【 第9章 2020年度生用 教育課程(学部別)】
健康科学部
臨床検査学科

1. 臨床検査学科教育理念

(1)教育研究上の目的

健康科学部は、心理、医療の各分野の専門的知識や技術を習得し、幅広い教養と豊かな人間性を身につけ、新たな課題に対応できる問題解決能力を備えた人材を養成する。臨床検査学科は、科学への探究心を常に持ち、高度に進歩し続ける医療を支えることのできる臨床検査の専門的な知識と技術を身につけ、チーム医療に貢献する臨床検査技師を養成することを目的とする。

(2)ディプロマポリシー(学位授与方針)

健康科学部臨床検査学科は、教学理念および学部・学科の教育研究上の目的に則り、次のような知識・能力を身につけ、所定の単位を修得した者に学士(臨床検査学)の学位を授与する。

  • ① 臨床検査技師に必要な専門的な知識および技術
  • ② チーム医療に積極的に参画できる幅広い教養や倫理観、高いコミュニケーション能力
  • ③ 医療の高度化に対応し、生涯にわたって探究心を持ち、自ら研鑽できる能力
(3)カリキュラムポリシー(教育課程の編成・実施方針)

学位授与に必要とされる能力(ディプロマポリシー)を修得するために、健康科学部臨床検査学科では、以下の方針で教育課程を編成する。

  • ① 幅広く豊かな教養と視野を身につけるため、人文科学、社会科学、自然科学などの幅広い分野の科目を配置する。
  • ② 身体だけでなく、心理面からも科学的にアプローチできる能力を身につけるため、学部共通科目として「医療と心理」領域を配置する。
  • ③ 生涯にわたって探究心を持って学び続ける能力と姿勢を身につけるため、スタディスキル、アカデミックスキル、医療人として必要な能力、研究能力について、4年間を通じて段階的に養成する総合演習(ゼミ)を配置する。また、4年次配置の「臨床検査総合演習」において、臨地実習で深化・統合してきた知識・技術の定着を図る。
  • ④ 臨床検査技師に必要な基本的な知識と技術を身につけるため、専門基礎分野として、人体の構造と機能、生化学、病理学および医学検査などに関する基礎科目を配置する。
  • ⑤ 臨床検査技師に必要な専門的な知識と技術を身につけるため、専門分野として「形態検査学」「生物化学分析検査学」「病因・生体防御検査学」「生理機能検査学」などの科目群を配置する。
  • ⑥ 卒業後にキャリアアップを図ることができるように、臨床検査技師関連の認定資格で求められる高度な専門領域について高度な専門知識に触れる領域別演習を4年次前期に配置する。
  • ⑦ 臨床検査技師としての基本的な実践技術および施設における検査部門の運営などを学ぶため、3年次後期に「臨地実習」を配置する。
  • ⑧ 細胞検査士資格認定試験受験資格を取得するため、講義と実習からなる「細胞検査士関連科目群」を配置する。

2. カリキュラムのねらい

近年における医療の進歩は目覚ましく、臨床検査も同様に高度化して複雑化している。特に、自動化技術と測定法の開発により微量化・迅速化診断することは医療へ大きな貢献となり、科学への探究心と臨床検査の専門的な知識及び技術が高度医療に不可欠である。この様な知識と技術の能力だけでなく、人間関係とコミュニケーション能力を身につけてチーム医療に参画することは今の臨床検査技師には重要な要素である。本学では、臨床検査としての専門的な知識や技術を身につけ、探究心やコミュニケーション能力を兼ね備えた人材を養成するカリキュラムを構築している。これらの能力と所定の単位を修得した者に学士(臨床検査学)の学位が授与される。

3. カリキュラムの概要

臨床検査を理解するための基礎医学から専門的な臨床検査の知識を学びます。また、講義受講後に対応した実習を1回生の基礎実習から2、3回生の専門実習まで受講することで、臨床検査における全ての技術を身につけます。
1回生では地域課題研究として京都の有名な臨床検査関連企業に行って学ぶグループ演習、3回生後期には京都・滋賀・大阪北部を中心とした病院実習(7週間)へ行って医療現場での応用力や柔軟性を学びます。また、研究やゼミを通じて豊かな思考力や創造性、課題発見と課題解決能力を身につけたり、コミュニケーション能力を高めるカリキュラムになるように構成しています。

4. 各回生の到達目標

ディプロマ・ポリシー(DP)

  • ① 臨床検査技師に必要な専門的な知識および技術を身につけている
  • ② チーム医療に積極的に参画できる幅広い教養や倫理観、高いコミュニケーション能力を身につけている
  • ③ 医療の高度化に対応し、生涯にわたって探究心を持ち、自ら研鑽できる能力を身につけている
1回生
  • ① ・基礎医学の基本的な知識と技術を身につける
    ・医療人として必要な資質を身につける
  • ② ・幅広く豊かな教養と視野を身につける
    ・心理面からも科学的にアプローチできる
  • ③ ・探究心を持ち続ける能力と姿勢を身につける
    ・スタディスキルを身につける
2回生
  • ① ・臨床検査技師に必要な専門的な知識と技術を身につける
    ・医療人として必要な能力を身につける
  • ② ・様々なコミュニケーション能力を身につける
    ・人への思いやり、人の悩みに共感できる
  • ③ ・疑問や課題解決の能力を身につける
    ・アカデミックスキルを身につける
3回生
  • ① ・臨床検査技師に必要な専門的な技術を応用できる
    ・臨地実習による実務とプロ意識を理解する
  • ② ・臨地実習により他者理解と協調性を知る
    ・医療従事者として責任ある態度で接することができる
  • ③ ・研究・医療の倫理等の基本理念を理解する
    ・社会・医学の進歩に貢献できる資質と能力を身につける
4回生
  • ① ・キャリアアップのために高度な専門知識を身につける
    ・これまで学んできた臨床検査の総合的理解ができる
  • ② ・他職種の理解と協調性・連携を意識して行動できる
    ・自身が目指す臨床検査技師像を明確にできる
  • ③ ・細胞検査士資格の知識と技術を身につける
    ・臨床検査研究を行う上で必要な能力を身につける

ディプロマ・ポリシー(DP)

5. 履修条件

本学では、系統的で継続性のある効果的な学修を実現することを目的として、一部の科目に履修条件(履修制限)を設定しています。

科目名 履修条件
卒業研究 A・B
臨床検査総合演習 A・B
「臨地実習」を修得していること
臨地実習 3回生後期までの専門基礎分野必修科目と専門分野必修科目を全て修得見込みであること
細胞検査士コース 細胞検査士基礎科目を全て修得していること

※「修得見込み」とは、試験等の結果により、当該科目の単位を認められることが確実であることを指す。

6. 取得できる資格

臨床検査技師国家試験受験資格

ポータルサイト配信の確認を習慣に

学生のみなさんに対する連絡は、ポータルサイトへの配信によって行います。
配信されたものについては各自確認されたものとして取り扱いますので、毎日の習慣として必ず内容を確認するようにしてください。

【ポータルサイトの利用方法】
『 在学生の方へ 』のページからポータル(ユニパ)をご確認ください。