【 第9章 2024年度生用 教育課程(学部別)】
健康科学部 作業療法学科
科目概要

基礎分野

基礎科目

  • 知へのマインドセット

本科目は、本学の教養教育課程全体の基盤的科目のひとつであり、本科目で学んだ基礎の上に、その後の教養教育課程に設定する多様な科目の学びを重ねることにより、「社会を構成する知的市民としてのマインドセット」の獲得をめざすものである。また、本科目を受講することにより、本学の教学理念を理解したうえでその後の学びを進められるようにするための科目としても位置付ける。そのため、まずは本学の教学理念を学んだうえで、本学に設置する多様な学部から、それぞれの学問領域の基礎を学び、各学問領域を学ぶ意義を理解する。
(オムニバス方式/全14回)

  • 英語 A

基本的な英文の読解・表現の演習を通して、英語理解のための基礎的な知識(基本文型的分析や文法的知識・基本単語・成句など)を整理し、英語の表現方法と日本語の表現方法の違いを考えた上で、実用的に使える英語力を身につけ、英語運用能力のうち、特にリーディングとライティングの技能を発展させていく。

  • 英語 B

平易な英語のリスニング・スピーキング・プレゼンテーションの演習を通して、英語理解のための基礎的な知識(基本文型的分析や文法的知識・基本単語・成句など)を整理し、英語の表現方法と日本語の表現方法の違いを考えた上で、実用的に使える英語力を身につけ、英語運用能力のうち、特にリスニングとスピーキングの技能を発展させていく。

  • 英語 A

スキミング、スキャニング、主題の把握、推論など、効果的に英文を読むために欠かせないリーディングスキルの修得をめざす。また、必要なリーディングスキルを用いて、さまざまなトピックについての読み物を読み、演習問題などを通して、それらトピックに対する自分の意見を表現できるライティング能力を向上させることをめざす。

  • 英語 B

効果的に英語を聞きとるために欠かせないさまざまなリスニングスキルの修得をめざす。それらのリスニングスキルを用いて、さまざまなジャンルのリスニング教材を聴き、演習問題などを通して、それらトピックに対する自分の意見をプレゼンテーションできる能力を向上させることをめざす。

  • 英語 A

TOEICに出題される英文を題材にして、さまざまなトレーニング形式のアクティビティを行い、TOEICの問題を中心とした演習を進めながら英語運用能力を身につける。特に、リーディング面の英語運用能力の向上をめざして、語彙力の強化にも重点を置いた授業を展開する。

  • 英語 B

TOEICに出題される英文を題材にして、通訳・リピーティング・ディクテーションなどのさまざまなトレーニング形式のアクティビティを行い、TOEICの出題形式の演習問題を行いながら英語運用能力を身につける。特に、リスニング面に重点を置いて、さまざまなジャンルの英語の聞き取り能力の向上をめざす。

  • 英語 A

日常的な話題について質問・応答ができる表現力、基本的な文法・語彙を使って文章が書ける作文力の修得のため、TOEICに出題される英文を題材にして、音読・通訳・リピーティング・ディクテーションなどのさまざまなトレーニング形式のアクティビティを行っていく。

  • 英語 B

さまざまなトピックについて英語でプレゼンテーションができる表現力の修得のため、さまざまなトレーニング形式のアクティビティを行っていく。さらに、プレゼンテーションに対して、適切なコメントや質問をする能力も身につくようにしたい。

  • ライティング基礎

大学でのスタディ・スキルとして必要とされる読解力や基本的な文章作成能力の獲得をめざす。演習を通して文章を読む力を養成しながら、添削指導等により、論理的な論説文を書くために必要な文章構成力や推敲の能力を獲得する。

  • 教養ゼミ

教養とは何か、大学で教養を学ぶ意義はどこにあるのかを考えさせる。まずは、「話す」ことを中心にコミュニケーションの基礎を学び、幅広い分野から選定したテキストを使用して、ゼミ形式で検討していく。

  • ITリテラシー

現代の情報化社会に必須であるコンピュータやネットワークに関する基礎的知識の理解と、文書作成、表計算、プレゼンテーションのソフトウェアを活用する技能を、演習を通して習得する。具体的には、Officeソフトを通じ、身近な素材を元に文書ソフトではレポート作成、表計算ソフトではグラフ作成や数値分析、プレゼンテーションソフトではスライド作成といった実践力と応用力を養うとともに、情報社会におけるさまざまな危険を防ぐための知識、情報を扱ううえでのマナーを身につける。

  • データサイエンス基礎

社会全般の情報化が進み、道具であるパソコンがより便利に使いやすく進歩していくなかで、使い手である我々には、それらに関する知識だけでなく、情報そのものを使いこなすことが求められている。本科目では、社会で求められている情報活用の基礎力を体系化し、どうやって効果的に情報を活用するかを演習を通して学習する。具体的には、一連の情報プロセス(収集、分析、整理・保管、表現、運用)の意味を理解し、データや情報を適切に処理・活用できる力を身につける。

人間と知の伝達

【 現代の思想 】
  • 哲学概論

市民や社会人として必要とされる倫理観や人間性の養成、異なる考え方や異なる文化を持つ人々を理解する能力の養成を目的とする。哲学は何を問題にしてきたのか、またそれにどのように取り組んできたか、そしてその問いは私たちにとってどんな意味をもつのかについて、さまざまな哲学者の著作を通して考える。

  • 倫理学概論

倫理学とは何か、倫理学にどのような意義があるのかを理解し、倫理学的な考え方を身につけることを目標とする。社会正義を考えるをテーマとして学びを進め、近代以降の倫理学の学説を中心に、倫理学的な考え方の基礎を歴史的背景を含めて理解し、現代社会の諸問題を考えるうえで倫理学的な思考法の意義と重要性を知る。

  • ジェンダーとダイバーシティ

ジェンダーは人種・民族・階級とともに、人間の歴史的経験を作り上げる最も基本的な要素である。この科目では社会・文化・政治・宗教・教育において、ジェンダーがどのように作用してきたかを考察する。また、人間の差異によって作りだされる支配関係を明らかにするジェンダーの視点を用いて今日的な課題を考える。

  • 心理学概論

「こころ」は誰もが毎日働かせているものであり、対人関係や社会生活について考えるうえでも「こころ」を抜きにすることはできない。こうした身近な存在であるがゆえに、関心を持つ人は多いが、誤解されることや表層的な理解にとどまることも多いと考えられる。そこでこの科目では、自然科学の一種としての心理学の全体像を概観する。そのことで、受講者の持っていた興味や関心が正確な知識とつながり、さらに自らで考えることができるようになるための基礎づくりを目標とする。授業では、生理、知覚、認知、社会、教育、発達、人格、臨床といった心理学の諸分野にわたって広く概説し、心理学の基礎的な知識や、その考え方を身につけられるように進めていく。

  • 宗教学概論

宗教とはいったい何なのか、そして人はなぜ宗教を求めるのか、といった問題を考えることを通じて、私たちは宗教とどのように向き合っていくのがもっとも適切なのかについて、自分なりの考えを形成する。具体的には、客観的で科学的な立場から、宗教の歴史を概観し、有神論と無神論、創唱宗教と自然宗教といった分類のしかたなどを考察する。

【 メディアと情報 】
  • 言語コミュニケーション論

日常あらゆる人が行うコミュニケーションにおいて、言語がどのような役割を担っているのかを知る。言語を客観的に捉える姿勢を身につける。言語学の諸分野について講義を行い、そのなかでコミュニケーション上の言語の役割について説明していく。

  • 現代のメディアと表現

今日、日本のメディア・コンテンツは世界的な文化として高く評価されつつある。その理由はいくつかあるが、もっとも重要なのは、単なるサブ・カルチャーの域を出て、現代文明に対する警鐘を鳴らすような、知的水準の高い創作活動を実現していることがあげられる。その意味では、かつての純文学とよく似た役割を、日本の映像メディアは今や担っている。こうした観点に立って、日本の映像文化について考える。

