【 第9章 2023年度生用 教育課程(学部別)】
工学部 情報工学科
科目概要

1. コア科目群

思考コア
  • クリティカルシンキング

正しく課題を認識し、適切な判断・分析・統合をすることで最適解を導くための思考方法(クリティカルシンキング)を学ぶ。このことにより、他者の意見を批判的・分析的に検証する力、他者の意見に含まれる問題点を合理的な方法で指摘できる力、自らの意見に対する批判に対して合理的に回答する力、議論に含まれる問題を出発点として、よりよい解決策や代替案を提案する力などの獲得をめざす。

  • 数学的思考を身につける

日常生活や仕事でさまざまな問題、さらに環境などの社会的課題を考えるうえで、数学は欠かせない。この科目では、将来、市民として的確な判断を下すために役に立つ数学的考え方や概念を、現実の課題を考えるなかで学習する。扱うのは、経済や環境を考えるうえで重要な指数・対数、刻々と変化する様子から全体を知るための差分や微積分、社会の集団現象を分析するための統計や確率などである。授業では、これらの数学の必要性を理解することを目標とする。

  • 哲学概論

市民や社会人として必要とされる倫理観や人間性の養成、異なる考え方や異なる文化を持つ人々を理解する能力の養成を目的とする。哲学は何を問題にしてきたのか、またそれにどのように取り組んできたか、そしてその問いは私たちにとってどんな意味をもつのかについて、さまざまな哲学者の著作を通して考える。

  • 倫理学概論

倫理学とは何か、倫理学にどのような意義があるのかを理解し、倫理学的な考え方を身につけることを目標とする。社会正義を考えるをテーマとして学びを進め、近代以降の倫理学の学説を中心に、倫理学的な考え方の基礎を歴史的背景を含めて理解し、現代社会の諸問題を考えるうえで倫理学的な思考法の意義と重要性を知る。

スキルコア
  • ライティング基礎

大学でのスタディ・スキルとして必要とされる読解力や基本的な文章作成能力の獲得をめざす。演習を通して文章を読む力を養成しながら、添削指導等により、論理的な論説文を書くために必要な文章構成力や推敲の能力を獲得する。

  • アカデミックライティング

大学での学修で求められる学術的文章を書く技術を、演習を通じて獲得する。大学における学術的文章には、授業で課されるレポート、実習レポート、卒業論文等が含まれる。本科目により、内容が正確に伝わるわかりやすい文章、かつ客観的な評価に耐えうる文章を書く力の獲得をめざす。

  • 英語 A

基本的な英文の読解・表現の演習を通して、英語理解のための基礎的な知識(基本文型的分析や文法的知識・基本単語・成句など)を整理し、英語の表現方法と日本語の表現方法の違いを考えた上で、実用的に使える英語力を身につけ、英語運用能力のうち、特にリーディングとライティングの技能を発展させていく。

  • 英語 B

平易な英語のリスニング・スピーキング・プレゼンテーションの演習を通して、英語理解のための基礎的な知識(基本文型的分析や文法的知識・基本単語・成句など)を整理し、英語の表現方法と日本語の表現方法の違いを考えた上で、実用的に使える英語力を身につけ、英語運用能力のうち、特にリスニングとスピーキングの技能を発展させていく。

  • 英語 A

スキミング、スキャニング、主題の把握、推論など、効果的に英文を読むために欠かせないリーディングスキルの修得をめざす。また、必要なリーディングスキルを用いて、さまざまなトピックについての読み物を読み、演習問題などを通して、それらトピックに対する自分の意見を表現できるライティング能力を向上させることをめざす。

  • 英語 B

効果的に英語を聞きとるために欠かせないさまざまなリスニングスキルの修得をめざす。それらのリスニングスキルを用いて、さまざまなジャンルのリスニング教材を聴き、演習問題などを通して、それらトピックに対する自分の意見をプレゼンテーションできる能力を向上させることをめざす。

2. 教養教育科目群

  • 知へのマインドセット

本科目は、本学の教養教育課程全体の基盤的科目のひとつであり、本科目で学んだ基礎の上に、その後の教養教育課程に設定する多様な科目の学びを重ねることにより、「社会を構成する知的市民としてのマインドセット」の獲得をめざすものである。また、本科目を受講することにより、本学の教学理念を理解したうえでその後の学びを進められるようにするための科目としても位置付ける。そのため、まずは本学の教学理念を学んだうえで、本学に設置する多様な学部から、それぞれの学問領域の基礎を学び、各学問領域を学ぶ意義を理解する。
(オムニバス方式/全14回)

現代社会とそのルーツを探る
  • 歴史から学ぶ

歴史学の学問としての方法論を知るとともに、多様な視点から事象を理解する姿勢を身につける。世界史と日本史分野の教員が担当し、歴史学を学ぶうえで必要な学問的方法論についての理解を深める。授業においては特に日本と異文化の接触・交流の視点や、文献史学以外の学問研究の視点に留意するとともに、史料を的確に読む重要性について徹底的に講義する。

  • ジェンダーとダイバーシティ

ジェンダーは人種・民族・階級とともに、人間の歴史的経験を作り上げる最も基本的な要素である。この科目では社会・文化・政治・宗教・教育において、ジェンダーがどのように作用してきたかを考察する。また、人間の差異によって作りだされる支配関係を明らかにするジェンダーの視点を用いて今日的な課題を考える。

  • 現代のメディアと表現

今日、日本のメディア・コンテンツは世界的な文化として高く評価されつつある。その理由はいくつかあるが、もっとも重要なのは、単なるサブ・カルチャーの域を出て、現代文明に対する警鐘を鳴らすような、知的水準の高い創作活動を実現していることがあげられる。その意味では、かつての純文学とよく似た役割を、日本の映像メディアは今や担っている。こうした観点に立って、日本の映像文化について考える。

  • 宗教学概論

宗教とはいったい何なのか、そして人はなぜ宗教を求めるのか、といった問題を考えることを通じて、私たちは宗教とどのように向き合っていくのがもっとも適切なのかについて、自分なりの考えを形成する。具体的には、客観的で科学的な立場から、宗教の歴史を概観し、有神論と無神論、創唱宗教と自然宗教といった分類のしかたなどを考察する。

  • 国際関係入門

グローバル化の進展した今日では、ヒト・モノ・カネの移動を身近に感じ、国内のあらゆる事象が国際社会と密接につながっている。本科目を通じて、国際関係を理解するうえで基礎となるものの見方・考え方や、複雑化・多様化する現代の国際関係を的確に捉え、問題解決に向けて自ら思考し解決策を見出す力を養うことを目標とする。

社会のなかで自立して生きる
  • 日本国憲法

日常生活のなかで見え隠れするさまざまな社会的な問題を考え、対処をするために必要な、日本国憲法に表された基本的な思考を身につける。また、これを理解するために必要な基本的知識を身につけることを目標とし、基本的な事柄をできる限り分かりやすく解説していく。

  • くらしと経済

わたしたちのくらしの物質的な基盤となるのが経済である。この経済のくらしへの影響は時とともにますます大きくなっている。したがって、経済を理解することは現代社会に暮らすすべての人間にとって必要なことである。この科目では、市場と価格メカニズム、政府の役割、経済成長、経済発展、金融システム、雇用システム、国際収支、為替相場などの、経済を理解するための基本概念を、身近な事例を用いて説明し、わたしたちの日常のくらしをとりまく経済現象について学ぶ。

  • 経済学概論

現代日本経済における諸問題を学ぶことによって、経済学への導入を図る。具体的には、まずバブル経済とその崩壊による平成不況の深刻化の課程を「不良債権処理の10年」として概観する。次に、ケーススタディとして、日本長期信用銀行の破綻、山一証券の自主廃業について検討する。そして、女性労働として雇用機会均等法と育児支援を取り上げるとともに、労働問題として過労死・過労自殺、ホームレス、派遣労働、ネットカフェ難民、派遣村などを取り上げる。これらの諸問題を、映像資料を活用してイメージ豊かに学ぶ。

  • 経済学概論

戦後日本経済の歩みについて講義する。敗戦直後から、高度経済成長を経て、低成長経済に移行し、1980年代後半にバブル経済に突入するまでを、映像資料を活用してイメージ豊かに学ぶ。具体的には、特需景気、もはや戦後ではない、金の卵、エネルギー革命、所得倍増計画、公害、列島改造、ドルショックと石油ショック、日米経済摩擦、分割民営、バブル経済、プラザ合意、外国人労働者などを取り上げる。

  • 私たちのくらしと行政

国と自治体の行政活動と社会問題の繋がりについて説明できるようになる、行政に関する制度について市民社会との関係のなかで理解し説明できるようになる、公共政策の実際について分析し説明できるようになることを目標とする。行政は変化し続ける社会への対応を迫られており、その果たすべき役割は、社会との関係のなかで問われている。そのため、行政と外部との関係に着目しながら学んでいく。

地域の価値を知る
  • 京都の歴史・文化

京都の複合する遺跡から京都の歴史と文化を探る。考古資料をもとに京都の地下の文化財に触れ、京文化の根源を学び、探り、理解し、考えてみる。そして京都の遺跡からわかる歴史と文化の表現方法の取得に向う。平安京以前からの、京都の遺跡を学習する。適宜、歩き探る京都を紹介する。

  • 京都の歴史・文化

本科目は、京都橘大学と総本山醍醐寺の学術交流協定に基づく科目である。京都に伝わる文化財が、いかにして伝承されてきたかを学ぶ。同時に文化財を生み出した京都の文化とその将来を考える。現代まで受け継がれてきたさまざまな文化について講義する。さらに醍醐寺に残る文化財、信仰行事に接する機会を設け、日本文化について考察を進める。

  • 文学と京都

古典から近現代文学まで、京都が小説でどのように描かれ、そのなかでどのような物語が生成されてきたかを考える。21世紀の作家の小説のなかで、京都を舞台とし、学生(主に大学生)が登場する作品を読み、近代の名作との共通点と相違点を考える。

心とからだの健康をはぐくむ
  • 健康に生きる

「健康」「生きる」「健康に生きる」について、政治、経済、文化、社会、教育、保健医療システム等、さまざまな視点から現象をとらえ、自分自身の健康に生きるについて考えることはもちろん、家族、コミュニティ、日本国内、世界の健康に生きるについても考える。

  • スポーツコース

ソフトバレーボールと6人制バレーボールを教材として基礎体力と技術のスキルアップを図り、またスポーツの必要性を学び、自己の健康管理や怪我なく楽しく運動するために最も必要なルールやマナーを身につける。同時にグループ(チーム)を通し、コミュニケーション・スキルの向上を図る。

  • スポーツコース

生涯スポーツの必要性を学び、スポーツの実践をとおして、自己の健康管理ができる基礎能力を養う。特にレクリエーションスポーツを中心に楽しく運動することができる習慣と能力を身につける。 バドミントンと卓球の基本的な技術練習とルールの理解から始め、シングルスおよびダブルスでのリーグ戦形式でのゲームを中心に行う。

