在するのである。生理機能検査学Ⅱでは生理機能検査の中でも主要な心電図検査、ホルター心電図検査、スパイロメトリーまたはフローボリウムなどの呼吸機能検査、血液ガス検査、臨床脳波検査、針筋電図検査、末梢神経伝導検査、心臓超音波検査、腹部超音波、血管体表超音波などを対象として、特定の疾患と関連する様々な異常所見、境界所見を詳細に修得する。また、各種生理機能検査における患者対応の方法や留意事項についても理解する。
生理機能検査学Ⅲでは生理機能検査学Ⅰおよび生理機能検査学Ⅱで修得した内容を総括・補完することで、正常所見と異常所見、境界所見を明確に判読する能力を養う。加えて、生理機能検査で活用する各種ME機器の特性や働きを理解する。また、生理機能検査分野のトピックスである脳外科領域・整形外科領域の手術において盛んに実施されている術中モニタリング検査、睡眠障害とPSG検査、発達障害および高次機能障害・認知障害の生理機能検査所見のほか、糖尿病性神経障害に伴う各種所見、臨床検査技師が知っておきたいX線写真検査・CT検査・PET-CT検査の判読ポイント等を理解する。
生理機能検査学実習Ⅰでは標準12誘導心電図検査・負荷心電図検査・血圧脈波検査などの循環機能検査、スパイロメトリー・強制呼出曲線・フローボリュームなどの呼吸機能検査、重心動揺検査・標準純音聴力検査などの平衡聴覚検査、心臓超音波・頸動脈超音波などの画像検査の手技と結果判読を実体験を通して修得する。各検査に用いるME機器の構造および取扱法、安全対策を理解する。加えて、患者に対する言葉遣い、挨拶および身だしなみ、接遇や配慮などについて医療人に求められる資質を理解する。生理機能検査に求められる基本的なスキルがコミュニケーション能力であることを認識することが極めて重要である。
生理機能検査学実習Ⅱでは臨床脳波検査・末梢神経伝導検査(MCS・Fwave・SCS)・ABR検査・SEP検査などの脳神経筋機能検査、無散瞳眼底写真検査、肝臓・胆嚢・膵臓・脾臓・腎臓などの腹部超音波、甲状腺ほかの体表超音波などの画像検査の手技と結果判読を実体験を通して修得する。各検査に用いるME機器の構造および取扱法、安全対策を理解する。加えて、患者に対する言葉遣い、挨拶および身だしなみ、接遇や配慮などについて医療人に求められる資質を理解する。生理機能検査に求められる基本的なスキルがコミュニケーション能力であることを認識することが極めて重要である。
近年、脳科学の発展は著しく、新たな脳機能検査法が開発されている。画像検査学演習では磁気共鳴画像(MRI)を用いた画像検査である拡散強調画像(diffusion weighted image:DWI)、fMRI(functional magnetic resonance imaging)、拡散テンソルトラクトグラフィ(diffusion tensor tractography:DTT)などについて理解する。また、光トポグラフィを用いた脳血流の画像化と解析、また、脳波検査を用いたFFT解析や周波数脳波トポグラフィ解析などの意義と手技、画像評価法を修得する。これらの手法は、患者の検査診断という側面よりも医学研究分野で応用されている技法である。
臨床検査技師には、免許取得後、実務経験を積むことにより取得できる、より高度な認定資格が数多く用意されている。この授業では、卒業後のキャリアアップをめざし、これまで3年間で学んできた国家試験レベルの基礎・基本となる知識・技術の確実な修得を確認した上で、認定資格で求められる高度な専門知識の一端を演習により教授する。この授業では、就職後に取得をめざす超音波検査士や認定心電検査技師などの認定資格を視野に入れ、生体機能検査や画像検査のさらに高度な内容、および疾患との関連や検体検査との関連などを理解する。
検査総合管理学
臨床検査におけるシステムは必要不可欠であり、臨床検査情報システム(CLIS・LIS)はパソコンをワークステーションとするシステムが一般的であるが、臨床検査室全体のシステムから病院内外の他システム(医事、病棟、医師の検査オーダー、健康管理センター、外注業者のシステムなど)に接続された医療情報システムは、システムと装置の接続時だけでなく、システム更新に伴う技術や知識に役立つ。授業では、臨床検査情報システム(検査依頼から報告)の基本的な構成と情報処理を学び、情報や統計学の授業で学んだ知識や検査データベースの技術を病態解析に活用できるようにする。
臨床検査における業務や役割、組織体制、検査情報管理の必要性について理解し、臨床検査の管理や運営方法について部署別に人事および業務の管理、機器の管理や試薬・備品・消耗品の管理、収支管理、安全管理などを学修する。検査依頼、採血、分析、検査結果報告までの各プロセスにおける管理上の問題点を整理し、対策と解決のための精度保証が確立できてこそ検査総合管理といえる。そのために、トレーサビリティ、誤差要因、分析装置の精度を含めた測定時の精度管理などを理解し、あわせて各種検査機器および測定法の特徴を学ぶ。