  • 数学演習

将来の仕事で必要とされる数学について基礎を学ぶ。数と計算・図形の初歩から学び、さまざまな応用問題が解けるようにする。ピタゴラスの定理と無理数、1次・連立・2次方程式、因数分解、1次・2次関数とグラフなどを主なテーマとする。

  • 数学演習

数学的思考、数理的思考を身につける。1次関数、2次関数、関数とグラフ、図形と方程式、図形の性質・面積(ヘロンの公式)などをテーマとして、日常生活との接点を探りつつ、基本的な概念、典型的な問題の解法、実生活への応用を教授する。

  • 情報社会論

情報通信技術が現代社会をどのように支えているのか、また、現在どのような課題があり、今後社会をどのように変えていくのかを学ぶ。テキストを中心に、適宜スライドや配布資料、政府や団体の公開資料等を用いる。理解の深化と確認のため、レポート提出や複数回の理解度テストを実施する場合がある。

  • AIリテラシー

実社会において人工知能(AI)が活用される機会は大きくなってきている。日常生活のなかで、あるいは職業生活のなかでAIを活用するにあたり、その仕組みやAIを使ってできることとその限界を学び、AIをツールとして使いこなせる力(AIリテラシー)を獲得する。

人間と文化

【 外国語と文化理解 】
  • 比較文化論

世界は「謎」に満ちている。私たちの想像や理解を超えたことが頻発している。そうした「謎」を、自分には関係ないと簡単に退けず、自分を、そして自分を形作ってきた「文化」というとらえどころのないものを理解する最良の機会と考えられるようになれたら――これがこの科目の最大の目標である。世界で起こっているさまざまな問題の背景にある文化、価値観、思考様式を知り、そうした問題と自分がどう関わるのかを考えることを通して、さまざまな文化について理解するとは、すなわち自分が変わることであることを理解する。

  • 芸術と文化

芸術と文化の関わりなどについて、芸術の歴史や哲学、美術、音楽など総合芸術をテーマとして学ぶ。また、美術や音楽、映像などの芸術を鑑賞し、現在さまざまに試みられている芸術表現などを取り上げ、芸術による文化発展の可能性や問題について考察する。

  • 異文化コミュニケーション論(人文)

本科目は、異文化を実際にどのように理解すればいいのかを考える。そして、諸外国の文化や歴史を理解することの重要性と、それがまた日本を理解する鍵となることを学ぶ。年表や各種の歴史的な史料、新聞記事や写真、画像などを紹介しながら進める。

  • 文化人類学

我々人類は、多様な生活習慣をもち、さまざまな文化を形成している。文化人類学は人間の科学といわれ、個別文化の調査・分析から文化の普遍的な法則を見つけ出し、そこに表れる人間行動の諸相を明らかにすることを目的としている。本科目では、まず、文化人類学がどのような学問なのかを理解することから始め、その研究史、研究視角、調査方法について解説し、さらに具体的な研究事例も取り上げる。

  • 中国語

中国語の発音と文法の基礎を身につけるため、数字、人称代名詞、名詞、動詞の文、疑問文、疑問詞、形容詞の文、助数詞、時間、年月日、時刻、前置詞の表現などの各種の練習をする。

  • 中国語

中国語のさまざまな基本短文を作ることができるように、変化、完了、進行、持続、経験を表す表現、助動詞、補語、比較形、受身と使役などの表現方法を学ぶ。

  • 中国語

中国語の長い文章に慣れることを目的として、文章を読み進める練習と、一字一句の意味をきちんと確認する方法を併用しながら、易しい文章を大量に読むことによって、まず中国語に慣れることをめざす。文章の内容は、日本や中国の観光地、歴史的事件、食べ物、祝日などを題材にする。

  • 中国語

基礎的な文法を踏まえて、聞き取りの練習、自由表現の練習、対話の練習などを繰り返しながら、中国語でのコミュニケーションができることをめざす。毎回の授業で、中国の文化、習慣、生活、最新ニュースを紹介する。

  • 韓国語

初めて韓国語を学ぶ人のために、文字の仕組みから親しんで、発音法則を理解するほか、挨拶や正確な文章の読みなどを徹底的に学習する。なお、韓国文化を理解してもらうために、韓国人の生き方・歴史・社会・文化、特に食文化などにも触れる。

  • 韓国語

韓国の文字と発音をマスターした人が、次に進む段階として、ここでは文法+会話+講読に重点を置き、基礎文法と基礎会話力を固めると同時に、簡単な読み書きができるように学習する。また、韓国の文化に関わるものを講読のテキストとし、韓国の文化に親しむ。

  • 韓国語

会話+講読+聴解力+作文に重点を置く。韓国語で学んだ力を生かして、表現力を増やし、より自然な会話の習得をめざす。聴解力のアップとあわせて、場面ごとに正確な会話ができるように進め、また日常よく使う表現を作文できるように学習する。

  • 韓国語

韓国語だけで授業を行い、自由会話を中心に聴解力をつけ、韓国の中学生以上の会話運用能力をつけるために学習する。この授業では、自由会話+スピーチができることを目的とし、学生たちによるスピーチと韓国映画鑑賞によってその力を身につける。

【 歴史・文化 】
  • 歴史から学ぶ

歴史学の学問としての方法論を知るとともに、多様な視点から事象を理解する姿勢を身につける。世界史と日本史分野の教員が担当し、歴史学を学ぶうえで必要な学問的方法論についての理解を深める。授業においては特に日本と異文化の接触・交流の視点や、文献史学以外の学問研究の視点に留意するとともに、史料を的確に読む重要性について徹底的に講義する。

  • 京都の歴史・文化

京都の複合する遺跡から京都の歴史と文化を探る。考古資料をもとに京都の地下の文化財に触れ、京文化の根源を学び、探り、理解し、考えてみる。そして京都の遺跡からわかる歴史と文化の表現方法の取得に向う。平安京以前からの、京都の遺跡を学習する。適宜、歩き探る京都を紹介する。

人間と社会

【 法律・行政・政治 】
  • 日本国憲法

日常生活のなかで見え隠れするさまざまな社会的な問題を考え、対処をするために必要な、日本国憲法に表された基本的な思考を身につける。また、これを理解するために必要な基本的知識を身につけることを目標とし、基本的な事柄をできる限り分かりやすく解説していく。

  • 法学概論

法学概論では、国家の統治組織や作用、行政権の主体と個人との関係等について学ぶ。主に憲法を中心として進めていき、国民の権利・自由に関する基本的人権論や、権力分立・国家行政組織・地方自治といった統治機構の諸制度を範囲とするが、重要事項の理解を深めるために、関連のある諸法にも触れていく。本講義では、各講において具体的な事例を用いた設問を挙げ、そこで論点となるテーマに関する判例・学説を理解する。また、各制度のあり方について考察し、憲法の基本理念や一般理論を修得する。

  • 法学概論

法学概論では、私法全体の理解を目的としており、主に民法と商法を中心に進めていく。本講義では、契約、住まい、家族生活、事故の遭遇などのさまざまな場面において、私法との有機的な関連を可能な限り明らかにし、各制度の正確な位置づけを図る。各テーマの理解を深めるために、借地借家法、製造物責任法、民事訴訟法といった特別法も、適宜に範囲に含める。また、具体的な事例を提示して、その解決を念頭に置きながら重要な事項について説明することで、初歩的な応用力を身につける。

  • 民法

民法は、私法分野の基本法であり、市民の社会生活そのものを広範に対象とする学問である。本講義では、民法の基本構造を明らかにし、主要な法原則、法制度、法概念を理解するとともに、その基礎的知識を獲得することを目的としている。また、具体的な事例や裁判例を用いながら、民法が日常生活にどのように関連しているのかを明らかにすることで、法的な問題発見能力、問題処理能力を養い、法の生きた理解を可能にする。特に、財産法の分野の解説に重点を置くが、家族法の分野についても一通り概観しておく。