  • 心理学概論

「こころ」は誰もが毎日働かせているものであり、対人関係や社会生活について考えるうえでも「こころ」を抜きにすることはできない。こうした身近な存在であるがゆえに、関心を持つ人は多いが、誤解されることや表層的な理解にとどまることも多いと考えられる。そこでこの科目では、自然科学の一種としての心理学の全体像を概観する。そのことで、受講者の持っていた興味や関心が正確な知識とつながり、さらに自らで考えることができるようになるための基礎づくりを目標とする。授業では、生理、知覚、認知、社会、教育、発達、人格、臨床といった心理学の諸分野にわたって広く概説し、心理学の基礎的な知識や、その考え方を身につけられるように進めていく。

自然と共生する
  • 地球の環境と自然

政策と個々人の取り組みとの両面から、環境問題の解決に向けた取り組みについて考察する。環境問題を発生させ拡大させる社会的な要因について分析し、それらへの対応策について研究する。そして、個々の生活と環境問題の関係性について学び、さらに市民、NPO、行政、企業などの多様な主体が連携して進める持続可能な社会に向けた取り組みの現状と課題について学ぶ。

  • 生命と生態系

地球の誕生から現在に至るまでの地球と生物の歴史を学ぶ。そのなかでも特に、人類が進化・発展してきた第四紀と呼ぶ現代社会と密接に関係する時代を、人類の諸特徴とともに、氷河の消長、海水準変動、植生変遷などの古地理に係る変遷、および生物地理と人類の拡散などの事象を通して理解することを目標にする。これらは地層そのものと地層中に含まれる化石や考古遺物などの証拠に基づくものであるから、層序と地層の対比、地質学・堆積学の諸法則、化石の二面性、堆積と浸食、堆積構造と変形構造などの地層学の基礎事項の理解を図るとともに、現代生活にも係る火山噴火や地震、土石流などの地盤災害の事例と、その原因も合わせて学習する。

異文化との共生
  • 文化人類学

我々人類は、多様な生活習慣をもち、さまざまな文化を形成している。文化人類学は人間の科学といわれ、個別文化の調査・分析から文化の普遍的な法則を見つけ出し、そこに表れる人間行動の諸相を明らかにすることを目的としている。本科目では、まず、文化人類学がどのような学問なのかを理解することから始め、その研究史、研究視角、調査方法について解説し、さらに具体的な研究事例も取り上げる。

  • 比較文化論

世界は「謎」に満ちている。私たちの想像や理解を超えたことが頻発している。そうした「謎」を、自分には関係ないと簡単に退けず、自分を、そして自分を形作ってきた「文化」というとらえどころのないものを理解する最良の機会と考えられるようになれたら――これがこの科目の最大の目標である。世界で起こっているさまざまな問題の背景にある文化、価値観、思考様式を知り、そうした問題と自分がどう関わるのかを考えることを通して、さまざまな文化について理解するとは、すなわち自分が変わることであることを理解する。

  • 異文化コミュニケーション論(人文)

本科目は、異文化を実際にどのように理解すればいいのかを考える。そして、諸外国の文化や歴史を理解することの重要性と、それがまた日本を理解する鍵となることを学ぶ。年表や各種の歴史的な史料、新聞記事や写真、画像などを紹介しながら進める。

  • 言語コミュニケーション論

日常あらゆる人が行うコミュニケーションにおいて、言語がどのような役割を担っているのかを知る。言語を客観的に捉える姿勢を身につける。言語学の諸分野について講義を行い、そのなかでコミュニケーション上の言語の役割について説明していく。

  • 芸術と文化

芸術と文化の関わりなどについて、芸術の歴史や哲学、美術、音楽など総合芸術をテーマとして学ぶ。また、美術や音楽、映像などの芸術を鑑賞し、現在さまざまに試みられている芸術表現などを取り上げ、芸術による文化発展の可能性や問題について考察する。

  • 英語 A

TOEICに出題される英文を題材にして、さまざまなトレーニング形式のアクティビティを行い、TOEICの問題を中心とした演習を進めながら英語運用能力を身につける。特に、リーディング面の英語運用能力の向上をめざして、語彙力の強化にも重点を置いた授業を展開する。

  • 英語 B

TOEICに出題される英文を題材にして、通訳・リピーティング・ディクテーションなどのさまざまなトレーニング形式のアクティビティを行い、TOEICの出題形式の演習問題を行いながら英語運用能力を身につける。特に、リスニング面に重点を置いて、さまざまなジャンルの英語の聞き取り能力の向上をめざす。

  • 英語 A

日常的な話題について質問・応答ができる表現力、基本的な文法・語彙を使って文章が書ける作文力の修得のため、TOEICに出題される英文を題材にして、音読・通訳・リピーティング・ディクテーションなどのさまざまなトレーニング形式のアクティビティを行っていく。

  • 英語 B

さまざまなトピックについて英語でプレゼンテーションができる表現力の修得のため、さまざまなトレーニング形式のアクティビティを行っていく。さらに、プレゼンテーションに対して、適切なコメントや質問をする能力も身につくようにしたい。

  • 中国語

中国語の発音と文法の基礎を身につけるため、数字、人称代名詞、名詞、動詞の文、疑問文、疑問詞、形容詞の文、助数詞、時間、年月日、時刻、前置詞の表現などの各種の練習をする。

  • 中国語

中国語のさまざまな基本短文を作ることができるように、変化、完了、進行、持続、経験を表す表現、助動詞、補語、比較形、受身と使役などの表現方法を学ぶ。

  • 中国語

中国語の長い文章に慣れることを目的として、文章を読み進める練習と、一字一句の意味をきちんと確認する方法を併用しながら、易しい文章を大量に読むことによって、まず中国語に慣れることをめざす。文章の内容は、日本や中国の観光地、歴史的事件、食べ物、祝日などを題材にする。

  • 中国語

基礎的な文法を踏まえて、聞き取りの練習、自由表現の練習、対話の練習などを繰り返しながら、中国語でのコミュニケーションができることをめざす。毎回の授業で、中国の文化、習慣、生活、最新ニュースを紹介する。

  • 韓国語

初めて韓国語を学ぶ人のために、文字の仕組みから親しんで、発音法則を理解するほか、挨拶や正確な文章の読みなどを徹底的に学習する。なお、韓国文化を理解してもらうために、韓国人の生き方・歴史・社会・文化、特に食文化などにも触れる。

  • 韓国語

韓国の文字と発音をマスターした人が、次に進む段階として、ここでは文法+会話+講読に重点を置き、基礎文法と基礎会話力を固めると同時に、簡単な読み書きができるように学習する。また、韓国の文化に関わるものを講読のテキストとし、韓国の文化に親しむ。

  • 韓国語

会話+講読+聴解力+作文に重点を置く。韓国語で学んだ力を生かして、表現力を増やし、より自然な会話の習得をめざす。聴解力のアップとあわせて、場面ごとに正確な会話ができるように進め、また日常よく使う表現を作文できるように学習する。

  • 韓国語

韓国語だけで授業を行い、自由会話を中心に聴解力をつけ、韓国の中学生以上の会話運用能力をつけるために学習する。この授業では、自由会話+スピーチができることを目的とし、学生たちによるスピーチと韓国映画鑑賞によってその力を身につける。

  • フランス語

フランス語の発音と、文法の重要な規則のうち、もっとも基礎的な部分を学び、それを用いた短い文を聴き、話し、読み、書く力を修得する。

  • フランス語

フランス語の発音、文法などの基礎知識を踏まえて、やや高度な文法事項を学び、それらを用いた文を聴き、話し、読み、書く力を身につける。

  • ドイツ語

ドイツ語のもっとも基本的な規則(発音の仕方と文法)を一つずつ学ぶ。できるだけ多く反復練習(リーダーの講読、教科書の練習問題、その規則を含む短い作文など)をとり入れ、一つひとつの規則を確実に身につける。

  • ドイツ語

ドイツ語で学んだ規則をもとに、新たな規則修得の段階に進む。ドイツ語と同様に、リーダーの講読、練習問題、作文をできるだけ多くとり入れ、規則を一つひとつ確実に身につけることを主眼とする。

  • 外国語臨地演習

外国語を、実際に使われている土地で学び、運用能力を高めるための科目である。中国、韓国などの協定大学で寮生活を送りながら、およそ1ヵ月のプログラムを学修する。授業は午前中で、午後に適宜見学などが配置されている。プログラム終了直前には、文化遺産見学ツアーも予定される。

  • 日本語 (外国人留学生科目)

週2回の授業を「読解・作文」と「理解・会話」の2つに分け、日本での生活全般および大学での学習に必要な基礎的な理解力・表現力を身につける。
(オムニバス方式/全28回)

  • 日本語 (外国人留学生科目)

週2回の授業を「読解・作文」と「理解・会話」の2つに分け、日本での生活全般および大学での学習に必要な基礎的な理解力、表現力をさらに高めていく。
(オムニバス方式/全28回)

  • 日本語 (外国人留学生科目)

週2回の授業を「読解・作文」と「理解・会話」の2つに分け、日本での生活全般および大学での学習に必要とされる高度な理解力、表現力を身につけていく。特に語彙を増やすこと、多彩な表現を身につけることに重点を置く。
(オムニバス方式/全28回)

  • 日本語 (外国人留学生科目)

週2回の授業を「読解・作文」と「理解・会話」の2つに分け、日本での生活全般および大学での学習に必要とされる高度な理解力、表現力を身につけていく。各自の専攻に関わる論文の読み方、書き方を学ぶことを重点とする。
(オムニバス方式/全28回)

  • 日本事情 (外国人留学生科目)

さまざまな読みものを読むことを中心に、新聞、DVDなどの副教材も活用して、現在の日本と日本人についての知識を身につける。また、発表やディスカッションを通じて、日本と日本人の今について考える。

  • 日本事情 (外国人留学生科目)

さまざまな読みものを読むことを中心に、新聞、DVDなどの副教材も活用して、現在の日本と日本人について、より豊富な知識を身につけていく。また、発表やディスカッションを通じて、日本と日本人の今について考える。

  • 日本事情 (外国人留学生科目)

さまざまな読みものを読むことを中心に、新聞、DVDなどの副教材も活用して、現在の日本の社会と経済についての知識を身につける。また、発表やディスカッションを通じて、日本の社会や経済への理解を深める。

  • 日本事情 (外国人留学生科目)

さまざまな読みものを読むことを中心に、新聞、DVDなどの副教材も活用して、現在の日本の社会と経済について、さらに豊富な知識を身につける。また、発表やディスカッションを通じて、その理解を一層深いものにしていく。

  • 日本文化演習

日本の文化への理解を深めるため、まず授業で歴史的建造物、史跡、民俗行事、習慣、料理などに関する文章を読み合わせし、次にこれら建造物や行事の見学や、料理等の体験を行う。

  • 日本文化演習

日本の文化への理解を深めるため、まず授業で歴史的建造物、史跡、民俗行事、習慣に関する文章(よりやや高度な文献)を読み合わせし、次にこれら建造物や行事を実際に見学する。

