1. 共通教育課程とは
本学の「共通教育課程」は、「たちばなSeeds(京都橘基盤科目群)」、「教養教育科目群」、「多文化交流科目群」、「キャリア形成科目群」、「スポーツ・健康科目群」の5つの科目群で構成しており、3つの教育目標を掲げています。
- ※ 総合心理学部については、「コア科目群」「教養教育科目群」「キャリア教育科目群」の3つの科目群で構成しており、7つの教育目標を掲げています。詳細は、「総合心理学部」を参照してください。
- ※ 学部・学科により、必修科目および履修指定科目が異なります。
3つの教育目標
本学の共通教育カリキュラムでは、教学理念である〈自立〉・〈共生〉・〈臨床の知〉に対応する教育目標を掲げています。自分自身あるいは社会が直面する課題を、他者とのかかわりの中で解決し、自らの力で人生を切り開くことができる人材となるよう、以下の能力の獲得を目指します。
- ① 物事を多角的な視点から客観的に理解するとともに、論理的・批判的に思考したうえで、自分自身で判断して主体的に行動することのできる能力
- ② ひろく世界に目を向け、他者の価値観や世界のあり方を尊重しつつ、相互に理解しながら協力して物事に取り組む能力
- ③ 理論と実践を往還する中で知識を実践的に理解するとともに、課題の解決に取り組む中から新たな知を発見する能力
5つの科目群
- ① たちばなSeeds(京都橘基盤科目群)
- ② 教養教育科目群
- ③ 多文化交流科目群
- ④ キャリア形成科目群
- ⑤ スポーツ・健康科目群
2. たちばなSeeds(京都橘基盤科目群)
京都橘大学で学ぶ意義を理解し、考え方、表現の方法、データの取扱いなどを学び、教学理念である〈自立〉・〈共生〉・〈臨床の知〉を身につける基盤を学ぶ科目群です。
(1)たちばな BasisⅠ・Ⅱ
- ○ 「たちばなBasisⅠ」では、多様なテーマを多様な学問的切り口から考えることを通じて、本学の教学理念である自立・共生・臨床の知を学びます。
- ○ 「たちばなBasisⅡ」では、専門を問わず考えるべき健康・地域・教育・環境・平和という5つの問題について、多様な知識を学びつつ、解決策を考えることを通じて、本学の教学理念である自立・共生・臨床の知の実践を試みます。
- ○ 「たちばなBasisⅠ」「たちばなBasisⅡ」は、オンデマンド授業で知識を得て自ら考えたあと、対面授業で他学科の学生とディスカッションすることを通じて自らの考えを深めます。
(2)シンキングスキル/プレゼンテーションスキル/ライティング基礎
- ○ 「シンキングスキル」では、複眼的思考、論理的思考、批判的思考といった様々な思考について知り、実践を通じて思考技能と思考態度を高めることを目指します。
- ○ 「プレゼンテーションスキル」では、大学での学びの中で求められるプレゼンテーション能力を高めます。
- ○ 「ライティング基礎」では、大学でのスタディ・スキルとして必要とされる読解力や基本的な文章作成能力の獲得を目指します。
(3)情報教育
○ 「ITリテラシー」では、コンピュータの基本操作に始まり、一般に広く用いられているワードやエクセル、さらにはパワーポイントなどのアプリケーションの操作方法を学びます。また、インターネット利用時のルールやマナー情報活用についても学びます。
本学では、社会から求められる数理・AI・データサイエンスの知識・能力を段階的に養成するプログラムとして、「たちばなAI・データサイエンスプログラム」を実施しています。当プログラムの認定要件を満たすと修了認定証を発行します。認定証の発行については、「【第1章学籍】5.証明書」を確認してください。
「たちばなAI・データサイエンスプログラム」認定要件
● 2025年度入学生
- 文学部
- 国際英語学部
- 発達教育学部
- 経済学部