  • 政治学概論

政治学への入口として、政治についての意識形成、政治についての基礎知識、政治学を学問としてとらえる力を身につけることを目的とする。授業では、権力、デモクラシー、政治システムと政治過程、地方自治、国際政治、宗教と政治、官僚制などを概観し、基礎的知識を獲得する。そのため、テキストを活用しつつ現代日本の政治現象を身近に感じられるように、時事問題を政治学的に考察するヒントを提示するとともに、テレビを中心とするマスコミ以外によって、政治に関する情報・言説を知るソーシャルメディア利用法などにも言及する。

  • 政治学概論

具体的な政治家・政治現象の事例(例えば、「大平正芳」など)から、戦後の日本政治を政治過程論として概観し、さまざまな政治家が活躍する舞台を具象的に再現できるようにする。さらに、日本における政府の仕組み、とりわけ政党と官僚との関係を知り、政治家・政治過程の実際について自分で考え、論評できるようになることを目標とする。具体的には、新自由主義と社会民主主義、内政と外交、族議員と派閥、政権交代と派閥抗争、消費税と赤字国債などについて考察するとともに、映画で政治家はいかに描かれてきたかなどメディアと政治の関係にも言及する。

  • 私たちのくらしと行政

国と自治体の行政活動と社会問題の繋がりについて説明できるようになる、行政に関する制度について市民社会との関係のなかで理解し説明できるようになる、公共政策の実際について分析し説明できるようになることを目標とする。行政は変化し続ける社会への対応を迫られており、その果たすべき役割は、社会との関係のなかで問われている。そのため、行政と外部との関係に着目しながら学んでいく。

【 経済・経営・社会 】
  • 経営学概論

「会社(企業)が事業を経営する」という基本命題を分析的に理解できるようになること、言い換えると、会社(企業)・事業・経営の相互作用を立体的・構造的に把握するため、それらをめぐる社会システムを理解できるようになること、これが授業での目標である。具体的には、まず会社(企業)形態、事業の定義、経営形態等について講義する。次に会社の「戦略と組織」について、最後には、サプライ・チェーン・マネジメントやアウト・ソーシング等、最新の経営手法の具体的な事例分析に関する講義を行う。

  • 会計学概論

目標:企業会計の基本的なシステムを学ぶとともに、あらゆる組織への会計の適用可能性を理解する。内容:企業経営のプロセスを、資金の流れとして学ぶ。さらに、付加価値の形成、市場における価値の創造、収益の分配、および、稼得利益の意義を体系的に考察することによって、企業経営の本質を理解する。また、この学習を、複式簿記のシステム(簿記一巡の手続き)の理解と連動して行う。したがって、他人資本(負債)、自己資本(純資産)、資産、費用、収益という5つのグループの経営プロセス上での役割についても、それぞれのグループ内の勘定科目のレベルにまで、一定程度深化させて理解する。簿記システムの基礎的理解をめざし、簿記一巡の手続きについて学ぶ。

  • 社会学概論

社会学概論では、自我、家族、コミュニティ、階級・階層、国民国家、グローバル化、情報化など社会学の基本概念の理解を通じて、現代の日常生活を社会学的に理解する方法の修得をめざす。社会学を学習する上での困難のひとつは、社会が空気のような当たり前の存在に思われがちな点にあるが、この授業では、社会の歴史的な形成を明らかにすると同時に、社会の自明性や秩序を守るために私たちには何が求められているのか、という問題意識を身につけることも目標になる。

  • 社会学概論

社会学概論では、社会学概論での基本概念の理解を踏まえ、近年社会学の研究対象として定着した中・後期親子関係、教育システム、親密性、記憶、情報技術などのテーマについて、それぞれの研究分野の第一人者によるテキストの読解を通じて、社会学的想像力の定着をめざす。

  • 経済学概論

現代日本経済における諸問題を学ぶことによって、経済学への導入を図る。具体的には、まずバブル経済とその崩壊による平成不況の深刻化の課程を「不良債権処理の10年」として概観する。次に、ケーススタディとして、日本長期信用銀行の破綻、山一証券の自主廃業について検討する。そして、女性労働として雇用機会均等法と育児支援を取り上げるとともに、労働問題として過労死・過労自殺、ホームレス、派遣労働、ネットカフェ難民、派遣村などを取り上げる。これらの諸問題を、映像資料を活用して、イメージ豊かに学ぶ。

  • 経済学概論

戦後日本経済の歩みについて講義する。敗戦直後から、高度経済成長を経て、低成長経済に移行し、1980年代後半にバブル経済に突入するまでを、映像資料を活用してイメージ豊かに学ぶ。具体的には、特需景気、もはや戦後ではない、金の卵、エネルギ ー革命、所得倍増計画、公害、列島改造、ドルショックと石油シ ョック、日米経済摩擦、分割民営、バブル経済、プラザ合意、外国人労働者などを取り上げる。

人間と自然

【 健康・こころ・からだ 】
  • 健康に生きる

「健康」「生きる」「健康に生きる」について、政治、経済、文化、社会、教育、保健医療システム等、さまざまな視点から現象をとらえ、自分自身の健康に生きるについて考えることはもちろん、家族、コミュニティ、日本国内、世界の健康に生きるについても考える。

  • スポーツコース

ソフトバレーボールと6人制バレーボールを教材として基礎体力と技術のスキルアップを図り、またスポーツの必要性を学び、自己の健康管理や怪我なく楽しく運動するために最も必要なルールやマナーを身につける。同時にグループ(チーム)を通し、コミュニケーション・スキルの向上を図る。

  • スポーツコース

に引き続き、ソフトバレーボールと6人制バレーボールを教材として、さらに基礎体力と技術のスキルアップを図る。またあわせて、スポーツの必要性を学び、自己の健康管理や怪我なく楽しく運動するために最も必要なルールやマナーを身につける。同時にグループ(チーム)を通し、コミュニケーション・スキルの向上を図る。

【 自然と環境 】
  • 物理学基礎

物理学は、科学技術のベースとなる重要な分野であり、さまざまな自然現象を考えるうえで基礎的な学問となる。本科目では、力学や電磁気学、光の干渉・回折などの基本的な原理について正しい理解を得るとともに、日常的に目にする現象を物理学的に理解し説明する力を身につける。また、物理学が身近なものに応用されていることを理解し、物理学の原理とその意義について見識を深める。例えば、身近な家庭用機器や医療機器(電子レンジ、健康維持器具、AED、MRI等)などに応用されている電磁気現象の原理などを理解する。

  • 化学基礎

生活の中にある物質や現象を、化学的なものの見方や考え方で捉え、理解できるように基礎概念を解説する。原子の構造と結合、分子の形、物質の形態、溶液、化学反応などについて正しい理解を得るとともに、日常的に目にする物質や現象および、化学が身近に応用されていることを理解し説明する力を身につける。例えば、日常生活に関わる化学物質、例えば石油や原子力などのエネルギー源、金属やプラスチックなどの材料、薬品、医療品などについて触れ、応用されている原理とその意義を理解する。

  • 生物学基礎

生物学の中でも主にヒトに焦点を当てた生命科学、および関連する諸問題について概説する。生命現象を理解するために、細胞の構造と役割、細胞を構成する物質、エネルギー、遺伝学、DNA、発生と老化、脳の構造などから、食と健康、がん、感染と免疫などについても解説し、正しい理解を促進する。さらに、生命現象の科学的な解析、解明が急速に進展する現代において、生物学的な諸問題を正しく理解するため、遺伝子組換生物や再生医療、生態系と環境問題までの最新のトピックを交えて解説する。