3.キャリア教育科目群

自律型キャリアの育成
  • キャリア開発基礎講座

数学の基礎や国語の基礎に関する学修を通した「基礎学力の向上」と、グループワークを通して「チームで成果を出すためのマインドセットを理解すること」を目的とする。具体的には基礎的な公務員試験問題を題材として、授業に取り組んでいく。

  • キャリア開発演習

受講生が自身の大学生活を方向付ける「自律的な大学生活づくり」をテーマとする。キャリアに関する基本的な理論を理解しつつ、充実した大学生活を送る先輩の姿に学び、自身の大学生活をどのようなものにしていくかを言語化する。自ら挑戦し、挑戦を通じて自らを変えていく心的態度を持った自律的な学習者になることをめざす。

  • キャリア開発演習

受講生が自らの将来像を具体化することができる「自律的な将来像づくり」をテーマとする。仕事(業界・業種・職種等)と働き方の多様性を知ると同時に、世の中で活躍する社会人がどのように自身のキャリアを構築してきたかを事例として学ぶことを通じて、自身のキャリア観を具体化し、大学生活の過ごし方を再考する。

  • キャリア開発演習

受講生がインターンシップをはじめとするこれまでの経験から自身の特徴を描き出す「自律的な自分像づくり」をテーマとする。これまでの大学生活を振り返って、自身が学んできたこと、できるようになったことを言語化し、自身の強みや弱み、将来の方向性について再考する。

  • キャリア開発演習

受講生自身が納得できる進路決定ができるよう「自律的な就職活動づくり」をテーマとする。就職活動に挑戦していくなかで、自身の将来像や特徴の言語化を円滑に行えるようにする。具体的には、就職活動計画の立案、エントリーシート作成や面接対策を行い、自らの就職活動をマネジメントしていく力を養う。

産学公連携教育
  • インターンシップ

キャリア意識醸成、業種・仕事理解の促進および、コミュニケーション能力、計画・実行力等の汎用的能力育成を主な目的とする。事前研修として、個人目標設定、ビジネスマナー・コミュニケーション研修、業界・業種研修などを実施した後に、各事業所にて、40時間以上の就業体験を行う。事後研修では、経験の振り返りののち、必要な講習を実施のうえ、報告書の作成やプレゼンテーションを行う。

  • 海外インターンシップ

国際理解、キャリア意識醸成およびコミュニケーション能力、計画・実行力等の汎用的能力獲得を主な目的とする。事前学習で個人目標設置や海外での生活・就業に向けて必要な研修を実施した後、海外に滞在し、1週間程度の語学研修および3週間程度の就業体験を行う。帰国後には、海外での滞在、就業経験を踏まえ、事後学習会や報告発表会でのプレゼンテーションなどを実施する。

  • クロスオーバー型課題解決プロジェクト

キャリア意識醸成やコミュニケーション能力、計画・実行力等の汎用的能力育成に加え、学部の学びに関連する専門能力の深化を目的とする。学部・学年を越えた学生が専門性を共有し、企業等からの課題に取り組む。授業では、社会人として必要な基礎知識や能力を身につける研修や、企業等・業界研究を行った後、企業等から提示された課題にチームで取り組み、プレゼンテーションを行う。

  • ワークエクスペリエンス

キャリア意識醸成、業種・仕事理解の促進および、コミュニケーション能力、計画・実行力等の汎用的能力育成を主な目的とする。前半では、個人目標設定、ビジネスマナー・コミュニケーション研修、業界・業種研修などを実施する。後半では、必要な研修を実施のうえ、企業研究書や報告書の作成やプレゼンテーションなどを行う。履修中には、企業などが独自に募集を行うインターンシップなどへの参加を推奨する。また、必要に応じてキャリアセンター訪問を指導する。

キャリア構築支援
  • 教職入門

教育とは何か、学校とは何か、教科指導の在り方、教員の果たす役割とその意義はどこにあるかを、教員の体験や視聴覚資料から学ぶ。また、学級活動や総合的な学習の時間や特別の教科である道徳科など、最近の教育動向について学ぶ。最後に学校教育を支える教育行政の役割を中心に、教員の研修と服務について学ぶ。

  • 教育原論

教育とは何か、何をもって教育(制度)と呼ぶのか等、まず教育に関する基本的な概念の検討を行う。続いて、西欧諸国における教育思想の発展および近代学校制度の成立と発展について、そして明治期以降のわが国における教育制度の発展について概説し、教育史に関する基本的な事項の理解をめざす。最後にまとめとして、現代日本の教育課題について総合的な観点から考察を行う。

  • 教育心理学

子どもの指導、援助に関わるうえで必要な発達や学習、パーソナリティーなどの教育心理学の知識について学び、具体的な指導場面に即した教育心理学の知識や考え方、技術の習得をめざして授業を行う。対象である子どもの発達的特徴を絶えず念頭において、指導や援助の問題を考える。

  • 特別支援教育論

特別支援教育の制度と対象を理解する。また、教育の場や形態の違い(通常の学級、通級による指導、特別支援学級、特別支援学校)によって教育課程や教育方法が異なることを知り、適切な支援を継続的に提供するために、一人ひとりのニーズに即した個別の指導計画や個別の教育支援計画が果たす役割を理解する。さらに、異なる学校間や関係機関との連携を実現するための仕組みについて考える。

  • 総合的な学習の時間の指導法

中学校・高等学校における総合的な学習の時間の実施にあたって、その全体的な計画の立案、年間指導計画の立案、単元計画の立案、その実施、実施後の評価等のあり方について学ぶ。それらに基づいて、実際に総合的な学習の時間の授業の計画立案の具体例についても学ぶことを通じて総合的な学習の指導法について力量を獲得していく。

  • 教育相談

教育相談は、「児童生徒それぞれの発達に即して、好ましい人間関係を育て、生活によく適応させ、自己理解を深めさせ、人格の成長への援助を図るもの」とされている。この科目では、教育相談に必要な知識について学ぶとともに、教師に求められるカウンセリングマインドの実践力を身につけることを目標とし、中等教育の現場で出会う生徒の問題についてよく知り、生徒とその保護者への支援のありかたについて考えを深め、実践力を身につけていく。

  • 教育制度論

現代の学校教育に関する制度的事項について、基礎的な知識を身につけるとともに、それらに関連する課題を理解する。教育制度は、教育に関する法規に基づき成立し、その背景の思想が制度を歴史的・社会的に成立させる。日本における教育制度の変遷を学習するとともに、それらを構成する制度の仕組みの展開や問題を検討する。また、学校と地域との連携に関する理解および学校安全への対応に関する基礎的知識も学習する。

  • 教育課程論

教育課程の意義、果たす役割、および、教育課程に関わる基本的な概念について理解し、教育課程編成、授業づくりに関わる基礎的知識を身につけるとともに、授業づくりやカリキュラム・マネジメントのために必要な力量の基礎を養う。

  • 特別活動論

特別活動の意義や役割を理解し、その内容の具体的な活動事例(学級活動の指導、行事に関わる指導、安全指導等)を通して生徒の自主的、自律的な態度を育成する指導のあり方を学ぶ。講義のほかレポート作成、小集団討議を取り入れ、将来学校現場において役立つような具体的・実践的な内容とする。

  • 教育の方法及び技術(情報通信技術の活用含む)

教育方法の歴史を概観してから、授業づくりに関わる現代的な課題を学習する。次に、授業を「教育目的・教育目標」「教材・教具」「指導過程」「教育評価」の4要素の視点から理論及び国内外の優れた実践事例を、最新の情報通信技術やその活用状況も押さえつつ検討する。教育方法の理論と実践について知識を広げ、理解を深めることで、様々な優れた教育方法・技術の特徴を分析し、説明できるようにする。また、諸概念や情報通信技術を活用して実際に小学校・中学校・高等学校において自らの授業をつくり、実践し、改善できる力量と、児童及び生徒に情報モラルを含む情報活用能力を育成するための基礎的な知識・技能を身につける。

  • 生徒・進路指導

生徒指導の意義と必要性、生徒指導の領域と内容、生徒指導の組織と計画など概念上の理解を深めたうえで、生徒指導の今日的課題に気づき学校現場での具体的な生徒指導事例を分析できることをめざす。また、キャリア教育の理念やキャリア発達の指標を理解したうえで、中等教育段階でのキャリア教育のあり方を学ぶ。

  • 教育実習指導

教育実習は、大学での教職科目および専門科目等で身につけた教育に対する知見を、実際の教育現場で実証する意義ある機会である。授業実践のみならず生徒への影響の重大さを認識し、教育実習に対する基本的な心構えや技能を身につけ、実習後の反省と総括から、今後に向けての展望がもてるようにする。

  • 教職実践演習(中等)

4年間の学びをまとめ、大学での学習と教育現場での体験を振り返る。具体的な振り返りの視点は、次の5点である。(1)子ども理解(①子どもの発達、②子どもを取り巻く社会と環境)、(2)各教科の指導、(3)実践的な知識と技能(①学級経営、②生徒指導)、(4)コミュニケーション(①学校における個人の役割、②地域・保護者との関係)、(5)教育的愛情。以上の視点に基づいて、4年間の学びを振り返り、到達状況を確認し、そのうえで、必要な知識と技能について補完する。そして、今後、どのような知識と技能を習得することが必要なのかを明確にする。

  • 教育実習

高等学校における教育実習。学校現場での実習を通して、学校教育についての正しい理解を深め、教員の役割や指導についての適切な認識と技術を身につけ、教員としての人間性を高めることをめざす。そのため、以下の点を目標として実習に取り組む。①実習校での学校づくりの内容を具体的に知り、そこにこめた願いをつかむこと、②大学で学んでいることがらを、教育現場の具体的な取り組みを通して検討し、さらに深めること、③教員として、社会人として自らを成長させていくうえでの課題をつかむこと。

  • 体育理論

体育科教育の概要とスポーツ文化の継承・発展を考えるため、体育科教育の概要を理解するとともに、体育やスポーツについて、文化的、社会的、歴史的側面の理解を深める。これらを踏まえ、体育やスポーツについて理解する力、仲間ととも考える力、創造する力を身につけることを目標とする。授業では、近代スポーツの成立と変遷を、文化的・社会的背景を視野に入れて講義する。

  • 情報科教育法

高等学校教科としての情報科の目的、内容、方法、課題等について考察するとともに、情報科教員として必要な知識・技能の育成をめざす。情報科成立の背景から始めて、学習指導要領にもとづき情報科の内容を検討し、効果的な教育方法を考える。情報科教育実践の事例、情報教育の活用法、教材論、授業論を深める。

  • 情報科教育法

高等学校教科としての情報科の目的、内容、方法、課題等について考察するとともに、情報科教員として必要な知識・技能の育成をめざす。前半は、情報科の教科書研究、教材教具づくり、授業方法、学習指導案について概略を学ぶ。後半は小集団または個人によって教材を開発し、学習指導案を作成し、模擬授業実践から相互批評を行い、授業力向上のための授業研究方法までを学ぶ。