- 経営学部
- 工学部
- 看護学部
- 健康科学部
- ベーシックレベル
- ・ 認定要件:「ITリテラシー」「データサイエンス基礎」の2単位修得
[ プログラム配当科目 ]
科目名 | 配当学年 | 単位数 | 必修 | 備考 |
---|---|---|---|---|
ITリテラシー | 1 | 1 | ◯ | |
データサイエンス基礎 | 1 | 1 | ◯ |
● 2025年度入学生
- 総合心理学部
- ベーシックレベル(入門)
- ・ 認定要件:「入門」に配置された科目から4単位を修得
[ プログラム配当科目 ]
科目名 | 配当学年 | 単位数 | 必修 | 備考 |
---|---|---|---|---|
知へのマインドセット(教養入門) | 1 | 2 | ◯ | |
ITリテラシー | 1 | 1 | ◯ | |
データサイエンス基礎 | 1 | 1 | ◯ |
- ベーシックレベル(入門)
- ・ 認定要件:「入門」の要件に加え、「初級」に配置された科目から4単位修得
[ プログラム配当科目 ]
科目名 | 配当学年 | 単位数 | 必修 | 備考 |
---|---|---|---|---|
情報社会論 | 1 | 2 | ||
AIリテラシー | 2 | 2 | ||
心理学統計法Ⅰ | 1 | 2 | ||
心理学統計法Ⅱ | 2 | 2 | ||
プログラミング演習Ⅰ | 2 | 2 |
3. 教養教育科目群
社会を多角的・客観的に捉え、人生の指針となる知性や価値観を身につける科目群です。〈人間を理解する〉・〈社会を生きる〉・〈自然科学にふれる〉の3つに細分化し、それぞれ人文科学系、社会科学系、自然科学系の領域の科目を配置しています。また、多様な学問に興味をもってふれることができるよう、各領域に〈テーマ型科目〉・〈概論型科目〉・〈ゼミ型科目〉を配置しています。
テーマ型科目 | 特定の分野の中にあるテーマに焦点をあて、また身近な話題と結びつけることでその分野の学びへの関心をより深める科目 |
---|---|
概論型科目 | 特定の分野の学びを広く理解することを目的とする科目 |
ゼミ型科目 | 3つの領域の科目それぞれで、教員と学生、学生同士の緊密な対話を通して、各領域に関する知の共創を行う科目 |
4. 多文化交流科目群
言語と多文化間における交流を実践する科目群です。英語、韓国語、フランス語などの外国語科目では、コミュニケーションやアウトプットを通して実践的に学びます。「異文化交流演習」などの多文化交流実践科目では、留学生と日本人学生が相互理解しながら共に学びます。
(1)外国語科目
- ○ 英語では、基礎科目である「英語ⅠA~Ⅳ B」において、大学での学修において必要とされる英語力の獲得を目指すと同時に、企業就職に際して重視されることが多いTOEICのスコアアップを目指すクラスや、旅行、海外留学、英語プレゼンテーション、メディカルイングリッシュ、アカデミックイングリッシュなど、自身の英語学修の目的や専門に特化したクラスを選択することでき、実践的な英語力修得を目指します。
- ○ 第二外国語として、中国語、韓国語、ドイツ語、フランス語をそれぞれ入門レベルから学びます。語学力に加えて、外国の文化も理解し、日本と海外との相互理解を促進するために必要な知識・教養も身につけることを目指します。留学生はアカデミック・ジャパニーズ「日本語Ⅰ~Ⅳ」を履修し、大学での学びを一層深めます。
(2)多文化交流実践科目
- ○ 留学生や海外の大学の学生とともに学ぶ科目などを配置しています。外国人とコミュニケーションをとり、多文化理解を深め、ともに生き、働いていくために必要となる「共生力」を養います。
5. キャリア形成科目群