  • 地球の環境と自然

政策と個々人の取り組みとの両面から、環境問題の解決に向けた取り組みについて考察する。環境問題を発生させ拡大させる社会的な要因について分析し、それらへの対応策について研究する。そして、個々の生活と環境問題の関係性について学び、さらに市民、NPO、行政、企業などの多様な主体が連携して進める持続可能な社会に向けた取り組みの現状と課題について学ぶ。

  • 生命と生態系

地球の誕生から現在に至るまでの地球と生物の歴史を学ぶ。そのなかでも特に、人類が進化・発展してきた第四紀と呼ぶ現代社会と密接に関係する時代を、人類の諸特徴とともに、氷河の消長、海水準変動、植生変遷などの古地理に係る変遷、および生物地理と人類の拡散などの事象を通して理解することを目標にする。これらは地層そのものと地層中に含まれる化石や考古遺物などの証拠に基づくものであるから、層序と地層の対比、地質学・堆積学の諸法則、化石の二面性、堆積と浸食、堆積構造と変形構造などの地層学の基礎事項の理解を図るとともに、現代生活にも係る火山噴火や地震、土石流などの地盤災害の事例と、その原因も合わせて学習する。

医療と心理

  • こころとからだの健康科学

健康科学部は「こころとからだの健康と臨床」を考究することをテーマとしている。いずれの学科も人間をこころとからだを併せ持つ存在としてホリスティックな視点から捉える考え方に立脚している。本科目では、「こころ」と「からだ」について、心理学、理学療法学、救急救命学、臨床検査学の視点からそれぞれの教員が自身の学術研究や臨床経験の知をもとに講義する。

  • こころとからだの健康科学

健康科学部は「こころとからだの健康と臨床」を考究することをテーマとしている。いずれの学科も人間をこころとからだを併せ持つ存在としてホリスティックな視点から捉える考え方に立脚している。本科目では、「こころ」と「からだ」について、心理学、理学療法学、救急救命学、作業療法学の視点からそれぞれの教員が自身の学術研究や臨床経験の知をもとに講義する。

  • 医学概論

人類の歴史は「病いとの戦い」の歴史であるともいえる。例えば、伝染病との戦いはペストや天然痘には勝利したものの、エイズやインフルエンザといった新たな敵との戦いが引き起こされている。人類の生存をかけた戦いのなかで医学は生まれ、発展してきた。さらに、ライフスタイルの変化、人口の少子高齢化等の社会情勢の変化は生活習慣病などの新たな「病い」の発生の素地となっている。医学は新たな姿の敵との戦いを迎えている。こうした医学の歴史を振り返りながら、「医学の過去、現在、未来」について講義する。

  • 統計学基礎論

この科目では統計学そのものについて学ぶのではなく、統計法を利用して各分野(保健衛生学や心理学、教育学など)の研究を進める方法を学ぶことを目的とする。授業を通じて統計学の基礎を学び、身近なデータを読み取る力をつけ、また実際に受講生自身が研究を行う上で知識を活用できるよう、実践的な能力を身につけることをめざす。

  • 医療と生命の倫理

生命倫理学の基本原則を正しく理解し、現代の医療における倫理的諸問題を学ぶ。まず、患者の自律の尊重という生命倫学理学の基本原則と、これを達成するために不可欠なインフォームド・コンセントの原理について説明する。その後に、①出生前診断、人工妊娠中絶、生殖補助医療など人間の誕生にまつわる諸問題、②ターミナルケア、安楽死と尊厳死など人間の死にまつわる諸問題、③遺伝子診断と遺伝子治療、再生医療など先端的医療、④医療情報の保護について教授する。

  • 医療リスクマネジメント

医療全般における安全とその管理について教授する。医療職種全体の目標である「医療の質の向上」について講義し、リスクマネジメントの関係性について理解を深める。さらに、その具体的方法について解説する。また、各種治療におけるリスク、および機器の使用にあたっての事故防止の方法について解説する。業務に関わる感染症については、自身が感染媒体にならないようにすることの理解を深め、その対策について教授する。

  • 臨床心理学

医療を通じて人と関わるために必要な、臨床心理学の知識や考え方を身につけることを目的とする。いくつかの心理療法の基礎となる理論的枠組みと、さまざまな精神的障害に関する基本的な知識を学ぶ。そうした知識も当然重要であるが、それだけにとどまらず「臨床の知」としての思考力を身につける必要がある。「臨床の知」とは、客観的に眺め分析するのではなく、自分が現場にコミットして、相手との関係のなかで考えることといえる。理論だけではなく、それをバックボーンとして「自分が」どのように相手へ関わる存在になっていくのか、履修者それぞれが、主体的に考えられるようになることをめざしたい。

  • 公衆衛生学

公衆衛生の基礎的な知識を身につける。公衆衛生の前提となる集団・社会の健康の意義、社会医学の考え方、公衆衛生学の発展過程を概説した上で、公衆衛生活動の人口・疾病統計と健康指標、疫学、健康管理の基礎を学び、地域保健、成人保健、母子保健、老人保健、産業保健、学校保健の各分野における保健活動について学習する。

  • 健康心理学

心身の健康の維持増進や疾病の予防について、心理・社会・身体的な要因がどのような役割を持つのかを心理学的な側面から学ぶ。ストレス、ライフスタイル、生活習慣病、疾病予防、食物・嗜好品の摂取や運動などといった健康関連行動など、現代社会で問題になっている事柄について理解する。

キャリア教育

  • キャリア開発演習

大学における自己学習習慣や自ら積極的に講義等に参加する姿勢、作業療法士はもとより社会人として必要なコミュニケーション能力等について、作業療法士としての実務経験を有する教員が、自らの経験をもとにした課題を提供し演習形式で学ぶ。これにより、作業療法士にとって必要な知識や技術等を学ぶ重要性について学習する。

  • キャリア開発演習

作業療法士として適切なマナーのもとに、自信を持って自己アピールできるスキル、問題発見解決型人材を念頭においた社会が求めるヒューマンスキルなどの獲得をめざす。講座では、円滑なコミュニケーションから、より有益な結果が生み出されることを理解し、効果的な自己アピールの修得や基本的なビジネスマナーのスキルをベースにしたコミュニケーション能力を高めるスキルを修得する。演習では、座学で得た知識をもとに実習・ワークショップ・発表を中心とした構成とし、体験を通して考え抜く力、前へ踏み出す力、チームワーク力(コミュニケーション力・自己アピール力)などのヒューマンスキルを身につけることをめざす。

専門基礎分野

人体の構造と機能および心身の発達

  • 人体の構造と機能演習 (骨・関節・筋・神経など)

作業療法の実践に必要な、人体の正常な構造(解剖学)と機能(生理学)の基礎知識を演習により修得する。最初に①細胞と組織、②皮膚と膜で人体の構造の基本となる知識を解説する。次に③受動的運動器の骨と④能動的運動器の筋について、名称と共に細胞・組織そして機能を説明する。皮膚の知識と統合し、骨や筋の触診に必要な体表解剖も学習する。最後に、⑤神経系と⑥感覚器系が筋の運動をどのように統御しているかを説明する。

  • 人体の構造と機能演習 (呼吸・循環系、消化系など)

演習形式により、以下の内容を教授する。生命の維持に必須の①呼吸器系と②循環器系、そして③血液系につき最初に解説する。血液が運搬する物質との関連で、体外から栄養素を取り入れる④消化器系、体内で生じた代謝産物を体外に排出する⑤泌尿器系を説明する。そして子孫を残すための⑥生殖器系の後、神経系と共に生命活動を統御する⑦内分泌系につき解説する。最後に、最近新知見が続出している⑧免疫系が生命の維持に果たす役割について理解を深める。

  • 人体の構造と機能実習 (構造系)