  • 教職・保育職教養講義

教職に就くための基礎的・基本的な知識の習得や理論の構築と教育実践につながる主体的な思考力・判断力・表現力を培っていく。特に、教育の意義や目的を教育法規から読み解き理解すること、学校教育の現状について理解と認識を深めること、現在の学校教育をめぐる課題やその解決に向けての方策を知るとともに、実践的な課題克服の方途を主体的に考え、交流していくことを通して、教育的実践力を培っていく。

  • 教職・保育職教養講義

教職・保育職教養講義 で学んだことをもとに、授業づくりや生徒指導等の教育実践内容の習得を目指していく。特に、最も基本である児童・生徒理解と個に応じた対応を学び、実践に生かしていける力を培う。また、学習指導要領の改定の趣旨や背景、法制の改正など今日的な教育課題を認識し、教職に就く者としての知識理解を深めていく。さらに、社会の変化に対応する資質能力を身に付けていける素地を養う。

  • 教職・保育職教養講義

教職・保育職教養講義 Ⅰ・Ⅱで学んだ教育に関する様々な理論を、学校現場でどのように具現化されていくのかを知るとともに、実践に向けての基礎的・基本的な知識技能の習得を図る。特に、教師に求められる専門的力量の形成、児童生徒理解に基づく学級づくりや授業づくりにおける指導力、学校・家庭・地域社会における教師のコミュニケーション能力等、教員になるまでに大学で学んでおくべき資質能力を養う。(人材育成指標の準備期における資質能力の育成を図る)

  • 教職・保育職教養講義

4月からの教員生活をイメージしながら心の準備や具体的な実践力の育成を図る。特に、「社会に開かれた教育課程」の実現に向けて、学校教育で取り組んでいくことについて理解を深めるとともに、自らの教育実践、授業づくりについての考えを深めたり指導技術を高めたりしていく。また、現職教員から今日的課題に対応した授業づくりの講義を聞いたり、模擬授業を参観したりして、「学び続ける教員」の礎を作る。

  • 数学演習

将来の仕事で必要とされる数学について基礎を学ぶ。数と計算・図形の初歩から学び、さまざまな応用問題が解けるようにする。ピタゴラスの定理と無理数、1次・連立・2次方程式、因数分解、1次・2次関数とグラフなどを主なテーマとする。

  • 数学演習

数学的思考、数理的思考を身につける。1次関数、2次関数、関数とグラフ、図形と方程式、図形の性質・面積などをテーマとして、日常生活との接点を探りつつ、基本的な概念、典型的な問題の解法、実生活への応用を教授する。

  • 物理学基礎

物理学は、科学技術のベースとなる重要な分野であり、さまざまな自然現象を考えるうえで基礎的な学問となる。本科目では、力学や電磁気学、光の干渉・回折などの基本的な原理について正しい理解を得るとともに、日常的に目にする現象を物理学的に理解し説明する力を身につける。また、物理学が身近なものに応用されていることを理解し、物理学の原理とその意義について見識を深める。例えば、身近な家庭用機器や医療機器(電子レンジ、健康維持器具、AED、MRI等)などに応用されている電磁気現象の原理などを理解する。

4. 専門教育科目

演習科目群
  • アカデミックスキル

大学で学び、社会で活躍していくために必要な基本的なスキルを修得することをめざす。具体的には、情報リテラシー、コミュニケーションスキル、プレゼンテーションスキル、文章作成スキル等である。これらのスキル修得のために、授業内の学びと、授業外での学習課題の達成の往還が求められる。繰り返しの実践とフィードバックを通じて効果的な学びが実現できるように工夫する。フィードバックにおいては、教員からのフィードバックだけでなく、学生同士が質問し合ったり、助言し合うことを大切にする。

  • プロジェクトマネジメント

問題解決に必要な基礎スキルを修得することをめざす。研究課題、地域課題、企業課題等に対し、調査を行ったり、解決策を立案する。問題意識の言語化、課題の設定、課題達成のための計画立案、計画実現に向けた行動と改善といった、一連の問題解決過程について学ぶ。また、個人としてだけではなく、チームとして成果を出すためにどうすべきかについても学ぶ。そのため、教員からのフィードバックだけでなく、チームとして、またチームに関わる個人としての振り返りと改善を大切にする。

  • プロジェクトマネジメント

専門的な問題解決に必要なスキル修得をめざす。プロジェクトマネジメント での到達度を元に、学習課題を明らかにしつつ、より難度の高いプロジェクトに挑戦する。プロジェクトマネジメント よりも学生が自律的に計画、実行し、より高い成果を生み出すことを求める。そのために、目的・目標の設定や、振り返りの機会を積極的に設け、技能だけでなく態度面での変容も求める。また、プロジェクト演習 では専門分野別のプロジェクトを行うことを想定しているため、自身が何を専門としたいかについても考える。

  • プロジェクト演習

専門課程に沿った学問的課題や実践的問題の解決過程を学ぶことを通じて、専門的な知識活用力、問題解決に必要な態度および技能の向上をめざす。プロジェクト演習 では、選択した専門に関して、今まで学んできたことを確認するとともに、これから学ぶべきことを明らかにする。また、専門的な知見から、学問・社会・企業といったさまざまな領域において何が問題となっているかについて理解を深め、専門的な解決方法について学ぶ。

  • プロジェクト演習

専門課程に沿った学問的課題や実践的問題の解決過程を学ぶことを通じて、専門的な知識活用力、問題解決に必要な態度および技能の向上をめざす。プロジェクト演習 では、プロジェクト演習 での学びを土台として、具体的なテーマを設定し、1年かけて取り組むための土台作りを行う。具体的には問題の発見と課題設定、そして解決策の立案のための分析を行う。また活動の振り返りと改善を通じて、自律的にチームワークスキルおよびリーダーシップを鍛えていくこともめざす。

  • プロジェクト演習

専門課程に沿った学問的課題や実践的問題の解決過程を学ぶことを通じて、専門的な知識活用力、問題解決に必要な態度および技能の向上をめざす。プロジェクト演習 では、プロジェクト演習 で扱っているテーマについて、解決策の立案や具体化、そして最終成果物の作成と発表を行う。1年間のプロジェクトの総まとめであり、1年間を通じて自身がどの程度成長できたかを確認する。また、プロジェクト演習 に向けて、卒業レポ―トのテーマ設定について検討する。

  • プロジェクト演習

これまでのプロジェクト演習 Ⅰ・Ⅱ・Ⅲの総まとめ、あるいは大学での学びの総まとめとして論文もしくはレポートを執筆するための土台をつくる。特にプロジェクト演習 では、執筆テーマを固め、執筆に必要な情報収集や整理、分析を行う。その過程では教員からのフィードバックだけでなく、学生同士で議論することを通じて、互いのレポートをブラッシュアップしていく。また中間発表も行い、プロジェクト演習 にむけた課題を明確にする。

  • プロジェクト演習

これまでのプロジェクト演習 Ⅰ・Ⅱ・Ⅲの総まとめ、あるいは大学での学びの総まとめとして論文もしくはレポートを完成させ、最終報告を行う。これらは、大学生活で得てきた知識、態度、技能の集大成としての成果物となる。そのため、論理性や客観性を高め、わかりやすく説得力のあるものへと昇華させることをめざす。その過程では、教員からのフィードバックはもちろん、学生同士の学び合いも重視する。そして、専門家や一般人に対しても堂々と主張し、議論できるようになることをめざす。

  • 卒業研究

プロジェクト演習 Ⅳ・Ⅴでは、プロジェクト演習の総まとめとしてレポートもしくは論文を完成させるが、このうち論文については、プロジェクト演習での活動だけのまとめとしてではなく、各自の専門領域の学習の成果を反映させた卒業研究として完成させるものとする。それぞれの専門領域に応じた教員からのアドバイスを受けつつも、各自が独自にテーマを設定することで、大学での学びの総まとめとしての性格を持たせ、作成した研究成果のみでなく、準備、進捗状況の報告とそれに対する指導も含めた作成過程についても学修の一環とみなす。

基礎科目群
  • 情報とビジネス

情報技術は、その発展により高度化するだけでなく、それが活用される分野を拡大させてきた。情報技術はかつてのように情報通信という特定の産業にのみ関連するものではなく、旧来の製造業からサービス産業にまで深く浸透し、eコマースやIoTなどといった言葉に象徴されるような、あらゆる領域を含む巨大な情報ビジネスを生み出しているとも言える。本科目では、情報ビジネスを以上のように広義のものと捉えて、包括的に議論することで、情報を活用したビジネスのあり方について理解するとともに、情報技術をビジネスに融合的に応用するための必要な知識を身につける。

  • 基礎情報数学

本科目では、連続的な事象を離散的に扱うというコンピュータの性質をふまえ、コンピュータサイエンスを学ぶうえで必要となる数学理論を学ぶ。主に、情報量の表現、集合と論理、離散関係、グラフ理論の項目を通して、本科目の受講後に配置されている他の科目の理論的背景を理解するための基本的事項を身につける。論理の応用事例として、顔認識システムや迷惑メールフィルタリングで用いられるパターン認識の例、そして購買履歴にもとづいた推薦システムのなかでも最も基本的な技術である協調フィルタリングの例など、情報数学を基礎とした社会に広く浸透している技術に関する話題を交えつつ、数学的なものの考え方や問題解決へのアプローチを学ぶ。

  • コンピュータシステム概論

コンピュータの基本的な構造や構成要素、アーキテクチャの概要を理解する。コンピュータの五大要素である演算装置、制御装置、記憶装置、入力装置、出力装置の役割と働きを理解し、それらがどのような技術で実現されているのかを理解する。ハードウェア上で動作するオペレーティング・システム(OS)やアプリケーションソフトウェアの仕組みと役割、ネットワークを用いた通信の基礎やコンピュータシステムの基本的な考え方を理解する。これらの学習を通して情報処理とコンピュータの基礎的概念や知識を習得する。

  • 計算機科学基礎

計算機を使う立場から計算機の基本的な仕組みや機械語の概念の理解を深めるとともに、アセンブリ言語レベルのプログラミングの基本的な手法やアセンブラなどの基本事項について習得することをめざす。「コンピュータシステム概論」で学んだ演算装置、制御装置、記憶装置、入力装置、出力装置の役割と、その上で動作するアセンブリ言語レベルのプログラムの関係を理解し、オペレーティング・システム(OS)の役割などの理解を深める。さらに、アセンブリ言語でのプログラミングを実際に確認することで、より理解を深める。これらの学習を通してコンピュータの基本的な動作概念を理解することをめざす。

  • コンピュータ演習

コンピュータは、個人で文書作成や数値計算を行うためだけでなく、ネットワークを介してコミュニケーションを行うための重要なツールである。現代社会において、コンピュータを利活用するための技術や知識は必須であると言える。本科目では、コンピュータを用いて基本的な作業を行うためのコンピュータリテラシーを身につけることを目的とする。具体的には、ワープロソフトによる文書作成、表計算ソフトによるデータ分析、プレゼンテーションソフトによるプレゼン資料作成について、その操作方法や基本的な機能を学ぶ。さらにセキュリティやプライバシーに関するさまざまな技術と課題を事例を用いて学び、現代社会で必要な素養を身につける。