「未来構想力」と「越境力」の向上を通じて自律型キャリアの実現を目指す科目群です。テクノロジーの急速な発展をはじめ、社会のグローバル化や少子高齢化、地球環境の変化など、現代社会はさまざまな課題に直面しています。本学のタグライン(ブランドコンセプト)である『変化を楽しむ人であれ』で示すように、好奇心に満ち、社会や自らの変化を楽しみながら、これからの社会を生き抜くために必要となる能力や態度を、カリキュラム全体で涵養します。教職、学芸員、図書館司書等の各学科の特性に合わせた資格取得支援科目も配置しています。
卒業後の職業を選択し、自律型キャリアを実現するためには、本学におけるキャリア教育の概要をしっかり理解し、1回生時から学修を積み重ねる必要があります。卒業後の職業を選択するという点に関して、教育系や医療系学部学科など入学時から決まっている場合もあります。そういった学部学科は、学科独自のキャリア教育も展開されています。
①「未来構想力」を向上させるためのキャリアデザイン科目
- 未来構想力
- ・不確実な社会の中で自分自身や周囲の環境の未来を構想する力。
- ・「学生生活」や「卒後生活」、「社会のあり方」を構想・デザイン・実行することで開発・形成されていく。
- ・開発機会は、専門科目、キャリアデザイン系科目やキャリアセンターでのキャリアカウンセリングなど。
- ● キャリア開発リテラシー基礎
- ● キャリア開発演習
- ● 新時代のキャリア開発
- ● キャリア開発発展プロジェクトⅠ~Ⅳ
②「越境力」を向上させるための産学公連携科目
- 越境力
- ・多様性の中で自分自身の境界を越える力。
- ・主に「個人の壁」と「所属集団の壁」を越えることで開発・形成されていく。
- ・開発機会は、インターンシップやプロジェクト活動など。
- ● 就業体験準備実習
- ● クロスオーバー型課題解決プロジェクト
- ● 就業体験実習Ⅰ
- ● 就業体験実習Ⅱ(長期インターンシップ)
- ● 海外就業体験実習Ⅰ
- ● 海外就業体験実習Ⅱ
なお、産学公連携科目はその特性により、履修登録時の制限や選考を行うことがあります。
- 就業体験準備実習(1回生配当)
- キャリアデザインの基礎を学び、就業体験の意義や重要性について学びます。2回生「就業体験実習Ⅰ」、3回生「就業体験実習Ⅱ(長期)」の履修に接続することを目的とした科目のため、1回生の履修を推奨します。1回生が優先して履修できるよう、2回生以降に履修を希望する場合は、前期履修登録訂正期間でのみ履修登録を行うことができます。
- クロスオーバー型課題解決プロジェクト、就業体験実習Ⅰ、就業体験実習Ⅱ(長期インターンシップ)
- 事業所との信頼関係に基づく連携を通じて実施する科目です。履修にあたり、下記の基準を満たさなければなりません。また、履修登録状況によっては選考を実施することがあります。
- ○ 履修登録時の通算GPAが1.0以上であること。
- ※ 履修登録方法や選考方法については、履修登録を行う年度の「履修登録注意事項」を確認してください。
③ 正課外との連携
本学のキャリア教育の大きな特色は、キャリアセンターとも深く連携していることです。正課の授業でインプットした内容を正課外の講座やセミナーでアウトプットする、この繰り返しによって正課授業と正課外プログラムが有機的につながり、みなさんの未来構想力と越境力向上の一助となります。キャリアセンターのセミナーや講座は、就業力の向上だけでなく、キャリア関連科目で学習した内容を実践して経験を積み重ねていく場としても活用できます。
京都橘大学のキャリア教育では、「越境力」と「未来構想力」がキーワードです。
越境力と未来構想力が往還しながら学生としてのキャリアが形成され、卒後キャリアにつながっていきます。
6. スポーツ・健康科目群
スポーツや体のメカニズムの理解を通じて心身の健康を学ぶ科目群です。