作業療法士の実践に必要な骨と筋について標本や図譜を用いて実習を行う。それぞれの名称や形態、位置、相互の位置関係、神経支配を知るため、観察とスケッチを行う。骨学は、①頭蓋②脊柱③胸郭④上肢帯⑤上肢⑥骨盤⑦下肢に分ける。筋は、①頭部②頸部③背部④胸部⑤腹部⑥上肢⑦下肢に分ける。体表の皮下に存在する筋と骨の正確な位置関係を、学習者の手指により確認できるようになるのが本実習の目的である。

  • 人体の構造と機能実習 (機能系)

人体機能の生理学的測定法を学び、実施することにより人体の生理機能を体験的に学習する。①脈拍と血圧測定、そして心電図を用いた循環器の機能、②パルスオキシメータとスパイロメータによる呼吸器の機能、③筋電図と筋力測定を用いた筋肉の機能、④触圧覚検査と2点識別閾測定を用いた感覚器の機能、⑤脳波測定による神経系の機能を検査する。また、診察に用いられる聴診器や打腱器の基本的使用方法も実習する。

  • 運動生理学

ヒトが身体運動を行う際の生理機能の適応的変化について説明する。本講義では人体の正常な構造と機能について理解し、健康維持と疾病回復の過程を学習する。運動における中枢機能、末梢神経・筋機能、呼吸と循環機能、代謝機能などの変化を理解するとともに、刺激と興奮、末梢神経細胞の分類と特性、接合部と受容器、脊髄反射、脳幹・小脳・視床下部と大脳辺縁系、視覚と聴覚、感覚投射系、皮膚感覚と平衡感覚、高次中枢機能についても学ぶ。脳の構成と機能局在や神経伝導と情報伝達などについて十分に理解を深め、これらの生理学的機能についての知識を、評価技術や運動療法、リスク管理など作業療法に生かせるよう学習する。

  • 運動学

作業療法で接することの多い運動機能障害の問題を解決するために、人の随意運動のメカニズムについて学習する。上肢、下肢、頭・頸部、体幹における各関節の構造と機能を解説した後、運動の力源である各筋の作用、さらに筋収縮時における腱、靭帯との関連性を疾患・障害を交えながら学習する。また、正常歩行と異常歩行、方向舵としての肩、伸縮装置としての肘、効果器としての手について作業療法の視点から学習する。

  • 運動学演習

解剖学、生理学、運動学で学んだ基礎知識をもとに、身体運動のメカニズムを実習を交えて理解する。人体における骨、関節、骨格筋の位置の確認および触診を行う。上肢(肩甲骨、肩、肘、前腕、手)、下肢(骨盤、股、膝、足)、体幹(頭部、顔面、頸部、胸部、腰部)の運動機能を自身と他人の身体を使って体験し理解する。人の基本的動作を運動学的に分析し、運動学の知識を日常生活活動との関連で理解する。

  • 人間発達学

人間は生涯にわたり心身の構造、機能が変化していく。人間の各発達段階、特に乳幼児期の特徴と発達課題について知的側面(言語、認知等)、身体的側面(原始反射、姿勢反射、腹臥位・背臥位での運動等)、情緒的側面(信頼、内発的動機等)、社会的側面(遊び等)などに焦点をあてて論じる。さらに、ライフ・サイクルにおける成熟と衰退という観点を踏まえて、医療技術者としていかに人間理解を深め、援助活動に生かしていくのか学習する。

疾病と障害の成り立ちおよび回復過程の促進

  • 病理学

疾病の本質を探求し、医学の根幹をなす病理学に関する正しい知識を身につける。病理学の概要と歴史、病因論、老化、さまざまな病変(遺伝・先天異常、細胞の退行性・進行性病変、循環障害、炎症、免疫とアレルギー、腫瘍など)、栄養、薬理、医用画像、救急救命及び予防の基礎について教授し、神経系、運動器、循環器、呼吸器など器官・組織ごとに疾病の原因と病態、経過、予後について解説する。

  • 内部障害基礎論

リハビリテーション領域に関連する内科系疾患の診断・治療に関する基礎知識を教授する。講義では、医師の見地から内科学の症候学、内科的診断、救急処置法や薬物療法を含む治療法について概説する。さらに作業療法士の見地から各臓器別における疾患の特性と障害像について教授する。

  • 運動器障害基礎論

リハビリテーション領域に関連する整形外科系疾患の診断・治療に関する基礎的知識を学習する。講義では、医師の見地から整形外科学の症候学、整形外科的診断と救急処置法や薬物療法を含む治療法について概説する。更に作業療法士の見地から運動器別に疾患の特性と障害像について学習する。

  • 精神障害基礎論

精神障害は身体疾患患者にも高い頻度で発生し、精神科に限らず全ての医療保健福祉に関わる者が理解しておく必要がある。精神医学について系統的に講義し臨床場面で見られる精神障害について教授する。まず精神医学の方法論、症状論、検査法、治療について概説するとともに精神保健福祉法を中心とした法制度についても概説する。つぎに主要な精神疾患の発症要因、病態生理、診断、治療について教授する。

  • 精神障害応用論

精神障害患者の治療に用いられる薬物療法、精神療法、リハビリテーション、社会復帰活動について学習する。薬物療法では、その薬理機序や副作用について学習する。力動的精神療法の領域では、力動精神医学の概念、人格の発達理論、症状や疾病の力動的理解、集団力動、治療病理などを学習する。その他の精神療法の領域では、行動療法や森田療法等の理論や方法を学習する。リハビリテーションや社会復帰については、方法論、制度、精神保健福祉法を中心とした法制度について学習する。

  • 神経障害基礎論

リハビリテーション領域に関連する脳・脊髄・神経系疾患の診断・治療に関する基礎的知識を学習する。講義では、医師の見地から脳・脊髄・神経系学の症候学、診断、救急処置法や薬物療法を含む治療法について概説する。さらに作業療法士の見地から中枢神経系疾患及び神経・筋疾患の特性と障害像について学習する。

  • 発達障害基礎論

リハビリテーション領域に関連する小児系疾患の診断・治療に関する基礎的知識を学習する。講義では、医師の見地から小児の症候学、内科的、外科的、小児科的診断、救急処置法や薬物療法を含む治療法について概説する。特に急性期、回復期、維持期別に各疾患の回復や進行、それに伴う障害の経過を概説する。さらに、作業療法士の見地から小児期の成長と発達に基づく小児疾患の特性や障害像について学習する。

  • 老年期障害基礎論

リハビリテーション領域に関連する老年期疾患に関する診断・治療に関する基礎的知識を学習する。講義では、医師の見地から老年期における疾患の症候学、診断、医学的治療法や栄養管理を含む治療法について概説する。さらに作業療法士の見地から老年期における疾患の特性と障害像について学習する。

保健医療福祉とリハビリテーションの理念

  • リハビリテーション概論

本科目を学習することで、リハビリテーション医学における作業療法学および作業療法士についてその理想像を構築する。また、多岐にわたるリハビリテーション領域において、理学療法士、作業療法士がいかに医療、保健、介護および就労支援などに携わる多職種との連携を図るべきかを熟考し,対象者とその家族が望む生活が行えることを具現化するための策について教授する。

  • 生活環境論

地域リハビリテーションや訪問作業療法において、クライアントや家族の安心・安全、そして自立した生活を実現するためには、自宅のリフォームをはじめ住環境の改善が必要となる場合が多い。この授業では、そのために必要な知識や技術を学習する。また、ハード面だけでなく、そこに住む人の意向を重視することも学習する。

  • 地域包括ケアシステム演習

近年、地域における医療やケアがますます重視されつつある。要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援(自立支援),就労支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築が急がれている。そのため、医療、保健及び福祉が連携し、かつ切れ目のないサポートが求められている。地域の専門職やキーパーソンとの連携の重要性を理解しながら、クライアントの自立支援と就労支援のための知識と技術を学習する。