  • プログラミング演習

プログラミングは、情報システムを開発するうえで必須となる技術である。近年、情報システムを開発・利活用できる人材が社会で求められていることから、プログラミング技術者の需要は非常に高い。本科目では、基本的なプログラミングの基礎を演習形式で学び、情報システムが動作する仕組みを理解することを目的とする。具体的には、プログラム言語の1つであるC言語を対象として、変数の宣言や条件分岐、繰り返し処理、配列、ファイル入出力、関数、ポインタを学習し、プログラミングの基礎知識を獲得する。

  • プログラミング演習

実社会で利用される情報システムは、その特性に応じてさまざまなプログラム言語が用いられている。プログラミング演習 では、プログラム言語の1つであるC言語を対象として、情報システムを開発するうえでの基礎知識を学習した。本科目では、演習形式でさまざまなプログラム言語による情報システム開発を行うことで、その言語の使用方法だけでなく、特性も理解し、需要に応じた情報システムを開発できるようになることを目的とする。具体的には、プログラム言語のJavaやPython、PHPなどを対象にさまざまな課題を解き、各言語の基礎知識を獲得する。

  • プログラミング演習

実社会で利用される情報システムは、その特性に応じてさまざまなプログラム言語が用いられている。プログラミング演習 では、さまざまなプログラム言語を対象に基礎的な課題を解くことで、その使用方法や特性を学習した。本科目では、より実践的な内容として、データ構造とアルゴリズムの意義を演習によって理解し、さまざまなプログラム言語での応用プログラムを作成できるようになることを目的とする。具体的には、リスト・スタック・連結リストなどのデータ構造やソート・探索などのアルゴリズムを学習することで、より実践的な情報システムの開発ができる技術を獲得する。

  • 線形代数

線形代数は自然科学や社会科学に広く応用される数学理論であり、コンピュータサイエンスにおいても行列演算は、大規模なデータの計算の際に基本的で有用なツールとなる。また、データ分析においても主成分分析や最小二乗法といった重要な分析手法で必要な知識となる。本科目では、行列とベクトルの演算、連立1次方程式の解法、行列式、余因子行列と逆行列等について学ぶ。行列の基本変形によって連立1次方程式が解けること、また逆行列が求められることの理由を理解したうえで、行列や行列式に関する諸計算ができることを到達目標とする。

  • 微分積分

微分積分学は、自然科学や工学を含むさまざまな学問分野で応用されることから、情報工学を学ぶにあたり、大学の初年度に微分積分学について理解を深めることの重要性は高い。本科目では、前半は微分、後半は積分について扱うものとし、それらの概念と計算法について学ぶ。前半は1変数の微分法として、微分法を学ぶうえでの前提となる基本的知識を確認し、数列、関数の極限の概念を理解する。続いて、微分、導関数の概念を理解したうえで、さまざまな関数の微分計算ができるようになるとともに、重要な諸定理についても学ぶ。後半は1変数の積分法として、不定積分、定積分に関する基本事項について学び、置換積分法、部分積分法による解法を身につける。

  • 微分積分

微分積分 の内容をふまえて、2変数の微分積分について学ぶ。前半は、1変数の微分法について基本的内容を確認した後に、2変数の微分として偏微分の計算法を学ぶ。また、接平面と全微分の概念とともに、全微分の変数変換についても理解する。さらに、極値問題の解法を通して、基本的な関数の極大値と極小値を求めることができるようにする。後半は2変数の積分として、前半と同様に2変数の積分法について確認した後に、重積分の性質を理解したうえで、累次積分の計算法を学ぶ。また、極座標変換をはじめとした変数変換や、回転体の体積の計算法を理解することで、重積分の計算ができるようにする。

  • 論理設計基礎

2進数や論理関数について理解したうえで、コンピュータハードウェア設計の基礎となる組合せ回路や順序回路などの論理回路を理解する。まず、基本の論理ゲートの組合せによって、論理関数を計算できることを学ぶ。次に、内部状態を持つ順序回路の動作を学び、状態遷移を持つシステムを順序回路として設計する方法を習得する。さらに、組合せ回路と順序回路について、デジタル回路としての物理実現のしくみや、算術演算回路、カウンタ、メモリなど良く用いられる基本ブロックの動作についても理解する。そのうえで自動販売機やCPUなどの論理設計について学ぶ。

  • 技術英語

本科目では、ソフトウェアデザイン、ネットワークデザイン、組込みシステム、情報メディア、データサイエンスなどの情報の各分野において使用される技術英語について学習する。授業では、教科書による工学的な英語力の向上に加え、プレゼンテーションやディクテーションによる実践的な技術を習得する。情報分野で頻繁に使用される英語の語彙力および、情報分野の研究や実務で必要なリーディング、リスニング、ライティング、スピーキング技術の基礎を身につけることを目標とする。

基幹科目群
  • 先端科学技術

現代のネットワーク社会では、最先端の技術を用いたさまざまなシステムが利用され、多くのデータが蓄積されている。本科目では、このような社会において、「今までにないデータをどのように取得するのか」と「そのデータを如何に分析するのか」の2つの方法を理解することを目的とする。具体的には、IoT技術やAR・VRといった最先端の技術の基礎を幅広く理解し、それらの技術により得られるデータから知識を抽出するための方法を学習する。これにより、データを利活用するための企画・発想力の基盤となる知識の習得をめざす。

  • 情報セキュリティ

情報セキュリティは、情報工学のさまざまな技術やシステムを安全に運用するための必須要件であり、IoTの広がりに伴って、その重要性は益々高まっている。本科目では、情報セキュリティの重要性を理解し、技術を概観する。最初に、メール等の身近な例を用いて、さまざまなリスク、それに対する情報セキュリティの役割を理解し、それらが自動運転等の新たなシステムでも不可避であることを理解する。そのうえで、暗号、認証、マルウェア検知、不正侵入検知、アクセス制御等の基本技術、メールや自動運転のためのシステムセキュリティ技術を概観し、これらに通底する攻撃と防御のセキュリティモデルを知る。さらに、セイフティや信頼性、心理学との関わり、情報セキュリティを実践するための組織論を学ぶ。

  • 確率・統計

社会的、自然的現象の解析に不可欠であり、またデータサイエンスの基礎となる確率・統計について、その基礎概念、基礎事項を学ぶ。本科目は、身近な例を通して統計学的な考え方を実感することで、客観的に現象を捉える過程でのデータ分析の重要性を認識するところから出発する。基本的な統計学の知識として、まず度数分布、記述統計、2変量の相関について学び、各種の統計量を用いてデータの基本的性質を把握することができるようにする。続いて、確率の概念を理解したうえで、確率分布から統計解析へとつながる理論的背景を意識しつつ、母集団の区間推定法や仮説検定法の分析方法を身につける。

  • コンピュータネットワーク

TCP/IPプロトコルの基本を学ぶ。物理レベルにおける通信の基本を理解したうえで、ネットワークトポロジやデータの階層構造、パケット通信の概念、ベストエフォート、アドレス体系などの基本的な考え方を理解し、通信の手順やパケット構造、アドレスやポート番号、シーケンス番号等の各種の重要なパラメータやフラグの役割を理解する。IPv4やv6、DNS、ARP、ICMP、DHCP、NAT、ICMP等、データリンクに関する技術やプロトコルの基本を理解する。ルーティングの基本的な仕組みを理解したうえで、インターネット通信やイントラネット通信の仕組みを理解する。代表的なアプリケーションのプロトコルを学び、その考え方や特徴を理解する。

  • コンピュータアーキテクチャ

CPU、メモリ、入出力装置などからなる計算機システムの基本構成について理解する。そのうえで、CPUに対して動作を命令するための機械語・アセンブリ言語を、Cなどのプログラミング言語との対応を含めて学ぶ。CPUを構成するための基本ブロックの動作を学んだのち、基本となるシングルサイクルマイクロプロセッサがどのように命令を実行するか、また、その性能評価方法について理解する。そのうえでさらに複雑なマルチサイクルマイクロプロセッサの動作についても理解する。次に、計算機システムにおいて重要な役割を担う、記憶の階層を構成するキャッシュおよび仮想メモリの役割とその動作について学び、最後に計算機システムがどのように入出力を行うか、メモリマップド入出力方式などを学ぶことによって修得する。

  • データ構造とアルゴリズム

コンピュータのプログラムは、必要なデータを管理する「データ構造」と、問題を解くための具体的な処理を定式化した「アルゴリズム」から構成される。情報システムを開発する際には、このデータ構造とアルゴリズムに関する知識が必要不可欠である。本科目では、各データ構造やアルゴリズムの特性を学習することで、ソフトウェアの設計やプログラミングに応用できる知識の獲得を目的とする。具体的には、配列、リスト、スタック、キュー、木構造、ハッシュといった基本的なデータ構造と、それを使用した各種の探索アルゴリズム(リニアサーチとバイナリサーチ)、整列アルゴリズム(バブルソート、選択ソート、挿入ソートとクイックソート)等を学習する。

  • 論理設計演習

論理回路について理解したうえで、組合せ回路と順序回路について設計方法を修得する。まず、ハードウェア記述言語によってどのように論理回路が記述されるかを学び、シミュレータや論理合成ツールなどのEDAツールの利用方法について理解する。また、マルチプレクサ、プライオリティエンコーダ、加算器、乗算器などの組合せ回路やカウンタ、シンクロナイザ、レジスタファイル、メモリなどの順序回路の記述方法を修得する。さらに、これらの記述に対してテストベンチを作成し、EDAツールを用いて動作確認を行う方法を学ぶ。そのうえで、簡単なCPU設計を通じて、与えられた命令に対しどのように基本的なブロックが動作して、命令が定める機能を達成するかを理解する。

  • ヒューマンインタフェース

ヒューマンインタフェース(HI)に求められる役割と機能、特性、用いる技術を理解する。現在のさまざまなHIを学び、さらに今後どのようなHIが求められるかを学ぶ。また、HIが、利用者の利便性を向上させるだけでなく、コンピュータや情報の新たな利活用の仕方を生み出すこと、さらにそれによって新たな価値を創出することを理解する。これらを踏まえたうえで、IoTやビッグデータ、AI、次世代通信網などを活用する将来の情報社会において求められるHIの特性や方向性について理解する。

  • データ解析演習

情報工学に関わる課題にとどまらず、社会における課題の把握、およびその解決のためには、調査、研究によって取得されたデータの集計、加工、分析が必要となる。本科目では、統計分析ソフトウェアを用いて、分析対象とする課題やデータの特徴に注意しつつ、適切な分析手法を選択することで実際に分析を実行し、さらに分析結果について考察する一連の分析作業をおこなえることを目標とする。授業では、主に重回帰分析、多変量解析を中心とした分析手法について基礎的知識を学んだうえで、学生が自ら設定した問題に即して収集したデータを分析し、その有効性についても評価することを通じて、データ分析に必要とされる基礎的能力を身につけられるようにする。

