【 第9章 2023年度生用 教育課程(学部別)】
健康科学部
臨床検査学科

1. 臨床検査学科教育理念

(1)教育研究上の目的

健康科学部は、心理、医療の各分野の専門的知識や技術を習得し、幅広い教養と豊かな人間性を身につけ、新たな課題に対応できる問題解決能力を備えた人材を養成する。臨床検査学科は、科学への探究心を常に持ち、高度に進歩し続ける医療を支えることのできる臨床検査の専門的な知識と技術を身につけ、チーム医療に貢献する臨床検査技師を養成することを目的とする。

(2)ディプロマポリシー(学位授与方針)

健康科学部臨床検査学科は、教学理念および学部・学科の教育研究上の目的に則り、次のような知識・能力を身につけ、所定の単位を修得した者に学士(臨床検査学)の学位を授与する。

  • ① 患者やその家族、他の医療スタッフとの良好なコミュニケーション能力および他者を思い遣る心を身につけている。
  • ② 臨床検査技師または細胞検査士としてのリスクマネジメント能力を身につけている。
  • ③ 臨床検査技師または細胞検査士に必要な専門的知識および臨床検査技術、AIほかのデジタル技術を身につけている。
  • ④ さまざまな事象に疑問をもち、それを科学的手法を用いて客観的に検証できる技能を身につけている。
  • ⑤ 生涯にわたり探求心を持ち、研究し続けるマインドを身につけている。
(3)カリキュラムポリシー(教育課程の編成・実施方針)

学位授与に必要とされる能力(ディプロマポリシー)を修得するために、健康科学部臨床検査学科では、以下の方針で教育課程を編成する。

  • ① 幅広く豊かな教養と視野を身につけるため、人文科学、社会科学、自然科学などの幅広い分野の科目を配置する。
  • ② 身体だけでなく、心理面からも科学的にアプローチできる能力を身につけるため、学部共通科目として「医療と心理」領域を配置する。
  • ③ 将来、臨床検査技師または細胞検査士として活躍することを早期に自覚し、大学での学修の動機づけのため、初年次に「臨床検査学」、「臨床検査学」、 「臨床検査学実習」を配置する。
  • ④ 臨床検査技師に必要な基本知識・技術を修得するため、専門基礎分野として「人体解剖学」、「解剖生理学」、「生化学」、「医用工学」、「公衆衛生学」等の科目を配置する。
  • ⑤ 臨床検査技師に必要な専門知識・技術を修得するため、専門分野として「病態学」、「血液検査学」、「病理検査学」、「一般検査学」、「生化学検査学」、「免疫検査学」、「遺伝子・染色体検査学」、「輸血・移植検査学」、「微生物検査学」、「生理検査学」、「臨床検査総合管理学」、 「医療安全管理学」等の科目を配置する。
  • ⑥ 臨床検査技師または細胞検査士としての実践的知識および技術を修得するため、「臨地実習」を配置する。
  • ⑦ 細胞検査士としての実践的知識および細胞検査技術を修得するため、「臨床細胞学総論」、「臨床細胞学演習」、「臨床細胞学」、「細胞診断学」等の細胞検査士関連科目群を配置する。
  • ⑧ 生涯にわたり探求心を持ち研究し続ける姿勢やスキルを育むため、「研究基礎演習」、「卒業研究A」および「卒業研究B」を配置する。

2. カリキュラムのねらい

近年における医療の進歩は目覚ましく、臨床検査も同様に高度化して複雑化している。特に、自動化技術と測定法の開発により微量化・迅速化診断することは医療へ大きな貢献となり、科学への探究心と臨床検査の専門的な知識及び技術が高度医療に不可欠である。この様な知識と技術の能力だけでなく、人間関係とコミュニケーション能力を身につけてチーム医療に参画することは今の臨床検査技師には重要な要素である。本学では、臨床検査としての専門的な知識や技術を身につけ、探究心やコミュニケーション能力を兼ね備えた人材を養成するカリキュラムを構築している。これらの能力と所定の単位を修得した者に学士(臨床検査学)の学位が授与される。