臨床検査技師等の医療職に関する法律、感染、薬事、保健衛生、生活保護、社会福祉関連の法規、労働基準法を学び、関係法規の目的、免許、試験、業務等、衛生検査所、罰則などについて理解する。また、死体解剖、医療過誤、毒物および劇物取締法による管理と廃棄に関する法規についても学ぶ。さらに、診療の補助としての鼻腔・咽頭ぬぐい液、鼻腔吸引液等の採取、膿、表皮、粘膜等の表在組織の採取、スワブによる便の採取、また基準嗅覚検査および静脈性嗅覚検査、電気味覚検査およびろ紙ディスク法による味覚定量検査など、近年の法規改正による臨床検査技師の業務範囲の拡大についても講義する。
救急検査とは、ショック、意識障害、激しい痛みなどの症状がある患者に対し、救急処置を行いながら、検査結果によって素早く病因を判断するためのものである。ふだん経験しないパニック値や極端値に関し、患者病態を踏まえた上で、再検査するよりも速く検査データを解析し、臨床に知らせる必要がある。この授業では救急検査体制のあり方、システムの構成、救急検査項目に関する測定方法、原理、前処理、分析装置、結果および異常値の解釈と報告について学ぶ。
医療安全管理学
医療現場では臨床検査を通して質の高い検査を提供するだけでなく、感染対策や病院環境整備などの安全性が担保される必要がある。この授業では医療現場における事故や危険性を未然に察知し、医療従事者としての対処方法について、事例をもとに医療安全を学ぶ。また、臨地実習に先立って患者対応と確認義務、事故や感染、データの確認、守秘義務等についても学ぶ。これにより、患者に安全な医療を提供するためにはどのようなことを考える必要があるかなど、医療過誤や危機管理について考察し、安全対策の課題と現状について理解する。
細胞検査士関連科目群
細胞診断学を学び、将来細胞検査士として活躍するために必要となる、臨床細胞学について基本的な知識と技術を総合的に学ぶ。Ⅰでは、まず臨床細胞学の序論として、細胞診断学の歴史や目的、癌細胞の判定基準や用語などの知識を修得する。また、正確な細胞診断を行うために欠かすことのできない標本作製について実習を含めて学ぶとともに、その理論的背景を理解する。その上で、正常細胞と細胞の良性変化などに関する知識と形態的特徴について、細胞診断学の基礎となる婦人科系の特に子宮頸部を対象に学ぶ。
細胞診断学を学び、将来細胞検査士として活躍するために必要となる、臨床細胞学について基本的な知識と技術を総合的に学ぶ。Ⅱでは、正常細胞の異形成から癌までの病変組織に関する臨床細胞学的所見について、細胞診断学の基礎となる婦人科系の特に子宮頸部を対象に学ぶ。また、実習では、腫瘍関連病変から腫瘍までの典型的な細胞について顕微鏡で観察し、スケッチを行うことで理解を深める。
細胞診断学を学び、将来細胞検査士として活躍するために必要となる、臨床細胞学について基本的な知識と技術を総合的に学ぶ。Ⅲでは、婦人科系の子宮体部および呼吸器系を対象に、正常細胞、良性変化、癌に関する臨床細胞学的所見について総合的理解を深める。また、実習では、この授業で対象とする子宮体部と呼吸器の正常細胞から腫瘍関連病変、腫瘍までの典型的な細胞について理解を深めるため、繰り返し顕微鏡で観察し、スケッチを行う。
臨床細胞学総論Ⅰ・Ⅱ・Ⅲで学んだことをもとに、実習を繰り返して学習し、必要に応じて適宜、教員により、受講生に対し個別的および集団的に解説を行う。この授業では、婦人科領域における各種細胞の形態学的特徴を学習し、顕微鏡にて繰り返し観察する。
臨床細胞学総論総論Ⅰ・Ⅱ・Ⅲで学んだことをもとに、実習を繰り返して学習し、必要に応じて適宜、教員により、受講生に対し個別的および集団的に解説を行う。この授業では、婦人科以外の領域、特に呼吸器領域における各種細胞の形態学的特徴を学習し、顕微鏡にて繰り返し観察する。
細胞検査士コースは、細胞診断学に関する総論および6つの各論により構成され、細胞検査士資格認定試験合格を目標に、300時間の講義と600時間の実習を行う。この授業では、細胞診断学の序論として細胞診断学総論の講義と実習を行う。近年の癌罹患率の増加、がん検診率の増加を踏まえ、社会における細胞検査士の必要性を考えると、即戦力として社会に貢献できる人材としての知識、技術を習得することが必要である。
細胞検査士コースは、細胞診断学に関する総論および6つの各論により構成し、細胞検査士資格認定試験合格を目標に、300時間の講義と600時間の実習を行う。この授業では、婦人科系細胞診断について講義と実習を行う。