  • ソフトウェアエンジニアリング

高品質な情報システムを開発するためには、ソフトウェアを効率的に開発し、保守するための方法論であるソフトウェアエンジニアリングが重要となる。本科目では、高品質な情報システムを正しく低コストで迅速に開発するための理論・技術・手法について学習し、理解することを目的とする。具体的には、ソフトウェア開発の各段階を工程として分けて整理したソフトウェアプロセスモデル(ウォーターフォールモデル、スパイラルモデル、アジャイルモデルなど)の開発論を学ぶ。また、要求分析手法や形式設計仕様記述手法、実装、レビュー、テスト、保守、プロジェクト管理などの技術について、基礎的な知識を習得する。さらに、構造化プログラミングやオブジェクト指向プログラミングなどの実践的なソフトウェア開発モデルについて学ぶ。

  • 産業と情報通信技術

情報通信技術(ICT)は、製造業や農林漁業、金融業、建設業などの幅広い産業・社会分野に大きな変革をもたらしている。また、さらなるICT化の進展により、あらゆるモノとヒトがインターネットに繋がることで、さまざまな知識や情報が共有され、今までにない新たな価値を生み出す社会が実現されつつある。本科目では、近年の実社会でどのようにICTが利活用されているのかを社会科学的な視野から幅広く理解することを目的とする。具体的には、行政や民間企業で実施されているICT利活用の実例を用いながら、その技術の内容だけでなく、急速に進化するICTにより今後の産業や我々の生活がどう変化するのか、それによる社会的効果や課題について学ぶ。

  • モバイルコンピューティング

近年、スマートフォンやモバイル端末などの爆発的な普及に伴い、モバイル端末を利用したさまざまなサービスが実現されている。本科目では、このような携帯電話やスマートフォン、腕時計型バイタルセンサーなどのモバイル端末を利用したコンピュータの利用形態であるモバイルコンピューティングの基礎を学ぶ。まず初めに、携帯電話の仕組みや歴史、その将来の方向性について学ぶ。次に、モバイルコンピューティングを支える無線通信技術や無線ネットワーク技術、通信プロトコルなどについて学ぶ。さらに、モバイル端末を活用した位置情報サービスやGPS、カーナビの仕組みなどについても学ぶとともに、それらが社会でどのように用いられ役立っているのか、今後さらにどのような機能や性能が求められどのような応用が期待されているのかを学ぶ。

  • メディア情報処理

コンピュータや通信技術の発展を主な要因として、今後のメディアはさらに多様で複雑になることが予想される。本科目では、代表的なメディアである音や画像を題材に、メディア情報をディジタル化してコンピュータで処理するための基礎技術について学び、実際に処理ができるようになることを目的とする。具体的には、音声、音響、画像、映像などそれぞれのメディアが持つ性質に応じた信号を処理する技術として、標本化や量子化、符号化やフィルタリングなどの技術に関する知識を獲得する。さらに、演習形式でこれらの手法をプログラミングすることにより、実社会で活用できる実践的なスキルを身につける。また、対話型AIやバーチャルシンガーなどに利用される音声合成技術や、産業や医療における画像認識技術など、実社会における活用事例などについても学ぶ。

  • データベース論

近年の情報化社会では、さまざまな情報システムが開発されており、そのなかの重要な基礎技術の一つとしてデータベースがある。データベースは、ネットショッピングサイトや大学のポータルシステムなど人々の生活においてさまざまな場所で利用されている。本科目では、データベースの基本的な機能であるデータの記述やデータのアクセス、データの管理などについて学習し、データベースに対する理解を深めることを目的とする。具体的には、現実世界の事例を利用しながら、データベースの概念や関係データベースに関する基本的な仕組みを学習する。そして、学生各自でデータベースの事例を取り上げ、その事例のデータベース設計を行う。

  • ビッグデータ解析

今日の情報化社会では、多様なシステムから膨大な量のデータが生まれている。このデータを管理し、必要な情報を抽出するためには、適切なデータベース設計が必要である。データベース論では、データベースの基礎知識や設計方法を、現実世界の事例を用いながら学習した。本科目では、より実践的な内容としてデータベースを用いたシステムを作成し、その仕組みを理解することを目的とする。具体的には、データベース管理システム(DBMS)による構築とSQLによる操作技術を習得する。そして、WebプログラミングとDBMSの連携による実践的なデータベースシステムを作成してビジネスへの応用を学ぶ。さらに、クロス集計、ロジスティック回帰分析、アソシエーション分析、決定木分析、クラスター分析、主成分分析など、ビッグデータの解析手法の基礎を学ぶ。

  • 科学技術と現代社会

科学技術が現代社会に与える影響について、情報通信技術に携わる者として問題意識を持ち、自ら分析するための見識を養う。まず科学技術の歴史を概観し、農業の発生、第1次および2次産業革命が社会に及ぼした影響を文献に沿って理解する。次に、情報通信技術が現代社会に影響を及ぼした例として、デジタルデバイド、スマートフォンの影響等を取り上げ、文献に沿って多面的に分析し、分析の視点を学ぶ。これらを踏まえて、ビッグデータの利用、人工知能の実用化といった現在進行中の事象を取り上げ、文献に加え学生間の議論等を取り入れて、負の影響も含め多面的に分析する。地球温暖化問題や生命科学に関わる問題等も概観し、視野を広げる。

分野科目群
  • 情報セキュリティ

情報セキュリティ を基礎として、情報セキュリティの技術をより深く学ぶ。要素技術の代表例として暗号を取り上げ、共通鍵暗号と公開鍵暗号の基本アルゴリズム、安全性の根拠、攻撃、防御を体系的に学ぶ。また、応用技術の代表例としてマルウェア対策を取り上げ、マルウェアの原理、マルウェア感染のためのさまざまな攻撃、マルウェア検知、侵入検知、事後対策、リスク管理を体系的に学ぶ。IoTや人工知能の利用に伴うリスクを概観し、暗号やマルウェア対策との共通性および新たな課題を知る。さらに情報セキュリティ対策を実践するための代表的な組織として、CSIRTやISOセキュリティ専門委員会の活動を理解する。

  • 自然言語処理

自然言語処理とは、日常的に用いられる日本語や英語などの自然言語をコンピュータに処理させる技術である。近年のコンピュータおよびコンピュータネットワークの進展により、自然言語処理技術の需要が高まり、ウェブサーチや対話システム、機械翻訳などの情報システムが社会に浸透している。本科目では、実社会で利用されている自然言語処理を用いたシステムのアルゴリズムを学習することで、それを利活用するための知識と技術を獲得することを目的とする。具体的には、コーパスを用いた形態素解析や構文解析、品詞のタグ付けといった技術を学ぶ。さらに、自然言語処理と機械学習との関連についても実例を交えながら紹介する。

  • 最適化理論

近年の計算機技術の進歩によって、過去には不可能と思われた多変数の複雑な最適化問題が、実際的な時間で解けるようになったことを背景として、最適化はあらゆる工学の分野で応用されるようになった。ベイズ推定を始めとする統計的最適化、サポートベクターマシンやEMアルゴリズムを始めとする機械学習法など、多くの手法が実際の問題に適用されており、なかでも最近は機械学習への応用で重要性を増している。本科目では、線形代数や微分積分の知識を用いて、最小二乗法、線型計画法をはじめとした数理最適化の手法による問題のモデル化とその解法について、現実への適用例を参照しながら理解する。

  • コンピュータネットワーク

コンピュータネットワーク を学びのベースとし、TCP/IPネットワークをより詳細に理解する。FTPやSMTP、POP、HTTPなど、TCP/IPを用いる主要なアプリケーションで用いられるプロトコルとその動作を理解する。DNSやDHCP、無線LAN、IPv6などの実際の動作の詳細を理解する。IPトンネリングやVPN、SDNなどの仕組みを理解する。データのモニタリングやネットワークシステムの運用管理技術、ロードバランシング、DMZ構造やファイアウォール/IDS/IPSなどのセキュリティシステムを理解する。

  • 情報理論

情報理論の基礎を学ぶとともに、応用の広がりや情報工学の他分野との関わりを理解する。まず、確率論の基礎とエントロピーについて学ぶ。続いて、情報源と通信路のモデルを学び、無記憶性、マルコフ性、エルゴート性、雑音等の概念を理解する。情報源符号化の問題、情報源符号化定理を理解し、既知情報源に対する符号化、ユニバーサル符号化、非可逆符号化について原理と代表例を学ぶ。また、通信路符号化の問題、通信路符号化定理を理解し、誤り訂正の原理、ハミング符号等の具体的な誤り訂正法を学ぶ。さらに、データ圧縮や動画配信等の応用、人工知能等の他分野との関わりを理解する。

  • コンピュータアーキテクチャ

コンピュータアーキテクチャ を学びのベースとして、商用プロセッサで現実に用いられている技術や最近の技術動向について学ぶ。まず、パイプライン方式のマイクロプロセッサの構成と動作を学び、そのうえでスーパスカラ方式やアウトオブオーダ方式について理解する。記憶の階層とプログラムの性能との関連を学んだ後、並列プログラムを支えるマルチスレッディングやマルチプロセッサシステムについて理解する。機械学習に利用されているGPU、書き換え可能デバイスとして利用が進むFPGA、クラウドを前提としたウェアハウススケール計算、また、AI用や画像処理用の領域特化アーキテクチャについて理解する。さらに、RISC-Vに代表されるオープンアーキテクチャのプロセッサの動向を学ぶ。

  • オペレーティングシステム

コンピュータ資源の効率的・効果的な利用を統括・制御したり、ハードウェア機能を抽象化することによってモジュール間やソフトウェア間、ハードウェア間のインタフェースを容易にしたり、さまざまなアプリケーションにコンピュータ資源を順序だてて利用させたりするオペレーティングシステム(OS)の機能と役割を理解する。ソフトウェアの中核部分であるため、ファイルシステムやデバイスドライバ、メモリ管理機能、割り込み処理機能、ユーザインタフェースなどとも密接に関係することを理解する。カーネルとその周辺ソフトからなるソフトウェア構造を理解する。さらに、近年クラウドや仮想マシンにおいて用いられる仮想OSについてもその概要を理解する。

  • ユーザエクスペリエンス設計

現代社会での商品・サービスは、優れた技術や機能の豊富さだけでなく、ユーザが利用することを通じて、使いやすさや使い心地、満足感を得る体験(エクスペリエンス)を重視した取り組みが重要になってきている。本科目では、ユーザが利用しやすく魅力的な商品やシステムのデザインについて理解し、実際に設計するためのスキルを身につけることを目的とする。具体的には、利用しやすい商品・サービスのユーザインタフェースの設計やユーザビリティの評価方法について学習する。また、社会におけるユーザエクスペリエンスの取組や動向に関して調査・分析し、理解を深める。