専門分野

基礎作業療法学

  • 作業療法学概論

作業療法を学ぶ学生のための道標となる科目である。最初に作業療法のルーツとアーツアンドクラフツ運動、パラダイム理論に基づく米国作業療法の歴史、そして、わが国の作業療法の歴史について学習する。次に作業療法の「作業」の定義、作業療法の対象、作業療法実践の事例、作業療法モデル論、作業療法の進化について学習する。また、作業療法士に求められる資質や倫理、記録・報告の意義について学習する。

  • 作業科学

作業療法の基盤となる「作業」について研究する学問として作業科学が登場した。「人は作業することで健康になれる」は作業療法の信念である。「作業」の魅力や「作業ができるようになること」の意義を理解するために必要な知識を学習する。学習者自らの作業の歴史を振り返り、作業が人間の発達や環境に与える影響について学習し、さらに「作業」についてより深く学習するために、作業の広がりと深さや主観的意味、作業による成長と回復、作業による社会的課題の解決について学習する。

  • 作業療法研究法演習

作業療法という専門技術の研究・発展に必要な研究法を演習形式で学習する。演習では、科学論文とはどのようなものか学習し、科学的な研究法について学習する。そのうえで作業療法あるいは保健医療福祉領域の学術雑誌から、学習者自身が興味をもった研究論文を選び、これを要約し批判的吟味を行うものである。その内容をまとめて発表し質疑応答を行うなかで、研究の基本は批判にあることを学習する。

  • 作業療法研究法演習

演習で学習した知識をもとに、これまで学んだ作業療法のなかから、学生各々の興味や疑問をもとに研究テーマを設定する。自分の研究テーマに合った指導教員を選び、卒業研究の準備を進める作業を行う。なぜそのような疑問が生じたか(研究疑問)、その研究の目的と意義づけ、先行研究のレビュー、その疑問を明らかにする方法(対象、手順、倫理的配慮)等研究を進めるための研究計画を立案する。

作業療法管理学

  • 作業療法管理学

作業療法士は作業療法業務に専念するだけでなく、勤務する病院・施設の組織を理解し、職場管理に努めることも要求される。そのため作業療法部門の組織、安全管理、機器のメンテナンス、在庫物品の管理、技術管理と技術開発(教育・研究)、作業療法の機能評価、作業療法部門の記録、作業療法教育、職業倫理などに関する管理運営について学習する。また、作業療法業務を遂行する際に生じる様々なハラスメントについて学び、臨床現場におけるクライアントとの関係、職場内での関係などで生じる倫理的ジレンマについても学習する。

作業療法評価学

  • 作業療法評価学

作業療法には身体、精神、発達、老年期等の分野があるが、ここでは、作業療法全体に共通する面接と観察、ICFを中心に学習する。評価の目的について理解した上で、必要な情報を聞き出すコミュニケーション技法や面接や観察の際のポイントについて学習する。クライアントに真摯に向き合う態度や面接や観察によって得られた情報を作業療法計画に結びつけられる技能を身につける。

  • 作業療法機能評価学演習

作業療法評価法のなかで身体機能評価に用いられる画像評価、形態測定(姿勢、周計等)、関節可動域検査(上肢)、徒手筋力検査(上肢)、粗大筋力(握力・ピンチ力)、感覚検査、上肢機能検査の具体的技法について演習形式で学習する。身体機能領域における作業療法の基本となる評価技術であり、患者と作業療法士の役割を設定しながら実習し、レポートを作成する。

  • 作業療法機能評価学演習

作業療法評価法のなかで身体機能評価に用いられる画像評価、形態測定(姿勢、上・下肢長、周計等)、関節可動域検査(下肢)、徒手筋力検査(下肢)、協調性検査、下肢機能検査の具体的技法について演習形式で学習する。身体機能領域における作業療法の基本となる評価技術であり、患者と作業療法士の役割を設定しながら実習し、レポートを作成する。

  • 身体機能評価学演習

作業療法評価法のなかで身体機能評価に用いられる画像評価、形態測定(姿勢、上・下肢長、周計等)、関節可動域検査(ROMT)、徒手筋力検査(MMT)、粗大筋力(握力・ピンチ力)、協調性検査、感覚検査、上肢機能検査の具体的技法について演習形式で学習する。身体機能領域における作業療法の基本となる評価技術であり、患者と作業療法士の役割を設定しながら実習し、レポートを作成する。

  • 精神機能評価学演習

作業療法評価法のなかで精神・認知機能評価に用いられる、意欲や行動に関する評価、思考の評価、社会適応に関する評価、知的機能検査、認知機能検査の具体的技法について演習形式で学習する。

  • 発達期評価学演習

作業療法評価法のなかで発達期の評価に用いられる、発達のスクリーニング検査(DDST等)、運動発達検査(粗大運動、微細運動、口腔機能、姿勢反射、運動年齢検査、立ち直り反応、平衡反応等、ADL検査)、知覚・認知機能検査(知的能力検査、視知覚発達検査、感覚統合能力検査、日本版ミラー幼児発達スクリーニング検査JMAP)、遊び・社会性の発達検査等の具体的技法について演習形式で学習する。また、発達期のこどもの評価のポイントや評価室の環境についても学習する。

  • 画像診断学

画像診断学は画像による医療への貢献を目指す学問である。対象とする臓器は頭から足先まで極めて幅広く、用いる手段はCT/MR/超音波装置/核医学/血管造影等極めて多彩であり、関わる診療科はほぼすべてといっても過言ではない。ここでは、作業療法士が理解しておくべき放射線診断学および医用画像について学ぶ。歴史や原理、臨床応用、医用画像の見方、さらに治療への応用に関する講義を行う。

  • 作業療法技能学

3年時までに学習した身体障害、精神障害、発達障害、老年期障害、地域作業療法領域における評価の手続きと実際を演習・問答形式で復習し、臨床評価実習で必要な技能を身につけ、実際の臨床実習に備える。臨床評価実習を受講するための必須科目である。

  • 作業療法技能学

4年時までに学習した身体障害、精神障害、発達障害、老年期障害、地域作業療法領域における評価・治療手技の実際を演習・問答形式で復習し、総合臨床実習で必要な技能を身につけ、実際の臨床実習に備える。総合臨床実習を受講するための必須科目である。

作業療法治療学

  • 作業学演習

作業療法で活用頻度の高い織物、手工芸、絵画を学習者が実際に経験することにより、それが身体的(生理的)・精神的(心理的)に与える影響を分析するとともに、各種の作業に用いる素材や材料が持つ特性を知り、それらの応用方法も考えていく。さらに、作業分析を行い、作業の特徴・作業中の姿勢・作業工程・動作分析・治療効果・障害に対する適用等を学習する。

  • 作業学演習

作業療法で活用頻度の高い木工、金工、陶芸を学習者が実際に経験することにより、それが身体的(生理的)・精神的(心理的)に与える影響を分析するとともに、各種の作業に用いる素材や材料が持つ特性を知り、それらの応用方法も考えていく。さらに、各作業の活動分析を行い、作業の特徴・作業中の姿勢・作業工程・動作分析・治療効果・障害に対する適用等を理解する。

  • レクリエーション演習

作業療法士では集団レクリエーションを企画する機会が多くある。年齢や障害を考慮しながらレクレーションを企画する上で必要な技術を学ぶ。レクリエーションの意義からその目的、計画、実施についてその知識と技術について学ぶ。ゲーム、ソング、ダンス、スポーツ、観劇などさまざまなレクリエーションの実技を通して、グループダイナミクスや指導のポイント、サポーターの役割、注意事項等について学習する。

  • 日常生活支援学

日本人の生活様式・伝統的な価値観を踏まえながら、起居・移動、コミュニケーション、セルフケア等について、それがもつ意味や動作分析を行う。日常生活活動ADL・手段的ADL、また生活・人生の質QOLの評価法についても学習する。さらに疾患・障害、特に脳卒中、頚髄損傷、慢性関節リウマチのクライアントに対するADL・手段的ADLのポイントについて学習する。