3. カリキュラムの概要

臨床検査を理解するための基礎医学から専門的な臨床検査の知識を学びます。また、講義受講後に対応した実習を1回生の基礎実習から2、3回生の専門実習まで受講することで、臨床検査における全ての技術を身につけます。
3回生後期には京都・滋賀・大阪北部を中心とした病院実習(12週間)へ行って医療現場での応用力や柔軟性を学びます。また、研究やゼミを通じて豊かな思考力や創造性、課題発見と課題解決能力を身につけたり、コミュニケーション能力を高めるカリキュラムになるように構成しています。

4. 各回生の到達目標

ディプロマ・ポリシー(DP)

  • ① 患者やその家族、他の医療スタッフとの良好なコミュニケーション能力および他者を思い遣る心を身につけている。
  • ② 臨床検査技師または細胞検査士としてのリスクマネジメント能力を身につけている。
  • ③ 臨床検査技師または細胞検査士に必要な専門的知識および臨床検査技術、AIほかのデジタル技術を身につけている。
  • ④ さまざまな事象に疑問をもち、それを科学的手法を用いて客観的に検証できる技能を身につけている。
  • ⑤ 生涯にわたり探求心を持ち、研究し続けるマインドを身につけている。
1回生
  • ① 幅広い教養を獲得するために自らが進んで学ぶことができる。
  • ② 患者またはその家族、他の医療従事者に敬意を払い、共感できる優しい心を身につける。
  • ③ 臨床検査技師または細胞検査士としてのスタディスキルを身につける。
  • ④ 基礎医学に関する知識や技術を身につけると共に何事にも興味を持つ心を養う。
  • ⑤ 自らの心に従って豊かな人間性を育む。
2回生
  • ① 社会人として必要な道徳観や人間性を身につける。
  • ② 医療従事者として責任ある行動が取れるマインドを身につける。
  • ③ 臨床検査技師または細胞検査士に必要な基本的な知識と技術を身につける。
  • ④ 医学または医療に関する疑問や課題を探究していく姿勢を身につける
  • ⑤ 臨床検査学に関するさまざまな疑問を自らの力で解決する。
3回生
  • ① 社会人として必要な学識や実行力を身につける。
  • ② 医療現場における安全性の確保と危険回避の方策を理解する。
  • ③ 臨床検査学の深淵に触れると共により高度で専門的な知識と技術を身につける。
  • ④ 医学または医療に関する課題や疑問を解決するために必要な数多くの科学的手法に関する知識を身につける。
  • ⑤ 真摯に自らの探求心にしたがって行動し努力できる心を身につける。
4回生
  • ① 患者またはその家族、他の医療従事者との実践的なコミュニケーション能力を身につける。
  • ② 医療現場におけるトラブルを想定し、初期対応や問題解決のシミュレーションができる。
  • ③ 自身が目指すべき臨床検査技師または細胞検査士の理想像を確定する。
  • ④ 医学・医療に関するアカデミックスキルを身につける。
  • ⑤ 医学研究および研究倫理等の初歩的なマインドを身につける。

ディプロマ・ポリシー(DP)

5. 履修条件

本学では、系統的で継続性のある効果的な学修を実現することを目的として、一部の科目に履修条件(履修制限)を設定しています。

科目名 履修条件
卒業研究 A・B
臨床検査総合演習 A・B
「臨地実習」を修得していること
臨地実習 3回生後期までの専門基礎分野必修科目と専門分野必修科目を全て修得見込みであること
細胞検査士コース 細胞検査士基礎科目を全て修得していること

※「修得見込み」とは、試験等の結果により、当該科目の単位を認められることが確実であることを指す。

6. 取得できる資格

臨床検査技師国家試験受験資格

ポータルサイト配信の確認を習慣に

学生のみなさんに対する連絡は、ポータルサイトへの配信によって行います。
配信されたものについては各自確認されたものとして取り扱いますので、毎日の習慣として必ず内容を確認するようにしてください。

【ポータルサイトの利用方法】
『 在学生の方へ 』のページからポータル(ユニパ)をご確認ください。