  • 人工知能入門

近年、画像認識、情報検索、推論、探索、機械学習、データマイニングなど、人間が知能を使って行う活動をコンピュータにさせようとする人工知能に関する研究開発が盛んに行われている。本科目では、人工知能の理論や仕組みを概観する。特に、機械学習はデータサイエンスで用いられる代表的な技術の一つであり、探索、推論、知識表現などの技術を用いてデータから規則性を導くものである。サンプルと属性、教師あり学習と教師なし学習、分類と回帰、強化学習についての基礎概念を学ぶ。また、機械学習の代表的な手法である多変量解析、パターン認識、ニューラルネットワーク、ニューラルネットワークを多層化したディープラーニング、サポートベクターマシンなどについて、データから複雑な抽象概念をモデル化するプロセスを重視した概要について概観するとともに、構築されたモデルを用いて、新しいデータを予測したり、既存のデータ構造を理解したりすることができる問題を採り上げて考察する。

  • IoTシステム設計

IoTシステムは、産業機械や工場、自動車、ロボット、家電、組み込み機器、医療分野、社会インフラなどで広く用いられている。また、近年のビッグデータやAI活用の流れとあいまって、その利用は今後さらに広がっていく。しかし、IoTシステムは、リアルタイム性や高信頼性、耐環境能力、低消費電力性、限定された計算機資源、厳しいコスト制約、バージョンアップの困難さ、長期間にわたる使用、故障時の安全性、セキュリティ上の制約など、通常の情報処理用コンピュータシステムにはない制約や要求事項も多い。本科目ではこれらIoTシステムの実際の形態と特性を学び、その設計の考え方を理解する。

  • コンピュータグラフィックス

情報化社会におけるディスプレイ技術は、多くの情報を視覚から得ているヒトの特性から考えて重要である。コンピュータで画像を扱うニーズは、産業や医療、学術やエンタテインメントなどさまざまな分野に存在し、コンピュータグラフィックス(CG)の技術が日々活用されている。本科目では、CGの基本的な理論を学習するとともに、実際にCGを生成するための諸技術をプログラミングを通じて習得することを目的とする。具体的には、物理的な世界と光の性質のモデル化、コンピュータで基本図形を作画する方法、平面や曲面を組み合わせた立体形状のモデリング、3次元の空間から2次元の画像への透視投影変換、隠面消去や光源処理、テクスチャマッピングといったレンダリングの手法などを学習する。また、ゲーム業界や映像産業などの最先端のCG技術の利用事例などの動向も含めて学習する。

  • センシング工学

産業機械や民生品、インフラシステム、IoTデバイス等で多く用いられるセンシング技術の基本を学ぶ。アナログ量をデジタル量に変換する技術やその際の特性、課題、留意点を理解したうえで、さまざまな物理量や化学量、バイオ情報などの情報の特性とそれらをセンシングするための技術や代表的なセンシングデバイスの種類と基本を理解する。得られたデータをどのようにコンピュータに取り込みどのように処理するかの概要を学び、インタフェースの種類や特性、対象とするデータの精度や発生量の違い等を理解する。

  • インタラクティブ・アプリケーション・プログラミング

情報処理技術およびハードウェア・ソフトウェア構築に関する知識を基礎に、ヒトとコンピュータとが対話的に係わりあうアプリケーションを構築していくための各種方法論について学ぶ。本科目では、コンピュータゲームを具体的な事例として取り合げ、ヒトの習性や「たのしさ」が生まれる仕組みを考慮したゲームデザインを学び、ゲームエンジンを利用したアプリケーション開発に取り組むことによって、各種知識を繋ぎ合わせて実践的かつ統合的に活用する応用力を身につける。また、アプリケーションの実装先としてスマートフォンやVR(Virtual Reality)デバイスなども用いることにより、実社会におけるインタラクティブアプリケーションの応用範囲についての見識を深める。

  • オブジェクト指向プログラミング

オブジェクト指向を理解し、プログラミングできる技術は、特に多人数で情報システムを開発するうえで必要不可欠である。オブジェクト指向プログラミングでは、データとプログラムコードの複合体であるオブジェクトという概念を導入し、カプセル化、継承、多態性などのプログラムパラダイムを用いてプログラムを設計することをめざしている。本科目では、オブジェクト指向言語の代表であるJavaを対象にオブジェクト指向の理解を深め、それを応用した情報システムを開発できるようになることを目的とする。具体的には、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)を用いて、Androidスマートフォンやタブレットで動作するモバイルアプリケーションを開発する。これにより、昨今のアプリケーションがどのように実現されているかを実践的に学習する。

  • 応用システムプログラミング

C言語は、ロボット開発や組み込みシステム、ソフトウェア全般で用いられる汎用的な言語である。本科目では、プログラミング演習で得たC言語によるプログラミングの理解を深め、さまざまな諸課題を解くためのアルゴリズムを構築する能力を身につけることを目的とする。具体的には、C言語の基礎的な知識は既に獲得している前提で、ポインタのアドレス操作とこれまでに学習した条件分岐や繰り返し処理、配列、構造体などとを組み合わせた応用プログラムの開発を行う。リスト構造やハッシュ・テーブル、二分探索木といった実践的なアルゴリズムの応用を学習することで、難度の高い情報システムでも開発可能な技術の獲得をめざす。

  • AIプログラミング

本科目では、AIプログラミング言語の一つであるPythonのプログラミングを通して、AIプログラミングの仕組みや内容を理解することを目的とする。Pythonは比較的シンプルな言語であるが、機能拡張のためのライブラリが多数用意されていることから、データ解析、機械学習や人工知能、GPUコンピューティングなどの分野で標準的に用いられている。授業では、変数、数値、文字列といったプログラミングに関する基本事項を学んだ後に、Pythonにおける制御構文の知識を身につけ、リスト、セット、クラスなどのデータ処理に有用な概念と方法を理解する。探索アルゴリズムやソーティングアルゴリズムなどを例として、基本的なPythonプログラミングの読解と作成ができるようになることをめざすとともに、機能拡張のためのライブラリを用いて、簡単なAIプログラムを構築できるようにする。

  • データ解析プログラミング

近年、多くの情報が電子化され、さまざまな事象を数値やテキストデータとして取り扱うことができるようになった。同時に、大規模のデータの処理が一般的な処理能力のPCでも実現可能になってきている。人間行動の予測や画像認識の分野では機械学習が多く用いられるが、事象の予測や分類をおこなうにあたってデータの存在は欠かせない。授業では、データの可視化、多変量解析などのテーマを中心として、プログラミングとデータ解析の基本的な知識と技術を身につけるとともに、大規模データを用いることを前提としたニューラルネットワークやクラスタリングについても仕組みが理解できるようにする。これらの学習を通して、将来的にデータ解析の一連の処理、さらには評価をおこなえる人材としての基礎的な能力を身につけることを目標とする。

  • Webデザイン

Webコンテンツを作成する際には、インターネット利用者のユーザビリティを意識してデザインを設計する必要がある。本科目では、Webコンテンツの作成に必要な知識を獲得し、ユーザビリティの高いデザインが設計できるようになることを目的とする。具体的には、HTMLの記法やCSSによるスタイル付け、動的なコンテンツ作成に必要なJavascriptといった知識を学習し、Webコンテンツを実際に作成する。さらに、Webコンテンツを作成するだけでなく、検索エンジン最適化(SEO対策)における内部対策と外部対策の必要性や、インターネット利用者のユーザビリティを意識したデザイン設計の効果について考える。

  • 情報工学実践

情報工学に関わる技術の実社会への応用を意識した、実践的でかつ学生による主体的な学習をおこなうことを目的とする。本科目では、特に、情報システムやプログラミングに関する技能を活用した、社会における課題を解決するための方法を検討する。その経験を通して社会における情報工学の重要性と可能性について深く理解するとともに、必要とされる汎用性の高い技術を身につける。また、課題解決のために示されたアプローチを実際の問題に適用する際に生じる、理論と現実の乖離を認識することで、将来的な新技術の展望を視野に入れた提案をおこなえるようにする。

  • 情報工学実践

情報工学に関わる知識の実社会への応用を意識した、実践的でかつ学生による主体的な学習をおこなうことを目的とする。本科目では、特に、情報ネットワークやそれにより生み出されるサイバースペースに関する知識を活用した、社会における課題を解決するための方法を検討する。その経験を通して社会における情報工学の重要性と可能性について深く理解するとともに、関連する他分野の基本的な知識も学びに取り入れる。また、課題解決のために示されたアプローチを実際の問題に適用する際に生じる、理論と現実の乖離を認識することで、将来的な新技術の展望を視野に入れた提案をおこなえるようにする。

  • 情報工学実践

社会の要求する実現性の高い情報技術を構想する力を涵養することを目的として、本科目では学生同士によるグループワークを重視し、人間と情報技術の関係性をふまえたうえで、地域社会から与えられた課題、あるいは学生が自主的に設定した課題に取り組む。グループワークにおいては、学生が自らの責任を自覚し、与えられた役割を果たすことができる実行力についても重視する。他のメンバーとの議論を重ね、グループ全体として成果をまとめ上げるための実践的な学びをおこなう。授業全体を通して、情報の適切な収集、加工、管理に関する技術から、学習成果を効果的に伝達するプレゼンテーションに至るまで、情報工学における学習経験を実践的に活用する姿勢を身につける。

  • 情報工学実践

社会事象を精確に把握し、適切な意志決定をおこなうための統計学的思考は、ビッグデータ時代において一層重要性を増している。本科目では、現象をモデル化して考えることの重要性を認識し、定量化できるものについては一般的な統計的手法の適用を検討しつつ、問題解決を図ることにより、情報工学的アプローチを通じた論理的思考力を涵養することを目的とする。現実に起きている問題を対象として、その特性をよく理解したうえで、解決のためにどのような方法論が適しているかについて、他の学生とともにさまざまな分析手法を比較検討することなどを通じて、分析技術を実践的に身につける。また、データの視覚化などを通した、効果的なプレゼンテーション方法についても学ぶ。

クロスオーバー科目群
  • 経済学入門

経済学の学問としての特徴をL.ロビンズによる定義や、A.マーシャルらの言葉から学んだうえで、特にミクロ経済学の領域に重点を置きながら、初歩的な経済理論について学び、経済学的な思考法を身につけることを目的とする。最初に、価格や財・サービスなど経済学で用いられる基礎的な用語について学んだうえで、市場のはたらきや、消費者、生産者の行動、市場の失敗と政府の役割、自由貿易の意義等について、数式を用いることなく理解できる範囲で学び、現実社会の諸現象を経済理論の視点から理解できるようになることをめざす。

  • 経済学入門

一国の経済について、歴史的な視点も含めて、マクロ的な視野から見ることができるようにすることが本科目の目的である。GDPや物価水準、失業率、国際指標などの経済指標はどのように定義されるのか、また、現実の経済のなかでこれらの指標はどのような要因によって決まるのかをマクロ経済学の理論と関連づけながら学び、経済をマクロの視点から捉えることができるようにする。また、経済成長論や景気循環論にも触れながら、産業革命以降の経済の発展段階について歴史と理論の両面から見ることができるようにする。