  • 日常生活支援学演習

代表的なADLやQOLの評価法について演習形式で学習する。片麻痺や対麻痺・四肢麻痺者の移動(歩行、車いす)や起居(寝返り、起き上がり、座位)の実演と演習を行う。また、脳卒中、頚髄損傷、慢性関節リウマチ者の食事や排泄、更衣、入浴、整容、コミュニケーションの自立をサポートする自助具を体験し製作する。

  • 身体機能作業療法学(運動器・内部障害)

作業療法評価学で学んだ知識・技術をもとに作業療法の特性を生かした介入方法を学習する。関節可動域の制限、筋力低下、協調性障害などの改善を目的とした作業療法の実際を習得する。また、作業療法の対象とする骨折、脊髄損傷、慢性関節リウマチや腰痛症等の 運動器障害、さらに糖尿病等の内部障害などに対する基本的アプローチについて学習する。

  • 身体機能作業療法学(中枢系)

知識としてすでに獲得した身体機能障害者の障害像、評価法、医学的治療を踏まえながら、具体的な事例として脳血管障害、パーキンソン氏病等の中枢神経障害を中心に、作業療法の評価からアプローチまでを学習する。さらに喀痰等の呼吸を含めた呼吸・循環器疾患等について実演と演習を行う。

  • 精神機能作業療法学

作業学や作業療法評価学で学んだ知識・技術をもとに作業療法の特性を生かした介入法を学習する。精神障害や知的障害のリハビリテーション及び作業療法の基本的知識と技術を学ぶ。精神科作業療法で対象として多い統合失調症をはじめ主要な疾患に対して必要とされる作業療法士の思考過程と技術の展開方法を学習する。また、作業療法分野では遅れている知的障害者に対する作業療法について学習する。

  • 精神機能作業療法学演習

知識としてすでに獲得した精神・認知機能障害者の障害像、評価、治療について、具体的な事例を通して、作業療法の展開、臨床思考過程を実演と演習を通して学習する。

  • 発達期作業療法学

作業学や作業療法評価学で学んだ知識・技術をもとに作業療法の特性を生かした介入法を学習する。発達途上にある対象児の将来の可能性を広げるため、家庭生活や教育環境で等で生かせる援助法を学習する。さらに、発達障害に対する作業療法を実施するために、必要となる神経学的知識、臨床観察、神経学的評価法、治療技法を身につける。

  • 発達期作業療法学演習

知識としてすでに獲得した発達期の障害児の障害像、評価、治療について、脳性麻痺や発達障害、自閉症スペクトラム、筋ジストロフィー、重症心身障害児等具体的な事例を通して、作業療法独自の理論やモデルを活用しながら作業療法の展開、臨床思考過程について実演と演習を行う。また、今後求められる幼稚園や小学校等教育の場に出向いて行われる巡回訪問における支援の方法についても演習する。

  • 高齢期作業療法学

作業学や作業療法評価学で学んだ知識・技術をもとに作業療法の特性を生かした高齢期のクライアントに対する介入法を学習する。高齢期の心身機能の低下に伴うロコモティブ症候群、廃用症候群、転倒事故といったリスクを踏まえながら、高齢者に対し、個人の長年の経験や教育歴、誇りを尊重する態度を身につける。作業療法の理論をベースに評価法の選択、検査をもとに作業療法計画と介入について学習する。

  • 高齢期作業療法学演習

高齢者の心身の状態を知るために高齢者擬似体験グッズを用いて高齢者の世界を体験し発表する。高齢者の疾病の特徴やリスクを踏まえ、認知症や廃用性症候群、ロコモティブ症候群等具体的な事例、あるいは健康な高齢者に対して老化現象の進行を遅らせる取り組み等を通して、作業療法独自の理論やモデルを活用しながら作業療法の展開、臨床思考過程を実演と演習を通して学習する。

  • 高次脳機能作業療法学

作業学や作業療法評価学で学んだ知識・技術をもとに作業療法の特性を生かした介入法を学習する。脳機能障害では、人が生活行為を遂行していく上で、その行為を困難にする高次脳機能障害が出現することが多く、その機序や具体的な対応方法を学んでおく必要がある。この授業では、失語、失行、失認の特性や作業療法の介入方法の具体例などを学習する。

  • リハビリテーション工学

障害児・者のリハビリテーションを支援する工学・技術に関する基本的な考え方、電子工学・人間工学・生体計測・バイオメカニクスなど関連する基礎技術およびこれらの実際的応用からの生活環境についても学習する。また、歩行介助や介護支援機器、ロボット等近年注目されている技術についても学習する。

  • 義肢装具学

義肢・装具について体系的な理解と実用的な知識の修得を図る。義肢では、特に義手の構造と義手装着前訓練、義手のチェックアウト、装着訓練について学習する。義足については基本的な大腿義足と下腿義足、またスポーツ用義足について学習する、装具では、上肢装具特に手副子について手の外科疾患のスプリント療法を学習する。また、下肢装具や体幹装具についても学習する。

  • 義肢装具学演習

各種疾患や機能障害に対するスプリントを適切にデザインし、作製・活用するために基礎知識を学び、演習を通じてスプリント療法の有用性を理解する。
スプリント作製のために必要な作製技術・基礎技法を習得し、主に熱可塑性プラスチック材料を用いて各種スプリントを作製する。

  • 感覚統合療法

行動や情緒に問題をもち、学校や幼稚園に適応できない発達障害児が増えている。このようななか、作業療法の実践理論として、ジーン・エアスの開発した感覚統合療法は、彼らに極めて有効な神経学的治療であり、発達障害領域に進む作業療法士には不可欠な治療法である。この授業では、その理論と実践について学習する。

  • 認知症作業療法学

今日、認知症およびその予備軍を合わせると800万人を超すと言われ、この対策と予防はわが国の国民的課題である。認知症高齢者の心理的特性を理解しながら、その人らしい作業を取り戻すことで問題行動を防ぎ、自分らしく生活できるよう、作業療法が果たす役割は大きい。この授業では、認知症になっても安心・安全に暮らせる地域づくりや認知症予防に対する作業療法の技術を学習する。また、これまでに行われている認知症に対する代替療法についても学習する。

  • 言語聴覚療法

本講義では、言語や聴覚、嚥下に障害をきたす疾患およびその症状の基礎知識を学ぶ。そして、コミュニケーションをはじめ、日常生活における問題を理解し、作業療法との関連性を見い出しながら言語・聴覚障害者に対するアプローチについて学習する。特に脳卒中における失語症や高次脳機能障害のように見えない障害について多くの作業療法士が接する機会があり、十分な知識と対応能力が求められるため、言語聴覚士との連携についても学習する。

  • 作業療法技術学 (地域の医療と福祉)

高齢者や障害者の心身機能や地域医療・福祉における国内外の作業療法に関する最新の研究成果について紹介を行う。具体的には、この分野を専門とする各教員が近年、取り組んでいる独創的な研究の一端を紹介する。学習者には、卒業研究テーマの決定やこれに必要な情報を得るための能動的な学習の機会とする。

  • 作業療法技術学 (こころと子どもの支援)

精神に対して課題を持つ人や行動や情緒に配慮が必要な子どもに対する作業療法に関する最新の研究成果について紹介を行う。具体的には、この分野を専門とする各教員が近年、取り組んでいる独創的な研究の一端を紹介する。学習者には、卒業研究テーマの決定やこれに必要な情報を得るための能動的な学習の機会とする。

地域作業療法学

  • 地域作業療法学

作業療法は病院だけではなく、退院後も地域で生活していく人たちを支援していく関わりが要求される。この授業では、家庭を基盤に地域で生活している人への作業療法の知識と技術を学習する。対象はこどもから高齢者に至るまで、また急性期、維持期、終末期まで、さらに身体・精神障害、難病等さまざまである。介護保険や自立支援法、地域包括システムなど個人を支えていくための公的制度にも触れながら在宅生活支援のための援助法について学習する。