細胞検査士コースは、細胞診断学に関する総論および6つの各論により構成し、細胞検査士資格認定試験合格を目標に、300時間の講義と600時間の実習を行う。この授業では、呼吸器系の細胞診断について講義と実習を行う。
細胞検査士コースは、細胞診断学に関する総論および6つの各論により構成し、細胞検査士資格認定試験合格を目標に、300時間の講義と600時間の実習を行う。この授業では、消化器系の細胞診断について講義と実習を行う。
細胞検査士コースは、細胞診断学に関する総論および6つの各論により構成し、細胞検査士資格認定試験合格を目標に、300時間の講義と600時間の実習を行う。この授業では、泌尿器・体腔液の細胞診断について講義と実習を行う。
細胞検査士コースは、細胞診断学に関する総論および6つの各論により構成し、細胞検査士資格認定試験合格を目標に、300時間の講義と600時間の実習を行う。この授業では、乳腺・甲状腺の細胞診断について講義と実習を行う。
細胞検査士コースは、細胞診断学に関する総論および6つの各論により構成し、細胞検査士資格認定試験合格を目標に、300時間の講義と600時間の実習を行う。この授業では、リンパ節・骨・軟部・造血器等について講義と実習を行う。
総合演習
臨床検査に関する研究において、科学的に課題解決するための基本的理念や研究態度を身につける。その際、個人や大学の研究としてだけでなく、社会や地域への医療貢献であることを認識させる。授業ではまず、課題の理解と課題を達成するための効率的かつ積極的な行動や態度を身につけ、参考文献などによる課題や問題点の解決方法を教授し、課題に対する論理的な作業方法と判断力を養う。また、研究ノートの作成方法や研究に必要な倫理感、守秘義務などを学び、研究者としてのルールやマナーなどを修得する。この授業では積極的に討論を実施する。
各専門領域の教員の指導を受けながら、卒業研究を行い、卒業論文を完成させる。前半は、自らの研究課題を設定し、達成するための研究プロセスを考え、必要な知識・技術を修得する。具体的には、研究課題に関連する過去の研究論文の成果等を調べるとともに、研究に必要な試薬・備品・試料・分析装置などの選択と使用方法の確認やプレ実験を行う。後半は、適宜教員の指導を受けながら、必要な実験を行い、卒業論文の執筆を行う。途中、中間発表を行い、学生や教員による評価や討論を経ることで、学術論文としての完成度を高める。
卒業研究Bでは、細胞検査士・臨床検査技師として、医療の分野で社会に貢献することを目標に1年次から3年次まで学んできた種々の知識と技術を基に、細胞診断に則した研究を行う。具体的には、研究課題に関連する過去の研究論文を調査し、研究に必要な分析方法を検討し研究計画を立てる。研究に必要な試薬、備品、試料、機器を選択する。担当教員の指導のもとに実験を行い実験結果を分析し、論文としてまとめる。
臨床検査学は専門領域が多岐にわたっており、1年次から3年次まで個別領域の知識と技術を段階的に身につけ、臨地実習において現場を体験することにより総合化を行うこととなる。この授業では、さらに専門領域間の関係を学生に意識させつつ、基礎から応用までの知識と技術の総合的な理解を図っていく。また、臨地実習を通して身につけた知識・技術や臨地実習での経験を学生同士が共有することで、知識や技術だけでなく、卒業後の社会人としての資質や臨床への応用能力を高めていく。
臨床検査学は専門領域が多岐にわたっており、1年次から3年次まで個別領域の知識と技術を段階的に身につけ、臨地実習において現場を体験することにより総合化を行うこととなる。この授業では、さらに専門領域間の関係を学生に意識させつつ、基礎から応用までの知識と技術の総合的な理解を図っていく。また、臨地実習を通して身につけた知識・技術や臨地実習での経験を学生同士が共有することで、知識や技術だけでなく、卒業後の社会人としての資質や臨床への応用能力を高めていく。なお、このクラスは、細胞検査士コース受講者を対象とする。
臨地実習
臨床検査技師としての基本的な実践技術および施設における検査部門の運営に関する知識を修得し、被験者への適切な対応を学ぶ。また、医療チームの一員としての責任と自覚を養う。具体的には、病院における検査受付・採血、一般検査、血液検査、免疫検査、生化学検査、細菌検査、遺伝子検査、病理検査、輸血検査、生理検査、解剖などで、実際の検査内容を経験する。また、臨地実習マニュアルを基本にして臨床検査の検体処理、分析、結果報告、解釈までを実体験し、検査の仕組み、検査の相談および情報管理、検査データの活用、精度管理、システム運用等を総合的に理解する。さらに、患者接遇、臨床検査技師としての心構え、応用力等も同時に身につける。
学生のみなさんに対する連絡は、ポータルサイトへの配信によって行います。
配信されたものについては各自確認されたものとして取り扱いますので、毎日の習慣として必ず内容を確認するようにしてください。