  • ミクロ経済学

経済学入門 で学んだミクロ経済学の基礎を発展させ、経済数学入門で学んだ数学の知識を活用しつつ、初歩的な数理モデルのレベルで経済理論を理解することができるようにする。具体的には、与えられたモデルから、需要および供給の価格弾力性、市場の安定性の条件を数学的に表現する能力、消費者行動および生産者行動を最大化問題として解く能力、市場の有効性や市場の失敗、および政府の役割を余剰分析などの手法を用いて理解する能力を身につける。必要に応じて、経済学検定や公務員試験専門科目の問題を練習問題として用いて、知識の定着をはかる。

  • マクロ経済学

経済循環のモデルを基礎において、マクロ経済変数間の関係を理解しつつ、経済学入門Ⅱで学んだマクロ経済学の諸領域のうち、GDPの決定要因、物価水準の決定要因、財政・金融政策の役割とその限界についてIS-LM分析や総需要・総供給分析について学ぶ。また、これらの知識に加え、為替レートと国際収支を学び、国際貿易が一国経済にもたらす影響や、開放経済下での経済政策のあり方について理解できるようにする。必要に応じて、経済学検定や公務員試験専門科目の問題を練習問題として用いて、知識の定着をはかる。

  • 公共政策論

現代の社会においては、公共政策の幅広い領域にわたって市場の活用が求められる一方で、公共政策の役割はむしろ高まっており、その範囲もかつてないほどに広がっている。この科目では、公共政策について理解するための規範的理論について講述した後に、具体的な公共政策について取り上げる。この場合、伝統的な公共政策の領域とされてきた経済政策、外交政策、社会政策、教育政策、医療・福祉政策にとどまらず、観光政策や文化政策、地域政策など、幅広い公共政策の領域から、重要なトピックを取り上げる。

  • 計量経済学

計量経済学は、統計分析の手法を経済学に応用する学問であり、経済理論と統計学の知識が前提となる。本科目では、まず、学部レベルの計量経済学として、計量経済学の考え方、基本的な回帰モデル(単回帰モデル、重回帰モデル)、時系列データ分析の基礎を講述する。その後、Rなどの統計ソフトウェアの利用方法についての解説を行ったうえで、現実の具体的なデータを取り上げて、実際に計量経済分析を行うことで、理論に関わる知識の定着をはかるとともに計量分析を行う能力を身につけさせる。

  • 金融論

「経済の血液」とも呼ばれる金融は、グローバル化、ストック化の進んだ現代社会において、ますます重要なものとなりつつある。本科目は金融分野のうちで、マクロ経済のなかの金融の機能について学ぶ。具体的には、貨幣の機能と貨幣需要の動機、貨幣供給のメカニズム、物価と貨幣価値、中央銀行の役割、金融政策の目的と方法などについて、理論、実証の両面から知識を得たのちに、現代日本の抱える課題としてのデフレの特性と問題点、デフレからの脱却に対する日銀の取り組みについて考察する。

  • 証券市場論

本科目は、金融分野のうち、証券市場の構造と証券投資の基礎理論について学ぶ。本科目は、証券市場で資金調達する企業の立場に立ったコーポレート・ファイナンスとセットになっており、こちらでは、証券市場で資金運用する投資家の立場に立って、株式市場をはじめさまざまな証券市場の仕組みや機能を学ぶ。具体的には、証券の種類、証券市場の仕組みとそれを律するルール、証券投資のリスクとリターンの概念、価格決定理論、分散投資の考え方、投資信託の役割といった知識を身につける。

  • 行動経済学

従来の経済学の前提である合理的個人を比較対象としつつ、現実における経済主体の意思決定について学ぶ。たとえば、ヒューリスティックがわれわれの意思決定において重要な役割を担っているが、このヒューリスティックの利点と限界について学ぶことで、仮説的な合理的個人の意思決定と現実の経済主体の意思決定との違いを明確に理解することができる。現実の意思決定におけるケーススタディも取り上げ、意思決定と心理の関係を深く学習する。

  • マーケティング入門

本科目では、企業が行っているマーケティング活動の実例を踏まえながら、マーケティング論の基礎的な概念を理解することを目標とする。具体的には、マーケティング・マネジメントの基本枠組みと製品、流通、価格、プロモーションのマネジメントに関する基本的な考え方について学習したのち、事業の定義、製品ライフサイクルや市場地位別戦略などのマーケティング戦略に関する基礎概念の学習を行う。授業を通じて、今日の企業活動をマーケティング論の視点から読み解くための基礎的な力を養う。

  • 経営組織論

現代社会の基本的構成要素としての組織を対象とし、その行動・変化のメカニズムを考察する。組織の経営管理について、企業組織だけでなく、行政組織、医療や福祉のための組織などさまざまな組織体を分析対象として、協働システムとしての組織の基本的な考え方を学習する。多様な組織観、組織形態と組織設計、意思決定、動機付け、リーダーシップ、組織文化、組織学習、企業間協力、組織変革など、経営組織論の基礎理論に関する理解を深める。

  • 経営戦略論

経営戦略は、企業が自らを取り巻くさまざまな環境に対応しながら、その長期的な成長と発展を実現するための基本的方途を示すものであると同時に、企業の意思決定の基準ともなるものである。この科目では、経営戦略に関わる基本的な概念と戦略策定のプロセスについて、事業はいかにあるべきかを決める全社戦略と、いかに競争優位を確立するかを決める競争戦略に整理して基本的な考え方を学ぶ。実際のビジネスにおいて、それぞれのフレームワークがどのように使われているかを理解する。

  • イノベーション・マネジメント

私たちの生活を豊かにする新たな財やサービスを生産、供給するイノベーションを理解することは、経済社会の発展を理解するうえで欠くことのできない条件である。この科目では、イノベーションとはどのような概念なのかに関する理論的側面を学習したうえで、ICTの発達・普及により誕生した新産業を含む多様な産業のなかから重要なトピックを選択して深く追求することにより、イノベーションを生み出すためのメカニズムについて理解を深める。

  • ロジスティクス論

現代は、生産・販売拠点のグローバル化に伴い、ロジスティクス・システムの世界規模での再構築が進められている。このような現象の理解やロジスティクス・システムを分析・評価するためには、ロジスティクスに関する知識が不可欠である。本科目では、人、もの、かねの「流れ」最適化の観点から、経営資源調達の理論と実践を学ぶ。生産システム、ロジスティクスの基礎を理解したうえで、部品や原材料などの物流(ものの流れ)と商流(取引の流れ)について、パソコンの表計算ソフトウェアを用いて、プログラムを組みながら実践的な学習を行う。

  • マーケティング・コミュニケーション

マーケティング・コミュニケーションとは、企業が自社の商品やサービスを消費者に認知してもらい、購買へとつなげる活動を意味する。ICTの進歩やさまざまなSNSの普及により企業と消費者とのマーケティング・コミュニケーションのあり方も多様化が進んでいる。この科目では、広告、パブリシティ、口コミといった具体的なマーケティング・コミュニケーションの方法や、マーケティング・コミュニケーションを効果的に実施するための考え方に関する基礎的な知識を、具体的な事例を通じて学習する。

  • ベンチャービジネス論

企業を取り巻く環境は急速に進むグローバル経済とICTの進歩によってめまぐるしく変化している。既存大企業の対応が遅れるなか、新興企業の急成長とイノベーションに注目が集まっているが、日本ではそれらの開業率と起業意識は低いことが指摘されている。こうした状況を踏まえて、この科目は、起業支援策を概観するとともに、ベンチャー企業のイノベーションとマネジメント、その担い手としてのアントレプレナーについて、事例を交えて学習する。

  • 知的財産マネジメント

経済のソフト化とグローバル化の進展により、人間の知的生産活動から生まれる知的財産は企業・団体等の価値や競争力を左右するものとして注目されている。技術や経営ノウハウ、顧客情報、ブランドなどの知的財産の保護が経済活動における重要性を増すなか、プロパテント政策による産業競争力の強化だけでなく、知的財産の戦略的な活用の重要性が指摘されている。この科目は、知的財産に関する制度や政策上の視点だけでなく、その創造、権利化、活用に関するマネジメントについても学習する。

  • 技術経営論

優れた製品を低コストで開発・製造すれば、企業の業績に結びつくという時代ではなくなった。製造企業において技術で最先端を走りながらも、それが収益に結びつかない事例が増え、安定的に高い業績をあげるには戦略的な考え方やマネジメントが重要になっている。この科目では、経営工学をベースにした技術開発や生産管理、あるいは新技術の事業化をめざすベンチャー企業のあり方に関するものではなく、経営戦略論や経営組織論の知見をベースに技術の付加価値の最大化のためのマネジメントを学習する。

  • 経営情報論

情報技術あるいは情報通信技術の革新が、企業経営ならびに社会に及ぼす影響を前提に、経営情報システムの基礎的事項について学習する。そして経営活動や社会生活のなかで経営情報がどのように活用されているかを理解する。具体的には、経営情報の基礎概念、情報化社会の進展、経営情報システムの考え方などについて基礎的内容を学習する。さらに、経営情報と社会生活との関わりについて具体的な事例を通して見ることで、経営情報システムの理解を深める。

  • 生産管理論

開発・生産の現場と企業・産業の競争力を結びつける戦略的なマネジメントが、グローバル競争の激化に伴ってますます重要になってきている。企業の生産活動の現場において、組織的活動がどのように効率的に行われ経済的な成果につながっているのか、その管理の仕組みを理解する。競争力の源泉としてのコスト・品質・速度・フレキシビリティについて、それらの向上のための基本的なロジックやモデルを学び、実際の企業現場における事例を参照しながら理解を深める。

  • インテリアデザイン入門

建築物のインテリアデザインを構成する要素である、空間形態、色彩、窓装飾、家具、照明、建具、仕上材料、設備等についての基礎的な知識の修得をめざす。さまざまな空間事例の解説に加えて、現物の見本帳やサンプルなどを実際に見ながら、快適で美しいインテリア空間の在り方について考える。具体的には、インテリア空間とエレメントの概念、日本のインテリア様式、西洋のインテリア様式、寸法体系、カラーコーディネート、室内環境等について講義をすすめる。

  • 京都と建築

京都には、歴史的・文化的に価値の高い伝統建築に加えて、京都独自のコンテクストに呼応した現代建築も数多く存在している。さまざまな京都の建築事例についての学習を通じて、京都の歴史性・文化性に触れるとともに、京都における建築デザインのあり方について理解を深める。具体的には、京都における歴史的な社寺建築、京町家の住宅と商店、和洋折衷様式の近代建築、地域性が反映された現代建築等について、適宜フィールドワークも交えながら講義をすすめる。

ポータルサイト配信の確認を習慣に

学生のみなさんに対する連絡は、ポータルサイトへの配信によって行います。
配信されたものについては各自確認されたものとして取り扱いますので、毎日の習慣として必ず内容を確認するようにしてください。

【ポータルサイトの利用方法】
『 在学生の方へ 』のページからポータル(ユニパ)をご確認ください。