  • 地域作業療法学演習

家庭を基盤に地域で生活している人への作業療法の実際、在宅生活支援のための地域援助システムの実際について学習する。また、通所・訪問における作業療法評価や介入法、福祉機器の導入、家族指導、社会資源の活用等事例をあげ演習形式で学習する。また、多職種と連携し地域ケア会議等で助言できる能力を身につける。

  • ヘルスプロモーション作業療法学

今日、作業療法は広がりをみせている。ヘルスプロモーション(健康づくり)においては、作業療法士はその力量を発揮できる。行政に勤務する作業療法士も増えており、一次予防や二次予防において住民参加の健康推進や医療・介護費用の抑制への貢献が期待されている。この授業では、介護予防・ヘルスプロモーションのプログラムについてグループによる課題発表も行う。

  • 職業リハビリテーション

職業的リハビリテーションにおける作業療法は、特に精神障害者に対する就労支援を中心に広がっている。障害者の就労支援と継続は作業療法士の重要な役割であり、障害者支援の最終目標である。就労支援においては、障害者の行動を医学的に解釈し、仕事との関連について評価・分析する能力が必要である。障害に応じた職業能力を発見し、さらに職業継続に必要な雇用主との連携、そのなかで指導や提案・相談できる能力が求められ、これらについて学習する。

臨床実習

  • 臨床見学実習

1年次1週間の学外見学実習である。学生の勉学に対する学習意欲を向上させるために、病院や施設等の見学をグループで行う。病院や施設の機能やそこで働く専門職の役割、特に関係するリハビリテーション部門と理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、ケースワーカー等のスタッフの仕事や治療場面を見学する。学生は、身だしなみに気をくばり、あいさつやマナー、注意事項を遵守する態度を身につけ、医療人としての準備を行うものである。なお、臨床実習に赴くにあたり事前準備の確認と実習成果の確認(臨床実習後評価)を実施する。

  • 臨床検査実習

2年次2週間の学外実習である。2年時に学習した検査方法(面接、観察、ROM,MMTなど)を実習教育者に随行しながら見学、模倣を行う。また、治療場面において指導者の指示のもと車椅子の移動補助やアクティティ遂行の補助などを通して対象者との関わりを持つ。この臨床検査実習を通して、病院や施設などの機能や特徴、社会的役割、作業療法士の業務と役割、対象者と作業療法士との関わり、多職種との連携はもちろんのこと、作業療法の検査時、治療時における作法、コミュニケーション能力の向上、医療人としてのマナーについても学ぶ機会とする。なお、臨床実習に赴くにあたり事前準備の確認と実習成果の確認(臨床実習後評価)を実施する。

  • 臨床評価実習

3年次3週間の学外実習である。病院や診療所、介護老人保健施設、在宅支援のフィールド(通所リハビリテーションや訪問リハビリテーションなど)、福祉施設等において、指導者の行っている作業療法(面接、評価、治療)を観察することから始まる。学生は初めてクライアントに接することを前提に、指導者の近接指導のもとで、クライアントの面接、検査・測定を行い、問題点の抽出、利点や資源を含めた評価に基づき作業療法計画を立案する。あわせてコミュニケーション能力の向上や医療人としてのマナーについて学ぶ。この実習を通して自己の課題に気づき、今後の勉学のモチベーションとする。なお、臨床実習に赴くにあたり事前準備の確認(臨床実習前評価)と実習成果の確認(臨床実習後評価)を実施する。

  • 地域実習

3年時に実施する1週間の学外実習である。年間を通して、数日づつもしくは1週間を通して、1分野もしくは様々な分野(身体障害、発達障害、精神障害、老年期障害、予防的取り組みなど)の在宅支援の実際に触れる機会とする。病院、介護老人保健施設等の訪問リハビリテーションやデイケア等で、在宅支援に関わる作業療法の実践を見学、模倣、実践する。なお、臨床実習に赴くにあたり事前準備の確認と実習成果の確認を実施する。

  • 総合臨床実習

4年次5週間の学外実習である。病院や診療所、介護保険施設、在宅支援のフィールドにおいて、指導者の行っている作業療法(面接、評価、治療)を観察し模倣することから始める。次に、指導者の指導のもとで、クライアントの作業療法計画立案に必要な情報収集、面接、検査・測定を行い、問題点の抽出、利点や資源、予後予測を含めた評価を行う。その評価に基づき適切な目標の設定及び治療計画の立案・治療の実施等作業療法の一連の過程を経験する。基本的な作業療法技術だけでなく、医療人としての基本的な行動の規範や記録、報告、連絡、相談について実践を通して学ぶ。また、カンファレンス等への参加も経験し、多職種と連携しながらチーム医療について学ぶ。なお、臨床実習に赴くにあたり作業療法技能学IIの単位取得見込みであることが必須である。

  • 総合臨床実習

4年次5週間の学外実習である。「総合臨床実習」の経験や反省を踏まえて、実習に臨む。同じように病院や診療所、介護老人保健施設、在宅支援のフィールドにおいて、指導者の行っている作業療法(面接、評価、治療)を観察し模倣することから始める。次に、指導者の指導の下で、クライアントの作業療法計画立案に必要な情報収集、面接、検査・測定を行い、問題点の抽出、利点や資源、予後予測を含めた評価を行う。その評価に基づき適切な目標の設定及び治療計画の立案・治療の実施等作業療法の一連の過程を経験する。基本的な作業療法技術だけでなく、医療人としての基本的な行動の規範や記録、報告、連絡、相談について実践を通して学ぶ。また、カンファレンス等への参加も経験し、多職種と連携しながらチーム医療について学ぶ。

  • 総合臨床実習

4年次5週間の学外実習である。「総合臨床実習」の経験や反省を踏まえて、実習に臨む。同じように病院や診療所、介護老人保健施設、在宅支援のフィールドにおいて、指導者の行っている作業療法(面接、評価、治療)を観察し模倣することから始める。次に、指導者の指導の下で、クライアントの作業療法計画立案に必要な情報収集、面接、検査・測定を行い、問題点の抽出、利点や資源、予後予測を含めた評価を行う。その評価に基づき適切な目標の設定及び治療計画の立案・治療の実施等作業療法の一連の過程を経験する。基本的な作業療法技術だけでなく、医療人としての基本的な行動の規範や記録、報告、連絡、相談について実践を通して学ぶ。また、カンファレンス等への参加も経験し、多職種と連携しながらチーム医療について学ぶ。なお、全ての総合臨床実習終了後に実習成果(セミナー)の確認を実施する。

卒業研究等

  • 作業療法総合演習

総合臨床実習において、作業療法の一連の過程を経験し学修した知識をもとに、より統合的に作業療法への理解を深め、臨床に適用できるよう、基本的な知識を確認し再獲得する。また、最近の人口動態、疾病障害構造、社会的情勢に応じた作業療法の展開について学習する。同時に、国内だけでなく国際的な最新の作業療法の話題や研究領域等についても情報を収集しながら、ディスカッションを進めグローバルな視点で作業療法を考える。

  • 卒業研究

作業療法研究法演習Ⅰ・Ⅱに引き続いて実施する最終的な研究科目である。指導教員の指導を受けながら、研究計画書に基づいて、データを収集し、研究成果をまとめ、卒業研究論文として提出するまでの一連の過程を実践する。「卒業研究論文発表会」で発表する機会を設ける。

ポータルサイト配信の確認を習慣に

学生のみなさんに対する連絡は、ポータルサイトへの配信によって行います。
配信されたものについては各自確認されたものとして取り扱いますので、毎日の習慣として必ず内容を確認するようにしてください。

【ポータルサイトの利用方法】
『 在学生の方へ 』のページからポータル(ユニパ)をご確認ください。